竹下登の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(竹下登君) まず、法案提出に当たっての合意形成の問題でありますが、今回の法律案が公的年金制度の再編・統合を進めていく上の第一歩であるという意味における関係者の方々の理解は得られたというふうに私は認識いたしております。
 そもそも、これは共済年金制度基本問題研究会の意見に沿って策定したものでありまして、そうして昨年以来、懇談会を含めて十回以上国共審の方々には骨を折っていただきました。そして、とにもかくにも連帯の精神に基づいて答申をいただいたところでございますので、私どもは十分時間をかけて議論していただいた苦心の答申であるというふうに理解をさせていただいております。
 それから、公的年金制度一元化構想の中で、考えようによれば国鉄共済の救済だけを目的としたものじゃないかと、こういう御意見もございました。
 公的年金全体について給付と負担の両側から見直して、制度の再編・統合が必要という前提の上に立って、まさに計画的に検討を進め、今回の統合法案はその第一歩、一環であるという考え方でございますので、やはり公企体共済の給付要件等を国共済に合わせるという一つの目的と、そして国鉄共済に対する財政調整、この二つに目的があるというふうに御理解をいただきたいと思います。
 それから、三公社の経営形態を民営に移管した場合、総理からお答えがあったとおりでございまして、いろいろ解決すべき技術的問題もございます。しかし、現実的であるという意味におきましては、引き続き共済組合制度の適用を継続していくということではなかろうかというふうに考えております。
 国鉄共済年金財政悪化の原因、総理からお答えがあったとおりでございます。確かに、一企業の保険集団で運営してきたということ、これが輸送構造の変化による要員の縮小と、それに伴う急速な成熟化の進行に耐えていけなかったこと、これらは御説明を申し上げたとおりでございます。
 そこで、その国鉄共済をなぜ今日まで放置してきたかという御議論でございます。
 以前から保険料の引き上げをお願いしましたり、いろいろな対策を講じてきたところでございますが、やはり一企業保険集団であったため、抜本的改善にはつながらなかったということは事実であります。したがって、国鉄とされましても、五十三年に国鉄共済組合年金財政安定化のための研究会、そして運輸省でも国鉄共済年金懇談会等、それぞれ抜本的な検討を続けられて、いま今日に至ったわけであります。
 また、大蔵省としても、共済年金制度基本問題研究会、これで五十七年七月に意見書をいただいてまいりました。したがって、この意見書とか臨調答申とかを踏まえて、関係審議会の議を経てこの統合法案を提出する段取りになったというふうに御理解を賜りたいと思っております。
 それから、国鉄共済への財政調整について、昭和六十四年までの試算は示されておるが、六十五年以降はどうか、こういうお話であります。
 一般的に財政再計算期間が五年ごととなっておりまして、これに伴って六十四年までを試算したものであります。そして現時点では、六十五年以降の見通しについて、これをきちっと立てることは困難でございますが、仮に現行の給付水準のままで国共済と公企体だけで財政調整を行うとすれば、かなりこれはむずかしいことだと考えております。したがいまして、六十五年以降については、この間五月二十四日の閣議決定におきまして、長期的に安定した制度の確立を図るため、公的年金制度の一元化を展望しながら制度全体の見直しを行う、このようにされておりますので、その見直しの過程で十分考えるべきであると考えております。
 それから次は、既得権と期待権の問題についてのお尋ねがございました。
 どんな制度でも、とりわけ過去の長い歴史を持っております年金制度につきましては、制度改正をする場合は、改正前と改正後で、程度の差はございましょうとも、線引きをいたしましたならば有利、不利の議論は必ず起こってくる、これはやむを得ないことでございます。
 したがって、今回の改正法は、公的年金一元化の一環として、給付水準の高い公企体共済年金を公務員共済に合わせるものでございますので、公企体共済の期待権はその意味で抑えられることになることは御理解をいただきたいと思います。ただ、既得権については、既裁定者について現行年金瀬を保証することで措置を行ったというふうに考えておるところであります。
 以上でお答えを終わります。(拍手)
   〔国務大臣林義郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 110015254X00719831007_023

発言者: 竹下登

speaker_id: 22013

日付: 1983-10-07

院: 参議院

会議名: 本会議