丸谷金保の発言 (本会議)
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○丸谷金保君 ただいま議題となりました昭和五十八年度決算外二件につきまして、決算委員会における審査の経過及び結果について御報告申し上げます。
昭和五十八年度決算は、昭和五十九年十二月二十一日国会に提出され、同六十年五月三十一日当委員会に付託となり、また国有財産関係二件につきましては、同六十年一月二十九日国会に提出され、同日当委員会に付託されました。
当委員会では、昭和五十八年度決算外二件の審査に当たりましては、国会の議決した予算が法規に基づき厳正かつ効率的に執行されたかどうかについて審査し、あわせて政府の施策全般について広く国民的視野から実績批判を行い、その結果を将来の予算策定及びその執行に反映させるべきであるとの観点に立って審査を行ってきたのであります。
審査のため委員会を開くこと十七回、別に述べるような内閣に対する警告にかかわる質疑のほか、決算審査の充実、会計検査院法改正、財政再建、行政改革、外交、防衛、教育に関する問題を初め、平和相互銀行問題、豊田商事事件及び冠婚葬祭互助会の解約をめぐる問題など行財政全般について熱心な論議が行われましたが、それらの詳細は会議録によって御承知願います。
昭和六十一年五月十六日質疑を終了し、討論に入りました。
議決案の第一は本件決算の是認、第二は内閣に対する六項目の警告であります。
討論では、日本社会党を代表して梶原理事、公明党・国民会議を代表して服部理事、日本共産党を代表して橋本委員、民社党・国民連合を代表して関委員、またサラリーマン新党を代表して木本委員から、それぞれ本件決算は是認できないが、内閣に対する警告案には賛成である旨の意見が述べられ、自由民主党・自由国民会議を代表して掘江理事から、本件決算を是認するとともに、内閣に対する警告案にも賛成である旨の意見が述べられました。
討論を終わり、議決案を採決の結果、本件決算は多数をもって是認すべきものと議決され、次いで内閣に対する警告案については、全会一致をもって警告すべきものと議決された次第であります。
昭和五十八年度決算にかかわる内閣に対する警告は、次のとおりであります。
(1) 最近、日本道路公団横浜管理事務所及び海洋科学技術センターにおいて、収賄事件あるいは背任事件が発生し、また公務員等が、いわゆる国鉄ゲリラ事件に見られるような破壊行為に参加して逮捕されるなど、公務に携わる者として、厳しく非難されなければならない行為が発生していることは極めて遺憾である。
政府は、公務員等に対する国民の信頼を損なうこのような事件の再発を防止するため、厳正な綱紀の粛正を図るとともに、関係機関に対しても指導を強化すべきである。
(2) わが国の政府開発援助は、年々増加し、その額は膨大なものとなっているが、援助の目的が十分に達せられていないとの指摘が決算審査の過程において行われたことは遺憾である。
政府は、政府開発援助の原資が国民の税金等であることにかんがみ、同援助が相手国国民の生活向上と民生安定に資するため、適正かつ有効に使用されるように援助の実施手続及び評価体制の改善を図るべきである。
(3) 一部の精神病院において、同意入院患者の保護義務者の選定に必要な手続きを踏んでいないまま入院させていた事例、あるいは病院内における調査請求制度の周知方が十分になされていないため、患者が同制度を活用し難い事例などがあったことは、精神病院における入院患者の人権擁護の見地から遺憾である。
政府は、同意入院制度の見直しをはじめとして精神衛生法を整備し、精神病院に対しては、各都道府県を通じ入院患者に調査請求制度を周知徹底するなど一層指導監督に努め、もって精神障害者の人権の確保を図るべきである。
(4) 農林水産省の国営かんがい排水事業の中には、設定された工期をたびたび変更し、着工以来長期間を経過しているにもかかわらず未だ完了に至らないため、これに要した国の財政資金及び事業の完了後受益農家が負担する総償還額が増嵩している事業も見受けられる。
政府は、同事業が相当の年月を要するものであるとはいえ、所期の工期を大幅に超過することは、その間に農業を取りまく社会経済情勢に著しい変化を生じること、受益者が高齢化すること等にかんがみ、また投下された巨額な財政資金の効果の速やかな発現を図る観点から、継続中の事業を一層促進し、その早期完了に努め、受益農家に事業の遅延による過大な負担を及ぽさないよう格段の努力をすべきである。
(5) 中小企業事業団が行っている撚糸機械の設備共同廃棄事業に係る資金貸付けを受けている日本撚糸工業組合連合会の不正経理に端を発し、同連合会の監督官庁である通商産業省の職員が収賄容疑で逮捕されたことは、極めて遺憾である。
政府は、この種事態の再発防止のため、実効ある綱紀粛正策を一層推進し、行政に対する国民の不信を招くことのないよう厳正を期すとともに、設備共同廃棄事業については見直しを含め、指導の適正化を図るべきである。
(6) 建設省が、通商産業省総合庁舎建設に伴う空気調和設備工事の施行に当たり、自動制御設備の機器材料費を重複して積算したため、契約額が過大になり国損を招く事態が発生したことは遺憾である。
政府は、このような単純な積算誤りを防止するため、積算体制の全面的見直しのほか、職員の教育、訓練の充実等を図り、官庁営繕工事の予算執行に厳正を期すべきである。
次に、国有財産関係二件については、採決の結果、いずれも多数をもって異議がないと議決された次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
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