堀昌雄の発言 (本会議)
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○堀昌雄君(続) そこで、私が一番問題にしておるのは、この税制関係の売上税関係法案について、施行日一括法案というものを主税局は考えたのであります。どうしてそういうことを考えたか。彼らは国会を信用していないのであります。減税だけを食い逃げされたら困る。だから、そこで施行日一括法案によって、これが通らなければ、たとえ所得税法や売上税が通っても施行ができないようにする。
皆さん、日本の税法の中で施行日がついていない税法というのは、今度の通常国会、第百八国会に提案された税法が初めてであります。なぜかと言えば、税法というのは歳入法案でありますから、いついつから施行するということがなければ、税の仕組みだけが通っても税収は一円も入りません。だから、これはまさに官僚の諸君が我々国会議員を信用しない、食い逃げをされては困る、そのためには一つにくくって法案を提出する、これが今の考えである。同じことが今回も行われているのであります。問題のあるマル優法案に対して、所得減税の法案を一つにくくって出しているのであります。これも食い逃げをされまいという考えてあります。
皆さん、私は少なくとも……(発言する者あり)あなたはそう言いますけれども、私が大蔵省事務当局に聞いたら、社会党だけ信用していないのじゃない、国会議員全体を信用していないということを私に言った幹部がいるのだから、あなたがどう言ってもだめなんだ。
そこで、皆さん、憲法が定めておるところの国権の最高機関は国会です。皆さん、国民の負託にこたえる国権の最高機関を行政当局が信頼しないなどということは、まさに憲法違反であります。行政権が国会を、国権の最高機関を乗り越えでこのような小手先の法案をつくるということは、私は断じて認めることはできないのであります。(拍手)
そこで、宮澤大蔵大臣にお尋ねをいたします。
私は、少なくとも、このような憲法に違反して国会を軽視する現在の大蔵省の吉野事務次官、これを補佐する小粥官房長、そうしてこの案の作成者であります水野主税局長は、この際、潔く職を辞してもらいたい、こう勧告をするわけであります。
皆さん、これから新しい税法の問題について、この減税に見合う財源を私たちはいろいろと論議をしていかなければなりません。新しい酒は新しい皮袋にというのが古来の言葉であります。行政当局が責任の所在を明確にし、けじめをつけて、新しい幹部が国会優先の立場に立って我々と話し合いをする過程を通じて、日本の将来に禍根のない、国民が理解と納得のできる税法をつくるために、私は新しい体制でスタートをするべきだと考えるのであります。大蔵大臣の御所見を伺います。
同時に、二度とこのような法案、賛成、反対の立場が分かれるかもしれない法案を一括して出すようなことは、少なくとも税法に関しては行わないということを宮澤大蔵大臣にお約束を願いたいわけであります。日本の将来を考えましたときに、いろいろな問題はありますが、皆さんと我々が十分話し合って、本当に国民の理解と納得ができて、アメリカの税法のように与野党が一致して法案が処理できるようにしない限り、私は日本の将来はないと思うのであります。
もう一つ、一言だけ申し上げます。
今の官僚主導の行政では日本の将来はありません。日本の将来は戦略が必要なのであります。国会主導、政治主導で戦略を立てることを皆さんにお願いして、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣中曽根康弘君登壇〕