山下元利の発言 (予算委員会)

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○山下(元)委員 いろいろとお伺いいたしましたが、新税は悪税なりと呼ばれます。これはどんなにいい税でも、税を負担する側からいたしますならば、いい税というものはないのであります。ましてや新しい税を設けるとなると、国民の皆さんが漠然としたいろいろな不安感を抱かれるのは、これは当然であります。
 しかし、以上述べましたように、今も総理も仰せになったが、失業対策もやる、いろいろなことを考えましたときに、先ほど申したように、これからの高齢化社会、そして国際化社会を乗り切っていくためには、所得税と法人税に偏り過ぎた現行税制は改めなければなりません。税のひずみを直して、所得税減税をやれ、思い切ってやれと言われるのは、一年前のこの予算審議でも皆さんが強く言われていたことなんです。それを今具体案として提出されたわけでございます。マル優も、本当にマル優を必要とする人たちのためには制度が残されております。そして、言葉はきついけれども、マル優を悪用しているお金持ちにはもう悪用はやめてくださいと言っているのでございます。
 私どもは政府と一緒になって、本当に正直に税金を納めてこられた方々、サラリーマンは源泉徴収によって一〇〇%所得税を把握されております。そして、今百六十万の法人のうち半分以上は赤字法人であります。私は、赤字法人もそれぞれの企業経営で御苦労されて、好きこのんで赤字法人になっておられるとは思いません。ただ、黒字法人として営々と努力して税を負担しておられる方々には、やはり何ともやりきれない気持ちが起こるんじゃないかと思うのです。正直者がばかを見てはいけないと思います。正直な人がばかを見ない、損をしない税制にしようとするのが今度の税制改正ではないでしょうか。
 しかしながら、税というのは信頼関係がなければこれは成り立ちません。納める側といただく側との、いただく人との間に信頼がなくてはうまくいくものではありません。今度は以前より簡素なことを目指しました。先ほど総理大臣がみずから申告書の用紙をお示しになった、あれはテレビを通じて国民の皆様にわかりましたよ。そういう簡単なものにしましたけれども、やはり税の仕組みは複雑です。したがって、政府や我々自民党の側で今まで十分な説明をしてきたかというと、決して十分ではないと思います。しかし、きょうから予算委員会の審議が始まったんです。これはやはりどうしても審議をどんどん進めていって、この国会の場を通じてそうしたものを明らかにしていかねばならぬと思います。
 先ほど複雑と言いましたけれども、仕組みは簡単なんです。これはもう算術です。所得税と法人税のような、あの細かい会計原則や何かで計算しなくていいのです。したがって、そうしたことを言いますと、もっともっと誠心誠意の説明をするよう、これは総理大臣以下の努力をぜひともお願いいたしたいと思います。
 最後に、この野党各党の共同見解について総理からもお話がいただけましたが、不公平の是正、二十一世紀を展望して、高齢化――失礼いたしました、社会党、公明党、民社党の政党の御見解を見まするに、不公平の是正とか、二十一世紀を展望して、高齢化、国際化に対応した税制の確立を目指すと言っておられます。これは我々と同じであります。しかし、改革の進め方は、三年ないし五年をかけて進むと言っておられます。
 しかし、私たちは今や実行のときだと思うのです。もう完全失業率が三%を超えた。この計算の仕方は欧米と違うのであります。もしアメリカ式の計算をしたらどういう率になるか。いずれにしても、日本で初めて三%を超える事態になったときに、もう三年先、五年先でやってはいけない、今や実行の時期だと思うのであります。薄く広い税負担、正直者が損をすることのない新しい税制を国民の皆様にお示しして、国会の審議をお願いするわけであります。予算案を成立させて、ことしの経済の先行きを明るくしなければなりません。マル優廃止と売上税ばかりが強調されておりますが、最後に言いましたように減税があるのです。思い切った減税をしておるのです。どうぞ国民の幸せのため、予算全体、税制全体を見た広い立場からの充実した審議が行われますように心から要望いたしまして、祈るような気持ちで要望するわけであります。どうぞお願いをいたしまして、私の質問を終わります。

発言情報

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発言者: 山下元利

speaker_id: 996

日付: 1987-03-03

院: 衆議院

会議名: 予算委員会