園田直の発言 (外務委員会)

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○国務大臣(園田直君) 冒頭に私に対して労苦をいたわるお言葉がありましたが、先般から申し上げますとおり、井戸を掘られたのは皆さん方であって、私はその水をちょうだいしただけでざんきにたえません。
 日ソの問題の前に、私は中ソの問題を一言申し上げたいと思いますが、ソ連に参りましたときに、ソ連の方は中国の悪口を一言も言いません。中国の方は御承知のとおりであります。これはまたソ連と中国の現状からしてわからぬでもございません。しかし、いずれにしましてもいろいろ問題が対立してはおりますが、中国自体もソ連に対して進んでいこうということは考えないと思います。ソ連の方もまた中国に対して実力をもってどうこうすることはないと考えますので、中ソの対立が火を噴くことは万々あるまいと考えております。
 なおまた、日中米ということをよく聞かれますが、米国もそのとおりでありまして、やはり米国もお互いに牽制しつつ逐次対立激化を避けていこうということでありまして、アフリカ、中東の問題についても、対決はしながらも内々では必要な連絡はとりつつやっておると判断をいたします。そこで、いまやすべての国々が、環境によって違いますけれども、緊急事態か起きないような体制をつくろうというのが世界の趨勢であると考えております。
 そういう状態の中で、近ごろ新聞等では日ソの修復ということを言われますが、私は日ソの修復などとは考えておりません。日中友好条約について、これを契機としてソ連と日本の間が、あいだが抜けたとか、あるいは何か問題があったとかということではないと思いますので、私はいままで続けてきた日ソの関係をさらに進んで拡大して友好関係を進めていこう、こう考えておるわけであります。
 そこで、日中友好条約については、東京とそれからモスコーで、調印した後、この内容を説明いたしました。これは何もソ連だけに弁明したわけではなくて、ECまたはASEANの国々にもそれぞれ逐次機を失せず連絡をして通報をしてございます。そこで、私自身は、日中友好条約がソ連に対して敵対するものではないと考えておりますから、これに対して特別それ以上の弁明とかあるいは弁明の使いをやろうなどということは考えておりません。問題は、ソ連の方は、この説明に対して、いままではけしからぬ、敵対行為である、報復を考えるということはありましたけれども、今度いささか違いましたところは、言い分は何と理屈をつけてもこれは敵対行為である、しかし今後敵対行為であるか、あるいはソ連に対して日本が友好関係を進めてくるかは今後の日本の実績によって見る、こういうことでありますから、私はソ連の方がいまの条約の締結によって何らかの常識で判断できないような行動をされることは万なかろうと考えております。
 そこで、ソ連に対する積極的な外交は進めていくつもりでありますけれども、やはり日本と中国の中にも若干の心構えの差があったと同様、いま日本国民とソ連国民の間には若干の心構えの差がありまして、その差を取って互角にすることが大事であると思いますので、私は、ソ連の方には、いままでのように脅迫とかあるいはおどしとか、こうやらなきゃどうするとか、ああやらなきゃこうするとか、こういうことによって話を進めていくことはできないと存じます。お互いに互角の資格で話し合おう、その話し合いならば、いかようなことでも話し合っていこう。北方四島以外はソ連と日本の間には共通する利害がたくさんあるわけであります。日本もソ連が必要であります、隣国でありますから。ソ連の方も日本が必要であると考えておるわけでありますから、いままでどおり北方四島を含む平和条約の解決ということを前提にしながら国交を逐次進めていきたいと考えておるわけであります。

発言情報

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発言者: 園田直

speaker_id: 5762

日付: 1978-08-18

院: 参議院

会議名: 外務委員会