天野光晴の発言 (本会議)
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○天野光晴君 ただいま議題となりました昭和五十九年度一般会計補正予算(第1号)外二案につきまして、予算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
この補正予算三案は、去る一月二十五日本委員会に付託され、同月三十日に竹下大蔵大臣から提案理由の説明を聴取し、昨二月八日及び本九日の両日質疑を行い、本日質疑終了後、討論、採決をいたしたものであります。
まず、補正予算の概要について申し上げます。
一般会計につきましては、歳出において、災害復旧費の追加、給与改善費及び義務的経費の追加など合計一兆一千九百六十三億円を計上いたしておりますが、他方、既定経費の節減及び予備費の減額により、合計三千百二億円の修正減少を行うことといたしております。
歳入においては、租税及び印紙収入の増加、税外収入の増加、前年度剰余金受け入れなどで合計七千十一億円を計上するほか、建設公債一千八百五十億円を追加発行することといたしております。
この結果、昭和五十九年度補正後予算の総額は、歳入歳出とも、当初予算に対し八千八百六十一億円増加して、五十一兆五千百三十四億円となります。
特別会計につきましては、一般会計予算の補正等に関連して、交付税及び譲与税配付金特別会計、国立学校特別会計など十四特別会計について所要の補正を行うことといたしております。
また、政府関係機関につきましては、国民金融公庫について所要の補正を行うことといたしております。
なお、一般会計及び特別会計において、景気の持続的拡大に資するため、一般公共事業に係る国庫債務負担行為二四十六億円を追加計上することといたしております。
次に、質疑のうち、主なものについてその概要を申し上げます。
まず、五十九年度の税収の見通しについて、「五十九年十二月末の累計税収の実績は前年同月に比べ六・七%の伸びであり、補正後の税収確保に必要な伸び七・七%を一ポイント下回っているが、政府は今後の税収についてどのように見ているのか。また、酒税が特に不振で補正で減額しているが、補正後の税収を確保できるのか」との趣旨の質疑があり、これに対し政府から、「五十九年十二月末の進捗割合は、補正後予算額に対して五六・五%で、前年同月末の五七・〇%を〇・五ポイント下回っている。しかし、年度を通した税収については、三月期決算法人申告などに好調が見込まれるので、補正後の税収見込み額の達成は可能である。また、酒税収入については、今後は高い伸び率を示すものと見込まれているので、今回減額した補正後予算額の達成も可能であると考えている」旨の答弁がありました。
次に、「政府は、今回の補正予算に、硫黄島、北硫黄島の強制疎開させられた旧島民に対し、一人当たり四十五万円の見舞い金を支給することとして、五億六千二百万円を計上しているが、見舞い金を出すというのはどういう趣旨なのか。また、帰島したい人を帰さないのは、火山活動のため危険であると言っているが、そうではなくて、シーレーン防衛や作戦基地化のため帰島させたくないのではないか」との趣旨の質疑があり、これに対し政府から、「今回の見舞い金は、小笠原諸島振興審議会の意見書のうち、旧島民に報いるための措置の具体化として行うもので、硫黄島と北硫黄島の旧島民が父島、母島と異なった取り扱いを受け、現在に至るまで帰島できなかったこと、及び今後とも定住が困難であること等に伴う旧島民の特別の心情に報いようとするものである。硫黄島が有事におけるシーレーン防衛上重要な地理的位置にあることは認識しているが、今回の措置は、あくまでも科学的な調査を行い、定住不可能との結論を得て行うものである」旨の答弁がありました。
以上のほか、最近の中東政策、アフリカ難民援助等の外交問題、極東の範囲とシーレーン防衛との関係、アメリカの核戦略のための通信システムと日本の非核三原則との関係、在日外国人の教員採用取り消し問題及び外国人登録法の指紋押捺問題、年金積立金の一部自主運用等財投のあり方、臨教審、教育の自由化等の教育問題、脳死と臓器移植問題、林業の育成策、米の需給問題、日ソ漁業交渉とソ連船の寄港問題、労働時間の短縮、公務員給与の改善等労働問題、その他国政の各般にわたって熱心な質疑応答が行われましたが、詳細は会議録により御承知願いたいと思います。
かくて、本日質疑終了後、三案を一括して討論に付しましたところ、政府原案に対し、自由民主党・新自由国民連合を代表して原田昇左右君から賛成、日本社会党・護憲共同を代表して松浦利尚君から反対、公明党・国民会議を代表して近江巳記夫君から反対、民社党・国民連合を代表して木下敬之助君から反対、日本共産党・革新共同を代表して瀬崎博義君から反対の意見が述べられました。
討論終局後、引き続き採決を行いました結果、昭和五十九年度補正予算三案は、いずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
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