竹下登の発言 (本会議)
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○国務大臣(竹下登君) ロンドン・サミットにおける経済宣言、それからする我が国の財政運営等についてのお尋ねであります。総理から詳しくお答えがございました。
このロンドン・サミットの経済宣言に一貫して流れますところの脈絡というものは、まさにウィリアムズバーグ・サミットの言ってみれば延長線、すなわち、引き続きインフレなき持続的な成長を確保していくために、各国が中長期的観点から節度ある財政政策を堅持していくことが肝要であるという合意でございます。このことが、従来からの体験からしても、開発途上国を含む全世界に効果を及ぼすという観点からなされたものであります。
そこで一方、我が国の財政状態を見てまいりますと、確かに諸外国と比較いたしましても、これはまさに極めて緊迫した状況にあります。しかしながら、幸い我が国はいわゆる高度な貯蓄率に支えられて、経済のファンダメンタルズで見ますならば、他の先進国より優位な諸指標の状態にあることも事実であります。そして一方、景気は自律的な拡大局面にある。しかし、今の場合、財政そのものが出動して、いわばてこの役を果たすという状態にはありません。したがって五十九年度予算においても、民間資金の活用等公共事業の事業費の確保あるいは地域経済の動向等に配慮した事業の弾力的執行など、種々の工夫を凝らしてきておるわけであります。
したがって、総合的にサミット合意、そしてまた今日の経済情勢、財政状況等を勘案してみますならば、私どもといたしましては、まさに節度ある財政政策こそが今日財政運営の最も適当な環境にある立場にあると理解をいたしておるところであります。
さて、シーリングの問題でありますが、このいわゆるシーリングというのは、昭和三十六年から行われておりますところの予算編成作業の一手法であります。したがいまして、毎年度その中で各省庁が専門的な知識を生かして、いわば政策の優先順位を図って今日まで編成が続けられてきたわけであります。したがって六十年度の予算編成の具体的な方法、こういうことになりますと、現在のところ確たるものを念頭に置いているわけではございませんが、いずれにしてもあらゆる分野に聖域を設けることなく、徹底した節減合理化と規模の抑制を図るために厳しい態度でこれに臨まなければならぬということは、総合してお答えできることではなかろうか、このように考えております。
以上でお答えを終わります。(拍手)
〔国務大臣渡部恒三君登壇〕