1982-05-13
衆議院
林百郎
災害対策特別委員会災害対策の基本問題に関する小委員会
林百郎の発言 (災害対策特別委員会災害対策の基本問題に関する小委員会)
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○林(百)小委員 日本共産党を代表して、ただいま小委員長から提案がありました災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案について意見を述べさせていただきます。
わが党は、災害弔慰金法が一九七三年に成立した直後から、いわゆる個人災害に対する救済対策として、負傷者や家屋、家財の損害に対する見舞金の制度化を機会あるごとに主張してまいりました。昨年三月三日の本小委員会におきまして、災害によって負傷を受けた人に対する見舞金の問題が検討課題とされまして、検討を重ねられた結果、小委員長提案の改正案が死亡以外の見舞金を支給することとしていることについては、質的に一歩前進であるとわが党も評価しております。したがって、本法案に賛成でありますけれども、しかし、この改正案が委員長提案ということで、国会の責任上、本委員会全体が提案者になるのでありますから、これをもって決して本委員会がすべて満足しておるということでなくて、将来に向かってこういう点をさらに一歩前進すべきではないかという意見を述べておくことも必要だと思いまして、そういう立場から私たちの意見を述べるわけでございます。
改正案によりますと、すでに討議にもありましたが、新たな見舞金制度は、対象を両眼失明、両下肢の用を全廃したものなど、傷病一級程度の者に限定しておるために、たとえば負傷者八百八十五名を出しました昨年の豪雪で最も被害の大きかった新潟県の例を見ましても、重傷者二十名を出した去る三月二十一日の浦河沖地震の例を見ましても、該当者がないということになりまして、真に被災者救済に役立つかどうかということについて、将来検討しなければならない点があると思います。
また、地方自治体や地域住民からの切実な要求である家屋や家財の損害に対しての見舞金については、このたびの改正案では一切触れられておりませんが、この点につきましても、わが党としましては、被災住民の生活と営業を守る上から、以下のような提案を弄すべきであると考えておるわけでございます。
災害というのは被害者としては全く何らの責任のない事態から発生するものでありますから、国が十分その補償の方法を講じてやるのが理想的なことだと思います。そういう意味で、次の点を将来さらに一歩進めて改正していくべきではないかという大綱だけ述べさせていただきます。
第一には、災害補償事業の拡大でありますが、死亡の場合に限定されている災害補償の事業を拡大いたしまして、新たに重度の身体障害者に対する災害障害見舞金、及び負傷、傷病、家屋、家財の損害に対する傷害・傷病見舞金、家屋・家財損害見舞金、こういうものを支給する必要があるのではないか。
災害障害見舞金の金額については、四百万円を限度として政令で定める。また、対象となる障害の程度は、先ほどの各党の意見にもありましたが、障害の一級から三級、労災補償保険法の別表の傷病等級に準拠して、この程度までは見てやることを将来検討する必要があるのではないか。
それから、傷害・傷病見舞金、家屋・家財損害見舞金の金額については、傷害、損失等の程度に応じて、それぞれ百万円を限度として政令でこれを定めたらどうか。
支給に要する費用の負担額は、なるべく地方自治体の負担を重圧しないために、市町村が六分の一、都道府県が六分の一、国が三分の二とすべきではないかというように考えております。
第二は、本法適用の要件の緩和でございますが、先ほどもいろいろ論議がありましたが、現行では一応たてまえは災害救助法の適用災害以上の災害ということに限定されておりますので、本法の適用要件を改めまして、災害があった場合には、その災害の程度にかかわることなく本法の適用を見るようにしてやるべきではないかというように考えます。
第三は、死亡弔慰金でございますが、現行三百万円以内の死亡弔慰金の支給限度額を四百万円まで引き上げたらどうか。
また、弔慰金を受ける遺族の範囲でありますが、配偶者、子供、父母、孫、祖父母に加えて、一家が全滅するというような場合もありますので、兄弟姉妹まで広げてやったらどうか。
それから、死亡弔慰金の現行の費用負担の割合でありますが、市町村が四分の一、都道府県四分の一、国が二分の一を負担するということになっておりますが、先ほど申しましたように、それぞれ六分の一、六分の一、三分の二というようにしたらどうだろうかと考えております。
第四は、災害援護資金の貸付け制度の改善でございますが、貸付けに当たっての所得制限、現行は四人家族で三百十万円でございますが、これをなくして、災害があって資金貸付けの要望があった場合には、それを検討して、自営業を援助してやるために貸付けをしてやる、あるいは生活を見てやるために貸付けをしてやるということで、現行四人家族三百十万円の所得制限を外したらどうかということ。
それから、貸付限度額、現行百八十万円ですが、これを諸物価の値上がりなどいろいろ検討しまして、五百万円までに引き上げて、償還期間が現行十年でありますが、それを二十年に延長してやったらどうか。
災害という全く予期せざる事故に出会うのでありますから、将来このような方向へさらにこの改正案を一歩進めて検討されたいという希望を込めて、意見を述べるわけでございます。本法案については、共産党も賛成であります。(拍手)