竹下登の発言 (本会議)
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○国務大臣(竹下登君) まず、途上国の債務累積問題についてでございますが、債務累積問題はさまざまな要因が複合して発生したものでありまして、これを一つの手法で一挙に解決するというのは確かに難しい問題でございます。さきのロンドン・サミットにおきましても、債務問題については、関係者の協力に基づいてまさにケース・バイ・ケース、これで対応していくというわけであります。
したがって、我が国としては、節度ある財政金融政策の維持強化によって引き続きインフレなき持続的成長を確保していく、そしてそのことが国際的高金利是正のための努力を求めることになってくる、そして具体的には、債務国の自助努力促進のための支援あるいは多年度返済等の適用、またIMF等の国際機関の役割の強化、途上国輸出に対する市場の開放、そうしたサミット経済宣言に述べられたような一連の問題に対して現実的な努力をこれからも強力に払っていくということではなかろうかというふうに理解をいたしております。
それから、財政、予算等につきましては、総理から詳しくお答えがございました。いずれにいたしましても、今回のロンドン・サミットの経済宣言は、その底を流れるものは節度ある財政金融政策の維持強化、こういうことでございます。我が国の財政改革、これは将来の安定と発展にとって避けて通ることのできない国民的課題であります。今後とも、六十五年度特例公債依存体質から脱却する、この努力目標に向かって、単年度主義でございます予算の毎年度の努力の積み重ね、これを行っていかなければならぬというふうに考えております。それから、予算編成の具体的手法の問題でございますが、あらゆる分野に聖域を設けることなく制度の根本にまで踏み込んだ改革を行うなどの、引き続き最大限の歳出歳入両面にわたっての努力を重ねていかなければならないと思います。
したがって、シーリングの問題でございますが、これは昭和三十六年度以来、いわば予算編成作業の一手法としてとられてきたものでございます。総理からもお答えがございましたが、とにかく、各省庁の専門家の皆様方が、要求総枠としての限度額であるこれに対して、その範囲の中で各種施策についての優先順位というものを厳しく選択していただく。すなわち、内なる改革というものが進んできたゆえんも、私はこのシーリングの設定が一つの効果をあらしめたものではなかろうかというふうに理解をいたしておるところであります。
それから、与野党協議の問題、また予算編成大綱の早期策定の問題でありますが、与野党協議の問題は、これは総裁であります総理のお答えが適切であろうかと思っております。
それから、予算編成大綱の問題につきましては、やはり今考えてみましても、仮に八月概算要求ということをするにいたしましても、今年度の予算が動き出して四、五、六、七、四カ月という状態でございますので、非常に流動的な要因の多い場合、まさにこれを、平素十二月に行っておりますいわゆる大綱ということを早期策定するというのは難しい問題ではなかろうかというふうに考えるわけであります。
それから、予算編成方針としての所得税減税、中小企業、行財政改革、防衛費、これらの問題については総理からお答えがございましたので、私からつけ加えることを省かしていただきます。
以上でお答えを終わります。(拍手)
〔国務大臣渡部恒三君登壇〕