山原健二郎の発言 (文教委員会入試問題に関する小委員会)

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○山原小委員 きょう加藤先生から伺ったので新しい問題として際立って出てきたのは一つの国立大学に合格した者は第二次募集を受けさせないということが一つだと思います。それからもう一つは高等学校の意見を反映するための機関を入試センターの中につくる。お聞きしておりまして、この前の小委員会でも出ましたけれども、この二つが国大協として決定されたものとして出てきたように思うのです。
 その二次募集の問題ですが、これは各大学の自由度というものをおっしゃるわけでどの程度のものになるのかというのは全くわからぬわけですね。場合によってはたとえば東京大学と香川大学とを願書を出してそして第一次テストによって香川大学を受けたとしてそこで合格しますね。そして東京大学の方でどの程度のことが行われるかわかりませんが、あるいは全国の大学でどの程度の大学が二次募集を行うかわかりませんが、それによってずいぶん変化が起こってくるのではないかと思うのです。その辺の見通しというのは恐らくまだないと思いますが、これはかなり重要な問題として考えておかないといけない問題だと思うのです。あるいは少数の学校で二次募集をやるという場合にしかもその人数が少ない場合にはそこへ殺到するとか、あるいは多くの学校が二次募集をやる、その人数もかなり多いということになりますと、これはどこかの大学へ一度入っておっても受けたいという子供も出てくるかもしれません。その辺のことがちょっと私にはわからないことが一つです。
 それから二つ目の高等学校等の意見の反映をさせる機関をつくるというのですが、これは初めて出てきたわけではありませんが、入試センターの中へ機構としてつくるということになりますと、この機構を国立大学協会としてもまた文部省としても少し明らかにしていただかなければならぬのではないか、これは当然だと思うわけです。どういう形の機構をつくるのかということが二つです。
 それからもう一つの問題は、この委員会で論議されてきた中で余り触れられなかった問題として伺いたいことは、一次のテストと二次のテストのウエートの置き方、これは私は非常に重要な問題だと思っています。いまのお話でございますと一次テストは高等学校における低学年の必修科目についてのテストである。低学年というのは恐らく一年生、二年生というふうに考えられるわけですが、そうすると二次の方がどういうふうになるか。二月、三月に二次試験をやる場合に、これは三年生を含めたいわゆる高等学校三カ年にわたるテストということになってくるのではないかと思うのですが、それが小論文その他の問題でやられるということですけれども、いまのお話によりますとガイドラインについても徹底し切ってない面が出てきておるというお話があったわけですね。そうしますと徹底するしないにかかわらずこの二次の試験というのは各大学によってかなり大きな比重を占めてくる可能性もあるのではないか。ところが学校によってそれぞれウエートの置き方が違ってくる。たとえば東京大学の場合には一次テストを五に見て二次試験を五に見るとか、あるいは他の大学では六に見て四に見るとかというようなとり方によりましてずいぶん変化が出てくるのではないかと思いますが、この点は二次の方にウエートがうんとかかった場合には一次テスト、共通テストでは余りうまくいかなかった、失敗したけれども二次では合格するかもしれないそういう期待も出てくるわけです。そういう受験生の心理的な動きというかそういうものを考えてみますと、この共通テストと二次試験の評価のウエートの置き方、それが各大学でばらばらだということになってまいりますと、これは一体どういうふうに考えたらいいのかということが出てくるわけです。しかもこの一次と二次のウエートの置き方についてはだれが判定するのか。それは恐らく各大学、各学部が判定をするということになりますと大変なばらつきが出てくるということですが、その点をどういうふうにお考えになっておるのかというのを三つ目の問題としてお聞きしたいわけです。
 それからもう一つは、私立大学の参加を期待しておるということがずっと言われてきたわけですが、どうもいまお話をお伺いしますと、機械の処理能力その他から考えまして五十四年度の実施の段階では私学の参加を予定していないのではないか、むしろ私学の参加がない方が五十四年度実施にはいいのではないかというふうにもとられるわけです。これは私の憶測でありますけれどもこの点をどう考えるかという問題が一つです。
 それから最後に入試センターの性格の問題ですけれども、これは大学局長もおいでになりますので伺っておきたいのですが、きょうの新聞を見ますと、たとえば大学選抜についての抽せん制いわゆるくじ引きということも検討するということが出ているわけです。それはその委員会におりませんでしたからよくわかりませんが、入試センターにおいて検討するというふうなお答えであったように新聞で伺うわけでございますが、では、入試センターというのは一体どれくらいの任務を持っておるものかということですね。私どもは、いままでこの委員会でも入試問題についての基本的な調査、この調査の中には、たとえば大学格差をなくしていくとかいうふうな、入試地獄をなくしていくという問題もあると思います。そういう条件整備の問題もあると思いますが、同時に、入試問題について、たとえばいままでの選抜方式が青年に対してどういう影響を与えてきたか、あるいは日本の青年たちの人生選択、そういうものに対してどういう影響を与えてきたか、あるいは諸外国の入試状況がどういうふうに動いているかなどという、相当深い、基本的な研究をする機関として入試センターを設置すべきではないかという意見もこの委員会でも出ておったわけでございます。ところが、いままでの文部省、国大協の説明によりますと、入試センターにおける研究の任務というのは、いわゆる共通一次試験を行い、そしてそれを追跡し、調査するという狭い範囲に限られておったように思うのです。ところが、共通一次テストというのは、入試改善の一つの具体的なやり方にすぎないわけでありまして、そこへもう一つ違った抽せんという問題まで入試センターが検討する用意がある、こういうふうになってくると、入試センターの性格そのものですね、これはよほど論議しておかないと、私どもは、入試センターというのは、いわゆる共同利用研究機関的な性格を持って、徹底的な研究をして、そして、各大学の入試作業に対して資料を提供していくというふうな性格を持たしていいのではないかと思っておりますけれども、いままでの文部省、国大協の説明とこの入試センターの性格に関する関係では、非常にあいまいになってきたというふうに思っております。この点はぜひお聞きしたいのです。というのは、もっとさかのぼりますと、国大協が出しております調査報告書そのものが、何といっても共通一次試験を前提として、そして、その技術的な側面が検討されて報告されておる。共通一次試験というものを常に前提として行われているという点から考えますと、率直に言いますと、中教審の中にも共通テスト、それから稻葉文部大臣の時代に稻葉さんが共通テストをやるのだと言った、この流れから考えますと、いわゆる文部省、政府主導型の共通テストというものを国大協が引き受けて、これの実施を前提にして入試センターをつくってきた。したがって、入試センターの研究部門というのは、共通テストに伴う追跡調査、こういうふうな流れで来ているわけですね。私たちは、それではいかぬのではないかということを言ってきたのですが、その辺がどうしても、また、昨日の大学局長の参議院における答弁から見ましても、性格が常に揺れているわけですね。この辺をどう見るかということを、私は、基本的な問題としてこの場所で伺っておきたいと思っています。

発言情報

speech_id: 108005098X00519770422_018

発言者: 山原健二郎

speaker_id: 21532

日付: 1977-04-22

院: 衆議院

会議名: 文教委員会入試問題に関する小委員会