柄谷道一の発言 (内閣委員会)

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○柄谷道一君 私は、十月七日の本会議質問で、人事院勧告が完全に実施されないようなことになれば、人事院制度を崩壊させ、公務員の生活を圧迫し、その士気にもかかわると政府の猛省を求めました。これについて総務長官は、「昨年の経緯、良好な労使関係の維持等に配慮し、勧告の実施に向けて最大限の努力を尽くしてまいる」と答弁されております。しかるに、その答弁にもかかわら
ず、本日提案されております政府の考え方は、二%のベアにしかすぎません。私は、合理的な根拠もなく勧告を抑制することは、人事院勧告を尊重したことにはとうていならない。人事院総裁の見解もまた同様であることがその席上で述べられたわけでございます。
 内藤委員がさきに引例いたしました、昭和五十六年十一月二十六日の行革特別委員会連合審査会で質問いたしましたのは私でございます。私は、その質問の中で、総理は異例の措置と言うが、明年、明後年とこの異例が続くということになれば異例にはならない、政府は総人件費の抑制に全力を挙げて取り組むとともに、人事院勧告については今後完全に実施することが政治姿勢として正しいのではないかと、この質問をいたしました。これに対して当時の鈴木総理は、毎年毎年ことしのような異例の措置が繰り返されるようであれば、これはまさに人事院制度の根幹に触れるような結果になる、政府としては財政非常のときであるので異例の措置をとったが、今後は人事院制度の持つ権威なりその勧告の重みを十分心得て、誠意を持ってこれに取り組みたい、こう答弁されているわけでございます。
 にもかかわらず、五十七年度は人勧は全く無視されて、異例の措置という言葉のもとで凍結され、五十八年度も、人事院勧告は尊重し実施するという与野党代表者会議の確認にもかかわらず、政府はこれを二%に抑制しようとしているわけでございます。異例は三年続き、これでは鈴木前総理の答弁は、結果として一時逃れのまやかしであったと言われても過言ではないと私は思います。三年連続して人勧の完全実施を行なわないことは、人勧制度そのものを否定し、崩壊させるものと言っても過言ではございません。官房長官は、この人事院制度を守り抜くという決意をお持ちなのか、それとも制度改正が必要であるとお考えになっておるのか、この際、明確にお答えをいただきたい。

発言情報

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発言者: 柄谷道一

speaker_id: 8572

日付: 1983-11-27

院: 参議院

会議名: 内閣委員会