竹下登の発言 (本会議)
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○国務大臣(竹下登君) まず、お触れになりました対米出超問題に対するいわゆるドル高是正問題でございます。
この問題は、米国の巨額な財政赤字を背景とした米国の高金利ということがドル高の要因であるということは、私どももその一部であると理解をいたしております。したがって、先般の五カ国蔵相会議等あらゆる機会をとらまえまして今後ともこの問題の指摘をしてまいる所存であります。
それから次が財政再建に関してのお尋ねであります。
総理からもお答えがございましたように、やはり増税なき財政再建、これは理念として堅持すべきものであろうと思います。この理念を失ったときに、直ちにいわゆる歳出に対する厳しさがなくなってまいります。したがって、やはり今後とも政府と民間の役割分担、あるいは国と地方との機能分担、費用負担等の見直し、これは連年の努力を踏まえていかなければならないと考えます。
一方、歳入面でございますが、これも総理から税制改正の基本的考え方を通じてお答えになったことになるわけでありますが、このたびの税制調査会の答申をちょうだいいたしましたのを見てみましても、「既存税制の部分的な手直しにとどまらず、今こそ国民各層における広範な論議を踏まえつつ、幅広い視野に立って、直接税、間接税を通じた税制全般にわたる本格的な改革を検討すべき時期に来ていると考える。」、このような御指摘をいただいております。
したがって、その考え方に立ちますならば、税制全般について広範な角度から論議と検討が行われるべき問題であるという問題意識をまず十分持っております。したがって、まさに「国民各層における広範な議論を踏まえつつ、」というお言葉がございますように、その広範な論議の私は着手が今次国会におけるもろもろの議論ではなかろうかというふうに認識をいたしておるつもりであります。したがって、それらもろもろの議論をまた政府税調の方でそしゃくしてもらいますだけに、あらかじめ予見を持った具体的な税制に政府そのものが言及していくということは差し控えるべきではなかろうか、このように考えておるところであります。
それからいま一つ、先進国病になることを憂えての前提の上に立った国民負担水準についての御質問がございました。
国民負担水準の目標数値は、これは究極的には政府部門と民間部門に資源をどのように配分するのが適当かという問題と裏腹をなすものでありまして、国民が必要とする公共支出の水準に対応して決まっていく性格のものであります。したがって、その国民負担水準ということは、結局、毎年毎年の予算編成過程において国民の選択を通じて明らかにされていくべきものでございますだけに、あらかじめこの程度が適当だという固定的な考え方に立つものではなかろうというふうに考えております。
ただ、国民負担水準の中期的な方向につきましては、かつて臨調の答申にもございますように、「全体としての国民の負担率は、現状よりは上昇することとならざるを得ないが、」「徹底的な制度改革の推進により、現在のヨーロッパ諸国の水準よりはかなり低位にとどめることが必要である。」こういう御指摘がございますことを基礎認識として今日も持ち続けておるということを申し上げておきます。(拍手)
〔国務大臣松永光君登壇、拍手〕