宮澤喜一の発言 (本会議)
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○国務大臣(宮澤喜一君) 最初に、昭和三十八年のときに国民貯蓄組合から改組が行われました経緯につきましてお話がございましたが、まさにそのとおりの経緯がございまして、一種類、一店舗に限ってこれを認めた、五十万円というものを認めたという経緯はそのとおりでございます。
しかし、堀議員が御記憶のように、それは昭和四十二年になりまして、結局多種類、多店舗を対象にする制度に移行せざるを得なかった、そういう経緯がございました。それは、そのときもそうでございましたが、やはり一種類、一店舗ということになりますと、どうしても営業力のすぐれた金融機関がいわば競争をする、そこへ資金のシフトが起こる、これはどうもやむを得ないことでございまして、そこから金融秩序にやや混乱を生ずる。そのような経緯から、一種類、一店舗の制度がわずかな時間のうちに結局多種類、多店舗に移行せざるを得なかった、そのような経緯がございますことを指摘を申し上げておきたいと思います。
次に、私の役所のあり方につきましてお話がございました。堀議員に対しましては、ただ財政、税制のエキスパートとしてばかりでなく、政治家として長いこと深い尊敬を申し上げておりますので、その堀議員からこのようなお言葉がございましたことは、私どもやはり反省すべきものは反省をいたさなければならないと思いまして承りました。ただ、このたびのあるいは前国会における税制改正につきましての御提案は、これは大蔵大臣としての私が責任を持ちましていたしたものでございまして、私の部下のいたしたことではございません。
お話によりますと、いわゆる一括法案あるいは施行期日を定める法案、これらは国会を行政府があるいは役人が信用をしない、お言葉をそのままかりれば、いわば食い逃げをされては困る、こういう考えであろう、これは立法府をべっ視するものである、こういう御指摘であったわけでございます。ただ、私ども行政府の立場から申しますと、あのように根本的な税制改正を一括法案といたしました意味は、施行期日、施行の段階は違いましても、全体としてはこのような税制改正を企図しておりますということをぜひ行政府の立場として申し上げたかったわけでございます。細切れに御提案をいたしておったのでは、全体としてどのような税制改正を考えているかわからない。それを税制調査会等々の意見をあわせまして、いわゆる全部のホールピクチャーを御審議を願いたかった、これが第一点であります。
第二点は、そのように、いわゆる減税法案もございます、増税を目指す法案もございます。私どもとしては、減税法案が先行することはあり得ることでございますから、その結果としてその財源対策がおくれることは、行政府としてはもとより無関心ではおられませんので、そういう意味で減税に見合います財源を確保いたしたい。その担保をする方法といたしましてあのような提案を申し上げた。
これらの点は、立法府のお立場から言えば、立法府を信頼しないとおっしゃるかと思いますが、行政府の立場としては、第一に税制改革全体の姿を、第二にそのための財源の確保を担保いたしたい、このような理由からあのような御提案を申し上げました。決して私ども、先ほど御指摘のような悪意から出たものではございませんこと、また、これは大臣としての私の責任においていたしましたものでありますことを御理解願いたいと存じます。(拍手)
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