西岡武夫の発言 (文教委員会入試問題に関する小委員会)
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○西岡小委員 いろいろお話があったわけですが、要するに入試の問題というのは教育の諸問題の中の一つの問題にしかすぎないということは、皆様方御指摘のとおりだと思うのです。ただ、いままで教育の問題というのは、これだけ議論されながら、ほとんど問題の指摘、抽象的な議論、問題があるのだということだけを取り上げて、それでほとんど終わってきてしまっているわけで、具体的な改革ということが動き出したのは今回が初めてです。これだけ大がかりな改革が動き出そうとしているのは、今回がきわめて少ない例の大きな一つだと思うのです。ですから、入試の問題というのは教育改革の一つの切り口だと思うわけで、そこから切っていこうということに一つの意味があるのだと思うのですね。そうしませんと、何かいろいろな問題提起だけに終わってしまって、三すくみ、四すくみみたいな形で、これ一つだけではすべての問題は片づかない。それじゃすべての問題を同時に全部切り刻んでいけるのかといえば、なかなか切り刻んでいけない。この入試の問題の共通一次試験というものの制度としての導入というのは、初めて大学の関係者もここまで進んできたわけで、これはやはり強力に進める中で切り口を広げていくということだろうと思いますから、このことについてはこの小委員会として、まあたくさんほかにも言いたいことがあるわけですけれども、やはり原則のところだけをきちっと踏まえて、山原さんの先ほどの御指摘もございましたけれども、決議という形できちっと簡潔な意思決定というものをぶつけていく、そして具体的に影響を与えていくということが必要だろうと思います。
そして、入試の問題は、これは決して今度の共通一次試験を導入するということだけで済む問題ではないわけで、技術的にも、いろいろな本質的な問題についても、先ほどからお話がありましたように、かなり永続的に今後も取り組んでいく課題だと思いますから、この小委員会も場合によってはこのままずっと継続して、当分の間常設していくというような形で今後も取り組んでいくということで、いままでのいろいろなつけ加えていかなければいけない御意見等も消化される問題ではないだろうか。たとえば、先ほどもちょっとお話がありました私大をこの共通一次試験の中にどのように組み込んでいくかという問題については、これは、いままでの発想は国大協が中心になってきた入試センターというものに私大を参加させていくんだという発想だったのですけれども、本来ならば国公私立が共通して、入試センターというものを共同利用の一つの機関としてスタートの時点から一緒につくっていく、共同で設立するということが一番望ましかったわけですけれども、ここまで来ればそういうことも言っておられない。ということになれば、場合によっては、いまの国大協を中心とした入試センターのようなものを、私大が中心になって別途私大の共通一次試験のセンターというものをつくっていく。これだけの膨大な入試の事務を消化していくということを考えれば、私大は私大で共通のものをつくっていくということも一つの発想として今後あり得ることだろうと思います。
こういうことを考えれば議論は際限なく出てくるわけですから、これは別途提案をいたしますけれども、とにかくきょうのところは原則のところで合意して、そうして決議という形で委員長のもとでぜひこれはまとめていただきたい。
先ほどからいろいろな御指摘がございました中で一番問題なのは、五十四年度実施の取り扱いの問題ですけれども、これは山原議員のおっしゃっていることもよく私自身もわかるわけです。ただ、前々からの会議での議論にもありましたように、やはり五十四年度を目指してここまで進んできているという実態というものを無視することはできませんし、それをここで全く五十四年度はやらないというようなことを小委員会として決めることによって起こる新たな混乱ということもあり得るわけですから、目標と申しますか、五十四年度に実施できればそれにこしたことはないわけですから、そこの表現の仕方は工夫の余地があるのではないだろうか。結果としてやれるかやれないかという問題は出てくるわけですけれども、一応は五十四年を目指して努力をしてきたという前提で何らかの表現の仕方はあるのではないか。
それからもう一つ、先ほど民社党さんから御指摘があったと思いますが、二次試験の意味づけということについては、やはり御指摘のとおり書いた方がいいのではないか。先ほど二科目とか三科目という具体的な数字を入れるべきだというお話がございましたが、これは学校によっては二次試験については学科を課さないというところも現にあるわけです。これは科目を書くということになると、まあ私の個人的な、個人的といいますか、私の考えなどは、原則として一科目ということを書くことが一番望ましいと思いますけれども、これにも異論があるでしょうし、科目数を書くということはかえって逆の効果が出てきて、それじゃ二、三科目はしていいということにもなってしまうわけで、そこには若干問題があるのではないか。
ですから、かなり問題は出尽くしていると思いますし、先ほど公明党さんからの御指摘は、大学の自治をわれわれは尊重してここまで慎重にやってきたけれども、自治にゆだねていれば、自治の枠を超えたところで教育に大変な影響を与えてくるんだ。そうすれば、国会として、大学の自治と日本の社会全体、教育全体に与える入試制度の重大な役割りということを考えれば、大学の自治の範疇ということでわれわれが非常に慎重に扱ってきた枠を再検討しなければいけなくなるかもしれない、そういうような決意の意味でおっしゃったのだとすれば、私もその点は賛成です。