武藤嘉文の発言 (予算委員会第三分科会)

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○国務大臣(武藤嘉文君) いまいろいろ御議論をいただいておりますけれども、私どもとしてはいま日本の自給率が現在のままでいいとは決して思っていないわけであります。今後より自給率を高めていかなきゃならないということは私ども考えておるわけでございます。ただ、先ほど来官房長から御答弁いたしておりますように、すでに野菜においてもあるいは鶏卵においてもあるいは豚肉においても、これは大体自給しているわけなんです。ただ問題は、なぜその自給率が日本の場合低いかと。これは先ほどから議論がなされておりますように、結局穀物自給率が非常に低いわけなんです。それで穀物の場合には、穀物自給率がなぜ低いかと言えば、飼料用穀物がほとんど実は外国から入れているわけですね。ですから、これがもし卵にしたって豚にしたって、いまそれが入ってこないと今度は自給率が低下すると、こういうことになるわけでございます。そこで何とか飼料穀物を日本で自給できれば一番いいんでございますけれども、まあこれ正直コストの面でございますが、外国から入ってきておる飼料穀物が大体トン当たりトウモロコシにしても三万円前後である。そうすると、日本でトウモロコシなどを実際問題トン当たり三万円前後でつくるということはもう不可能だと私は思うんです。それはどうしたってアメリカであればトウモロコシをつくっているところが、四百ヘクタール以上のようなところでつくっているわけでございますから、日本ではそういう耕地をちょっとつくるわけにはまいりませんので、そういう点で非常に不可能だと思うのでございます。将来やはり国民的コンセンサスが、ある程度飼料穀物は高いものでも国内でつくってやはりそれで自給率を高めていけと、こういうことになってくれば、私ども当然そういう方向に農業を進めていかなきゃならないと思うのでございますが、残念ながらまだそこまで私は日本の国民の合意が得られていないと、こう考えておるものでございますから、やむを得ず飼料穀物は外国に依存せざるを得ないであろう。そうなれば、極力いまの話で備蓄も一カ月ないし二カ月しているわけでございます。この一カ月ないし二カ月の備蓄が少ないのか多いのかと、こういう議論ももちろんこれはあるだろうと思います。将来はやはり一カ月ないし二カ月のものを、よりもう少し三カ月なり四カ月なりに持っていくことも必要であろうと、こういうふうに思っておりますが、これも正直それだけの物入れが要るわけでございますから、財政的な問題もこれは伴ってくるわけでございまして、早急にはできないと思いますけれども、長期的に見ればそういうことも考えていかなきゃならぬと思っておりますが、いずれにしても、私ども決していまの現状でいいとは考えていないわけでございまして、今後も極力ひとつ農業の生産性を高めながら、そしてそれによってコストをより安くできるような方向に農業を進めながら、国民の合意を得つつ、より高い自給率を確保するために、できるだけこれからとも農業の生産においては国内で賄えるものは極力国内で賄うと、こういう方向に努力をしていきたいと考えておるわけでございます。

発言情報

speech_id: 109115268X00419800402_013

発言者: 武藤嘉文

speaker_id: 30472

日付: 1980-04-02

院: 参議院

会議名: 予算委員会第三分科会