小川仁一の発言 (文教委員会入試問題に関する小委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○小川(仁)小委員 私たちの意見をまじめに検討していただいたそうで大変ありがとうございますが、なお幾つかお聞きをし、お願いを申し上げたい点があると思います。
 国大協が大学改革という問題を取り上げたのは、これは大学紛争以来いろいろな角度から取り上げられて、そこの中での一つの入試の選抜のあり方というものを考えられたものと考えております。したがいまして、国大協の果たさなければならない課題という中に、まだ大学自体の改革という問題があると思いますが、これは今回の問題に限りませんので、もしそういう大学改革の方向を御検討しておられる委員会その他がありましたら、簡単に機構とかそういうふうなものを伺いたい。と申しますのは、これは当然実施時期の問題にも入るわけでございますけれども、この実施時期の話を聞いておりますと、大学の方は一切教育内容その他に負担はない、当然四月一日からあるいは四月六日から実施ができるというふうな、大学のベースは一つも崩れておりませんが、高校のヘースの方は、いままで三月であったものが十二月まで上がる、出願は九月、こういうかっこうになりますから、何か、入れてやるのだということだけが前提で、自分の方のヘースは全然崩さないで、高校にだけ思い切って食い込んでいっている。ですから、私たちが考えたのは、高校の方へ幾らか食い込むにしても、大学の方も幾らか譲っていいのではないかという気持ちがあったから、あるいは最初の大学改革という問題があったから、この実施時期というのを幾つか問題にしたわけでありますので、大学の方へ食い込むという課題は御検討なさいましたでしょうか。八月の社会科見学とか産業教育とかという問題が出ましたけれども、四月いっぱいぐらいは、何ですか科目選択とかなんとかということで、生徒がそれを選択するまでの間は授業が全然ないわけでございますから、これはひがみかもわかりませんが、一カ月ちょっとぐらいの時間というのは、かなり大学の方でも譲ってもいいような感じが率直に現実の中からするので、この点が検討されたかどうか、ひとつお伺いしたいと思います。
 それから二つ目は、ずっと前から、文部省も含めて、私立大学の参加という問題が非常に大きなテーマであり、それが最終的な問題のようなお話がございましたが、実は二十万人で五十日もコンピューターでかかる、あるいは五十五日かかると、これは、私立大学も入りますと、七十万から八十万の受験生になるわけです。仮に私立大学か全部参加いたしますと、こういうことになったら、その事務処理といいますか試験処理に何日かかるのでございましょうかね。同時に、このことは、逆に言うと、私立大学を参加させるということを全然念頭に置いてなかったのではないでしょうか。早稲田の村井さんがおっしゃっているように、これは国立大学と文部省がお決めになったことだから、私立大学の方はと、こういう言い方をしておられましたが、二十万で五十日でしょう、七十万、八十万の受験生に対して何日かかるかと、こういう検討を具体的になすって、私立大学という問題を本気になって考えたことがあられるかどうか、もし考えられたとすれば、この事務処理、試験処理に一体何日ぐらいの日程がかかるだろうか、こういうことを、これをずっと検討している間に疑問を感じたものですから、率直にお伺いいたしたいと思います。
 それから、高校側から非常にありました、二回のチャレンジの機会といいますか、チャンスを与えてくれという課題なんですが、スポーツの社会でも敗者復活戦というのが出てまいりまして、一回戦Aグループか何かで負けましても、二回目にまた敗者復活戦で上がっていって優勝したというような状態があるわけです。敗者復活戦という言い方は、言い方としてはちょっと語弊がありますけれども、人間というものが自分の能力を出していく過程の中で、私たちの経験でも、人生に二度や三度猛烈に全力を傾注する時期があるような気がするのです。したがって、一期、二期校が一本になってしまって、二次募集も大学の自主性に任せるというお話になると、これは、あるものかないものかわからないわけであります。したがって、これは文部省も含めて、制度的なものとして二回のチャレンジというものを考える方法がないのでしょうか。どうしても大学の自主性にだけ任してしまわなければならないものなのでしょうか。これも、教育というものを考えていただきたいのです。入学選抜の事務ということではなくて、教育というものの基本から考えていただいているかどうか、教育と入試選抜とのかかわり合いの中で、どうしても二回のチャレンジというのが制度的に無理なのかどうか、こういう観点でお話しをいただきたいと、こういう感じであります。そして、大変失礼な言い方になりますけれども、いろいろ検討していただきましたことは、七つの結果を聞きますと、挙げて大学の自主性に任せるという結果になっているようです。これは、大学の自治、あるいは入学試験は固有事務というかっこうで、やむを得ないと思いますけれども、せっかく入ったら自主性に任せるというかっこうだけで終わってしまって、結果は、どの大学もやりませんでしたから二次募集はなくなりましたとか、あるいは足切りはどこでも行われましたとかという形で進行いたしますと、私たちがこうやっていろいろお話を申し上げ、いろいろな形で言っていることが何にも反映しない、いやみな言い方をすれば、上手に大学の自治へ逃げ込んだなというふうな失礼な批判だって出てこないとも限らぬです。こういう点がありますので、大学の自主性と国大協の入試改善センターとのかかわりの中で、どの程度までお話し合いをして自主的に国大協がお決めいただけるか、こういう問題があると思います。大学の自主性と大学の自治は尊重いたしますけれども、何分にも毎年受験をする子供たちは国立大学関係で二十万人です。この人たちが要求をし、考えていることが国大協の決定した入学試験と食い違う結果になりますと、私は、世論の反映として大学の自治の中に足を踏み込まなければならないという状態が出てくることを逆に恐れます。私たち自身としても、父兄の中で、どんどん父兄からの要望がありますと、どこまで尊重するかという問題を率直に考えなければならない時期が出てくると思います。したがいまして、自治、自治という形でのお話をもう少し明確な形でお出しを願わないと、尊重するという前提でありながら、逆に追い込まれるという結果が出てきますので、二次募集やその他の、大学に任せるという、この自主性という問題と一般的な世論とのかかわり合いの中での、ずいぶんつらいお立場かと思いますけれども、自主性というものが持つ意味、それから国大協等の入試改善委員会の共通したものとの決定のかかわり、強制力があるかどうかは別として、この点お話し願いたいと思います。私は、それによって大学の自治問題についてもう一遍いろいろな考え方を申し上げてみたいと思います。

発言情報

speech_id: 108005098X00519770422_004

発言者: 小川仁一

speaker_id: 28650

日付: 1977-04-22

院: 衆議院

会議名: 文教委員会入試問題に関する小委員会