竹下登の発言 (本会議)

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○国務大臣(竹下登君) 私に対する御質問に対してお答えをいたします。
 まず一つは、財政再建計画の問題でございます。
 これにつきましては、私ども、まず財政改革の基本的な考え方について、財政の中期試算等をも含め、近くこれをお示しすべく鋭意検討をいたしておるところであります。
 それから次に、大企業向け補助金、薬漬け医療、そして租税特別措置の改廃、さらに富裕税新設の提案、これについての見解を求められたわけであります。
 これにつきましては、まず技術開発補助金等につきましても総額を縮減するほか、補助率の引き下げ等を行う等、厳しい節減合理化を行ってまいりました。
 そして、薬漬けにつきましては、薬価基準の適正化、医療機関に対する指導監督の強化等、各般の適正化対策を強力に推進することといたしております。この効果も勘案いたしますと、国費で約二千二百億円の節減を図った、こういうことでございます。今後とも努力をしてまいりたいと思います。
 その次の問題が、租税特別措置でございます。
 これにつきまして、もろもろの問題につきまして種々検討をいたしまして、租税特別措置の整理合理化によって多くの増収を期待できるものではございませんが、しかし、税負担の公平確保が一段と強く要請されておる、こういうことから企業関係租税特別措置につきましてさらに見直しを行いました。価格変動準備金の廃止年度の繰り上げを行うほか、各種特別償却や準備金について、その縮減を行うことといたした次第であります。
 さらに、富裕税の新設の問題でございます。
 この富裕税を導入するにいたしましても、所得税の補完税として機能し得る範囲は狭くて、多くの税収を期待することは困難でございます。特に不表現資産の把握等、執行面でむずかしい問題もございますのは議員御承知のとおりであります。
 そこで、さきの税制調査会の中期答申、これは、富裕税については「今後の税制のあり方等との関連において、引き続き、検討を重ねていくことが適当であろう。」とされておりますので、こうした観点から今後引き続き勉強を続けさしていただきたい、このように考えておるところであります。
 そうして、地方財政との関連についてのお答えでございます。
 これにつきましては、交付税特会におきます借入金等の利子について、御指摘どおり、五十年度以降地方財政対策として、国税三税収入の三二%分としての地方交付税交付金のほかに、国の一般会計が肩がわりして負担することとして、毎年度の予算でこれを手当てをしてきたわけでございます。しかしながら、交付税特会の借入金は、地方団体に交付する地方交付税の総額を確保するためのものでありますので、実質的に地方の借入金である、こういうことも言える、そして、利子の額も七千億円を超える巨額なものとなりまして、現下のきわめて厳しい国の財政状況においては、このような形で国が地方に財源を付与する余裕は残念ながらない、こういう考え方から、借入金の元金償還の国、地方の負担割合に応じて地方においても負担をお願いする、このようなことにいたしたわけでございます。
 ただ、借入金等利子の地方負担を行うこととしておりますが、それによって生じる財源不足、これにつきましては、この財源不足対策によって完全に補てんをしておるところでございます。したがって、五十八年度の地方財政の運営に支障が生ずることはない、このように考えております。
 そうして、御意見を交えての御質問の中で、現下の情勢にかんがみまして、地方においては、まず私どもといたしましては、歳出の徹底した節減合理化等、行政の減量化を推進することが肝要であろう、税源の充実につきましては、地域間の経済力の格差が大きくて、したがって税源の偏在が著しいし、税収に偏りが生ずる、こういった問題がございますので、財源調整制度の活用を図ることが重要であると考えております。
 国と地方の財源配分の問題につきましては、単に地方税だけではなく、地方交付税、地方譲与税制度、国庫支出金のあり方、さらには国と地方の行政事務配分のあり方等、総合的な勘案の上で慎重に検討していくべきものである、かように考えております。
 以上であります。(拍手)
    〔国務大臣山中貞則君登壇〕

発言情報

speech_id: 109805254X00319830127_011

発言者: 竹下登

speaker_id: 22013

日付: 1983-01-27

院: 衆議院

会議名: 本会議