広田幸一の発言 (予算委員会第四分科会)

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○広田幸一君 大臣のいまの御発言、私はしっかりと確認をしておきまして、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、いま局長の方がこれから努力するというふうにおっしゃっておるわけです。大臣もそうおっしゃったんですが、私はせっかく資料持ってきておりますので、本当に実態がどういうことであるかということをひとつ申し上げたいと思うんです。
 実は、私は田舎の鳥取市の住人でありますが、鳥取市内に古海という部落がございます。これは未解放部落でありますが、そこと隣合わせの部落が一つあるわけです。両方の部落の婦人の健康状態はどういうことであろうかということで、実は昨年の十月に調査をやりました。これは岡山大学の医学部の衛生学教室助手の中桐仲五さんという先生でありますが、去年八月の三日から九日までの一週間にわたりまして、婦人八十八人について実施しておるわけでありますが、実に詳細なデータが出されております、一週間もやられたわけですから。これは今度五月の全国の衛生研究学会に発表されるという権威あるデータになっておるようでありますが、これを一々全部申し上げるということは時間もございませんからこれは省略いたしますが、私はこの中で端的な事実を一つ申し上げたいと思うんであります。
 いかに未解放部落の人たちの健康状態が悪いかという証左に、健康を維持していく上の休養条件である睡眠の充足度が非常に低いわけであります。したがって、疲労の蓄積もまた非常に大きいわけであります。そういうことが重なって有病率も高いし、特に母体が悪いということを証明されておる事実を申し上げたいと思うんであります。
 この古海という部落と一般部落の徳尾という部落でありますが、これを比較いたしまして、子供が産まれてくるときの体重でございますが、これが古海部落の場合は二千五百グラム以下の小さい子供が全体の一二・八%を占めておるわけです。ところが、隣接しておる一般部落の徳尾というところでは、同じ数字の子供が五・三%。私はこの数字というのは、産まれてくる子供たちのこういう状態というものは被差別部落の人たちの生活の実態の集約であると、こういうふうに思っておるわけであります。
 ですから、最後にこの先生がおっしゃっておるのは、とにかくこの部落の実態というものはこういうことだから緊急に措置していかなきゃならないと、そういうことをおっしゃっておるわけでありますね。ですから私はその事実を申し上げて、これからやるということでありますけれども、こういう現実を踏まえてやっていただきたいと思うんであります。私も同じ市の住民でありますから、こういうことを最近聞きまして急がなきゃならないと、こういうふうに思っておるわけでありまして、こういう事実を申し上げておきたいと思うんであります。
 それから私は実はこういった資料ももらっております。本当は私もどうかと思ったのですけれども、非常に斬新的なお考え方を持っておられる大臣の出身地の熊本県でもいろいろ問題が起こっておるのであります。これはことしの二月の全国の部落の実態調査の報告会で出てきたことでありますけれども、熊本市のA地区の行政差別の問題でありますが、ここで昨年実態調査をやっておりますが、対象が五百世帯、そのうち生活保護が百三十一世帯、二六・二%、失対事業に従事しておる者が二百世帯、四〇%。全く安定した仕事についていない。安定した仕事についているのは十五名ぐらいである。ほとんどがその日の暮らしで困っておる状態である。また過酷な労働実態や貧困のために障害者が非常に多く、九人に一人もおる。こういうふうな実態が実は出ておるわけでありまして、私も、委員会で大臣にこういうことを言う場合もあるから本当にこうなのか、ということを確かめましたら、間違いないと、こう言っておるわけであります。A地区の人たちは何とか少しでも安定した仕事につきたいという切実な願いから、大型共同作業場の設置を要求しましたところが、熊本市は全く耳を傾けない。こういう実態でありまして、いわゆる行政差別が起きておるということであります。大臣はこのようなことを初めてお聞きになると私は思うんでありますが、私は真実かと言えば、真実だと、こう言っておるわけであります。
 それからもう一つ、山鹿市というところのI部落の実態につきましても、ここは土地が非常に低くて、菊池川の河川沿いにございまして、大雨が降りますとはんらんをして水びたしになる。そういう水の被害によって非常に多面的な被害を受けておるわけでありますが、ここで菊池川の堤防をつくって排水のポンプを要求したところが、山鹿市当局は、現行の特別措置法の枠の中では無理であると、こういうふうなことを言っておるということであります。
 こういうことは、私がえらいいやみで大臣に言っておるように聞こえますけれども、そういう意味でなくて、大臣によく認識をしてもらう、こういう意味で申し上げておりますので、その辺は御了解いただきたいと思うんですが、私はこういうところはあちこちにあるのではないかというふうに思っておるわけですね。ですから、あえてこの委員会で私がそういうことを申し上げましたのは、本当にそういう実態にあるということを関係者の皆さんに承知してもらって緊急な対策をやってもらいたい、こういうふうに申し上げておるわけであります。
 以上申し上げたことについて、大臣でも局長でも結構でありますから、ひとつ御答弁願いたい。

発言情報

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発言者: 広田幸一

speaker_id: 6284

日付: 1981-03-27

院: 参議院

会議名: 予算委員会第四分科会