安倍晋太郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(安倍晋太郎君) 古賀さんの御質問は三点にわたっております。
 まず、日ソ問題についてでございますが、日ソ間の最大の懸案であります北方領土問題を解決し、平和条約を締結することにより、我が国の重要な隣国たるソ連との間に真の相互理解に基づく安定的な関係を確立することが、従来より一貫した我が国の対ソ外交の基本であります。北方領土問題に関するソ連側の態度は依然として厳しいものがありますが、戦後四十年目を迎えるに当たりまして、この問題を解決しなければ真の意味で戦後が終わったとは言えないとの決意を新たにいたしまして、今後ともあらゆる対話の機会を利用して、北方領土問題を初めとする日ソ間の諸懸案の解決をソ連側に粘り強く働きかけていきたいと存じております。
 日ソの二百海里漁業交渉につきましては、目下モスクワで行われておりますが、漁獲割り当て量、操業条件において等量主義、相互主義をソ連側が打ち出しまして、日ソ間の漁獲の均等を図ろうといたしております。その態度は非非に強く、交渉は大変厳しい状況にあります。しかし、政府としましては、この交渉は北洋漁業に従事する多数の漁業者の生活の問題でもございますから、従来よりの実績にできる限り近い実績が得られるように、交渉におきましてさらに最大限の努力を払っていかなければならない、こういうふうに考えております。
 次に、政府開発援助、いわゆるODAの問題でございますが、政府は中期目標のもとにその計画的拡充に努めておりまして、昭和六十年度予算の政府原案におきましても、この政府開発援助を対前年度比一〇%増とする特段の配慮を払ってまいりました。我が国としましては、その経済力に見合ったODAの計画的拡充に対する国際社会の期待にこたえるべく、今後とも最大限の努力を続ける考えであります。
 現下の厳しい財政状況のもとで、今後とも我が国のODAの拡充を図るに当たりまして、援助の一層効果的な、かつ効率的な推進を図っていくべきことについては、政府としてもその重要性を十分認識をいたしておりまして、評価はそのための重要な柱の一つであると考えております。かかる観点から、政府としては、援助が適正に実施されておるか、所期の目的が十分達成されているか、いかなる波及効果があるかなどの多角的な視点から、外務省、在外公館及び援助実施機関のほか、外部の有識者にも依頼をいたしまして、厳正かつ公正な評価の実施に努めてきております。今後ともこうした評価の一層の充実強化に努める所存であります。
 第三点といたしまして、外交体制を強化しなければならぬという御意見でございますが、まさにそのとおりでございます。厳しさを増しております国際情勢の中で、平和国家たる我が国が繁栄と安全を確保するために、外交に課せられた使命はまことに重要であります。この外交を遂行する責任を担っておる外務省の定員及び予算をさらに拡充強化していくことは、御指摘のとおり非常に重要であると考えます。したがって、私としましても、この二年間その方向で最大限の努力を行ってまいりましたが、引き続き皆様方の御支援を得て、外務省の定員、予算の拡充強化のために努力を傾ける決意でございます。御協力のほどをお願いいたします。(拍手)
   〔国務大臣金子一平君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 安倍晋太郎

speaker_id: 29148

日付: 1985-01-29

院: 参議院

会議名: 本会議