山下元利の発言 (予算委員会)

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○山下(元)委員 私は、昭和六十二年度予算の総括質疑に当たりまして、自由民主党を代表いたしまして、中曽根総理大臣初め閣僚の皆様に御質問をいたしたいと存じます。
 きょうの閣議で、完全失業率が三%を超えた、今までそうしたことは初めでだと思います。ことしの初めから大変な円高で円高不況、非常に国民の皆さんの心配は多いのであります。そして、その問題はやはり雇用問題に関係すると思われるときに、昭和六十二年度予算を早く審議して、その成立を期することは私たちの責任であると思います。きょうは、そうしたことで、この六十二年度予算の審議を非常に待望せられた国民の皆さんの前で、総理大臣初め閣僚の皆様の御所見を伺いたいと思うのであります。
 まず最初に、中曽根総理大臣は今国会の施政方針演説において、私は、内閣総理大臣就任以来、政治の見直しと新しい政治の建設のために「戦後政治の総決算」を唱えてまいりましたと言われました。ところで、戦後の我が国の政治は、我が国の独立と経済再建を達成された吉田茂元首相に始まる流れによっております。そしてまた、岸信介総理は、日米安保条約の改定を敢然と実現することにより、日米関係を強固なものに安定させたのであります。
 翻りまして、中曽根総理は、戦後、昭和二十二年の総選挙で初めて当選されまして以来、歴代内閣でいろいろ御苦労になったわけでございますが、四年前に政権の座につかれたのであります。そして、この四年有余の間に、中曽根総理は目覚ましい働きをされたと存じます。
 まず第一は外交であります。国際社会における日本の位置づけ、国際社会の中において日本はどうあらねばならないかということをはっきりされました。そして、世界の平和と繁栄のために日本として果たすべき役割は何か、その役割を果たすという道を実行されてまいったのであります。そのためには、米国との関係を再調整されました。そしてまた、近隣諸国、特に韓国との関係を安定したものにされたのであります。
 そのように外交面における大きな御功績がありますが、国内政治の面におきまして申し上げますと、自由民主党が結党されましたのは昭和三十孝年であります。その保守合同による政局の安定を図られた後、経済的には高度成長の時代を迎えたのであります。その高度成長の時代は十四年前の石油ショックとともに終わりました。民間は、大企業も中小企業も、まさに血のにじむような努力をして新しい安定への道をまさぐってこられたのであります。
 しかしながら、この民間の努力に対して国の行政、財政はどうであったか。率直に言って、大きく立ちおくれた面があると私は思います。石油ショック後のこの苦しい状況を乗り越えるために、やむを得ず赤字公債の発行に踏み切ったのでありますけれども、公債全体としては百五十二兆円という残高を迎えようとしておる。そのうち、建設公債のほかの赤字公債、これは全くの赤字の、借金であります。この赤字公債は国民一人当たりにすると五十六万円になるというふうな状態であります。これは、そのまま次の世代への大きな借金となって重荷になろうとしているのであります。
 中曽根総理は、これではいけないということで、鈴木前内閣のとき以来、精いっぱいの行財政改革を進めてこられたのであります。この点について後ほどお伺いしたいと思いますが、具体的には政府予算の一般歳出を五年間連続して伸び率ゼロに抑えられました。また、専売公社、電電公社、国鉄の民営化を実現されたのでありますが、特に国鉄の改革はまさに歴史的なことと申さねばなりません。
 総理は施政方針演説においで、こう申しておられます。国民の皆様の御協力により、行財政改革、国鉄、社会保障、教育等の分野における諸改革は一歩一歩実現を見てきていると存じますと言われました。まさに行財政改革は一歩一歩実現を見てきております。
 さらに、今国会においては税制の抜本的改革案と諸法案について御審議願うことになっておりますが、日本国憲法施行四十年の記念すべき年に当たり、戦後民主政治全般について検討と建設的討議を行いたいと申し述べておられるのであります。まさに税制改革という最後の、そして最大の改革について、この国会に具体案を示して、国民の理解のもとに改革実現を果たそうとしておられるのであります。
 総理、総理が今申し述べましたように果たしてこられました内外の改革は、やがて来るべき二十一世紀に向かって日本がもう一つ前進、ジャンプするための基本的な条件と申しますか、それを整備するものでありまして、これらを実現することがとりもなおさず政権を担当する我々の責任であります。保守の政治であります。
 今国会の予算審議の状況は容易ならぬ状況でございますが、この予算審議冒頭に当たりまして、改めて中曽根総理の総決算あるいは改革についての基本的なお考えを承りたいと存じます。そして、税制改革を問われようとしておりますが、ともすれば、行政改革の努力はもっと続けねばならないのではないか。私どもは、今まで申し述べましたように、今まで随分行政改革についての努力はされましたけれども、その御労苦に対しては心から敬意を表しますとともに、その行政改革についてのお考えもあわせてお伺いしたいと存じます。

発言情報

speech_id: 110805261X00319870303_002

発言者: 山下元利

speaker_id: 996

日付: 1987-03-03

院: 衆議院

会議名: 予算委員会