田川誠一の発言 (地方行政委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(田川誠一君) ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。
 明年度の地方税制につきましては、最近における地方税負担の状況及び厳しい地方財政の実情にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化を図るため、個人住民税について、基礎控除等の所得控除の額の引き上げ、市町村民税所得割の税率及びその適用区分の調整、低所得者層に係る非課税限度額の引き上げ等の措置を講ずるとともに、法人の住民税及び事業税の一部納付後の徴収猶予制度の廃止、法人住民税均等割の税率の引き上げ、自動車税及び軽自動車税の税率の調整並びに固定資産税等に係る課税標準の特例措置等の整理合理化を行い、あわせて地方道路譲与税等について譲与時期及び譲与時期ごとに譲与すべき額の変更を行い、並びに日本国有鉄道の公害防止設備に係る市町村納付金の特例措置の適用期限を延長するほか、所要の規定の整備を図る必要があります。
 以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。
 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。
 第一は、地方税法の改正に関する事項であります。
 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。
 まず、個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、国民の強い期待にこたえ、平年度三千億円余の本格的な減税を実施することとし、基礎控除等の所得控除の額の引き上げを行うほか、障害者等の非課税限度額の引き上げ、個人年金保険料に係る別枠の控除制度の創設、市町村民税所得割の税率及びその適用区分の調整等を行うとともに、低所得者層の税負担に配慮するため、所得割の非課税限度額を引き上げることといたしております。
 また、みなし法人課税を選択した場合の課税の特例措置の適用期間を延長すること等の措置を講ずることといたしております。
 次に、法人の道府県民税及び市町村民税につきましては、法人の事業活動と地域社会との受益関係等を勘案して、均等割の税率の引き上げを行うことといたしております。
 その二は、不動産取得税についての改正であります。
 不動産取得税につきましては、住宅の供給の促進等に資するため、一定の新築住宅について、その取得がなされたものとみなされる日を当該住宅が新築された日から九カ月を経過する日とし、現行の六カ月から三カ月延長することといたしております。
 また、土地区画整理事業において換地不交付となったことにより清算金を受けて取得した代替不動産について課税標準の特例措置を講ずることとするほか、国の行政機関の作成した計画に基づく政府の補助を受けて取得した農林漁業者の共同利用施設に係る課税標準の特例措置の適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。
 その三は、自動車税及び軽自動車税についての改正であります。自動車税及び軽自動車税につきましては、最近における所得、物価水準の推移等を考慮して税率の調整を行うこととし、自動車税についてはおおむね一五%、軽自動車税についてはおおむね一〇%引き上げることといたしております。なお、営業用の自動車及び軽自動車については、その引き上げ率をおおむね五%といたしております。
 その四は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。固定資産税及び都市計画税につきましては、日本自動車ターミナル株式会社の事業用家屋及び償却資産に係る課税標準の特例措置を廃止する等、特例措置の整理合理化を行うほか、公害防止設備に係る非課税措置の適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。
 その五は、電気税についての改正であります。電気税につきましては、産業用電気に係る非課税品目の縮減を行うとともに、繊維製品及び紙の製造の用に供する電気に係る軽減税率の適用期限を延長することといたしております。
 その六は、特別土地保有税についての改正であります。特別土地保有税につきましては、地方公共団体、森林組合等の法人が、分収育林契約に基づいて行う育林の用に供する一定の土地の保有またはその取得について非課税とする等の措置を講ずることといたしております。
 その七は、自動車取得税についての改正であります。自動車取得税につきましては、地域住民の生活に必要な路線で運行の維持が困難になっているものの用に供するため政府の補助を受けて取得した一定のバスに係る非課税措置の適用期限を延長することといたしております。
 その八は、事業所税についての改正であります。事業所税につきましては、中小企業者が公害防止事業団から譲渡を受けた共同利用建物に対する事業に係る事業所税の非課税措置の適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。
 その九は、国民健康保険税についての改正であります。国民健康保険税につきましては、他の医療保険制度との均衡等を勘案して、課税限度額を現行の二十八万円から三十五万円に引き上げるとともに、減額の基準のうち基礎控除額相当額を、昭和五十九年度にあっては二十六万円とすることといたしております。
 その十は、国際科学技術博覧会の開催に伴う特例措置についてであります。明年三月から国際科学技術博覧会が開催されることに伴い、国際科学技術博覧会協会等に対する住民税及び事業税、旅館における外客の宿泊及びこれに伴う飲食に対する料理飲食等消費税、国際科学技術博覧会の用に供する家屋等に対する固定資産税等を非課税とする特例措置を講ずることといたしております。
 その十一は、徴収猶予制度の廃止及び納税環境の整備についての改正であります。
 まず、道府県民税及び市町村民税の法人税割並びに法人の事業税について、一部納付後の徴収猶予制度を廃止することといたしております。
 また、地方税における納税環境の整備を図るため、官公署等への協力要請等に関する規定を設けることとするほか、更正等によって増加した税額のうち一定の部分に係る過少申告加算金については、現行の百分の五にかえて百分の十の割合を乗じて計算した額とすることといたしております。
 第二は、地方道路譲与税法、石油ガス譲与税法、自動車重量譲与税法及び航空機燃料譲与税法の改正に関する事項であります。
 これらの譲与税法につきましては、所要の経過措置を講じた上、譲与時期及び譲与時期ごとに譲与すべき額の変更を行うことといたしております。
 第三は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の改正に関する事項であります。
 日本国有鉄道の公害防止設備に係る非納付措置の適用期限を延長することといたしております。
 以上の改正の結果、明年度におきましては、個人住民税の課税最低限の引き上げ等により三千百二十九億円の減収となる一方、法人住民税均等割の税率の引き上げ、自動車税及び軽自動車税の税率の調整等により二千七百七十三億円の増収が見込まれ、差し引き三百五十六億円の減収となる見込みであります。
 以上が、地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

発言情報

speech_id: 110114720X00319840327_003

発言者: 田川誠一

speaker_id: 10486

日付: 1984-03-27

院: 参議院

会議名: 地方行政委員会