宇野宗佑の発言 (外務委員会)

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○宇野国務大臣 この間、国会の特別の許可を得まして、私は、国会開会中でございましたが、ガットの総会に出ました。これは四十周年という記念も兼ねた総会であったのでございますが、それはさることながら、やはり我が国と米国の間におきまして紛争を起こしておりました十二品目、これに関しまして先般ガットのパネル報告が出されております。十二のうち二つはまあまあだが、あとの十は黒色である、こういうような判定でございます。
 それを総会において採択するかしないかという問題が来たわけでございますが、いろいろ私たちも考えまして、ガット参加国といたしましては、やはりガットの規定に従っていかなければならないことがあります。しかしながら、詳細にわたりまして十二品目を眺めた場合には、やはりせっかくのパネルの報告ではあるけれども、その立論、結論において大いに異議あり、こうしたことに対してはやはりはっきりすべきである、そういうふうに私は考えておりましたので、そのことは、当の相手国のアメリカのヤイター代表と四十分ばかりでございましたが、お出会いいたしましたときにも、はっきりと私から主張すべきは主張いたしておきました。
 例えば、アメリカはガットの創設者である、だから当然いろいろなウエーバーを持っていらっしゃる、自分はウエーバーを持っていながら、同じ品目について日本に自由化を迫るとはいかなることなりやと実は申し上げたこともあります。あるいはまた、アメリカを初めECにおきましては、輸出に対しまして補助金をつけておるではないか、我が国はそういうことをしておりませんよ、したがいまして、非常に気候的な問題あるいはまた土地の問題等々日本には制約があるが、そうした中において日本人は日本人としての農業を今経営しておるのである、だからガットのいろいろな言い分に対しまして、何もだめだと私は申し上げたくないけれども、中にはどうしてもやはりはっきりしておきたい問題がある、こういうことでございます。
 したがいまして、異例の措置ではございましたが、我が国のガット代表の波多野大使をして、初日に、言うならばひとつ分割採択ということはできないのか、そういうような趣旨の演説をしてもらったわけであります。しかしながらガットは、十二品目一括してこれが議題に供せられておりますので、その中のつまみ食いは許しません、もしつまみ食いを許すようなことがあるのならば、各国が今後それぞれこれは特別扱い、これは特別扱いと言えばガットの存在する意味がない、またパネルによっていろいろと報告をする意味がない、だから許しませんというような圧倒的な反対の声が出たわけでございます。はっきり申し上げますと、国内におきましても何とかいろいろな方法を考えてくれというので、外務省といたしましてもひとつ今までかつてない例だけれども分割して考えてほしいということを主張しようじゃないか、こういうことで主張いたしましたけれども、多くの反対に遭ってしまいまして、では、続いてどうすればよいかというときを迎えたわけでございます。
 しかし、私どもといたしましては、肝心かなめの農林省並びに関係議員、これは与野党を通じていろいろな御意見がございますから、その御意見を拝聴せざるを得まい、こういう姿勢で昨夜まで得たしていただいた次第でございますが、なかなかこれという結論は出てまいりません。しかしながら、二月に総会があるからそれまで余裕を与えていただきたい、その総会にはガットの規定に沿って我々も承知したいと思う、こういうふうにお答えをいたしまして、ようやく総会の了解をいただきまして、昨夜この問題は二月まで延期ということになったわけでございます。その際、私たちは、これは単に時間稼ぎではございません、このように申し添えてあります。

発言情報

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発言者: 宇野宗佑

speaker_id: 12102

日付: 1987-12-04

院: 衆議院

会議名: 外務委員会