粕谷茂の発言 (建設委員会)

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○国務大臣(粕谷茂君) 第百十二回国会における委員会審議に当たりまして、昭和六十三年度の北海道開発行政の推進に関する私の所信を申し述べさせていただきたいと存じます。
 北海道は、全国土の約五分の一を占め、豊富な水資源や工業開発適地、広大な農業開発可能地を有するとともに、今日までの開発を通じてすぐれた発展基盤を形成しており、特に、本年三月には、青函トンネルの供用開始により、本州と陸続きになるなど、今後の我が国の長期的、安定的な発展に積極的な役割を果たしていくことが強く期待されている地域であります。
 しかしながら、現在、これまでこの地域を支えてきた石炭、鉄鋼、農業などの産業が非常に困難な状況に立たされており、この状況に対処するため、国の内外との競争に耐え得る力強い北海道の形成が強く求められているところであります。
 これらの点を踏まえて、当庁は、目下、現行の新北海道総合開発計画に続く第五期北海道総合開発計画の策定作業を進めているところであります。
 昭和六十三年度は、その初年度として、北海道経済の現状に配慮しつつ、長期的発展基盤の形成を図るための施策を積極的に展開してまいる所存であります。
 以下、主要施策について申し上げます。
 まず、治山治水につきましては、国土の安全性を高めるとともに、貴重な水資源の効果的な開発を図るため、国土保全事業及び水資源開発事業等を総合的、計画的に推進することとしております。
 特に、石狩川下流部の洪水対策と千歳川流域の抜本的な治水対策のため、新たに千歳川放水路に着手するなど、重要水系及び災害多発地域の河川改修、砂防事業等を重点的に実施するとともに、都市化の著しい地域において、総合治水対策を講ずるなど、災害の防止に努めてまいる所存であります。
 また、海岸浸食や越波による災害が頻発している胆振海岸において、新たに直轄海岸事業に着手します。
 さらに、今後の水需要の増大に対処するため、治水対策とあわせて多目的ダム等の建設を促進することとしております。
 次に、道路整備につきましては、道内各地域の均衡ある発展に寄与するため、高規格幹線道路から、国道、地方道及び街路等に至る各事業を体系的かつ総合的に推進することとし、高速性と定時性を確保した水準の高い道路網の形成を目指すとともに、交通安全施設等の整備及び防災、震災対策事業を重点的に進め、さらに、都市機能の向上と都市環境の改善を図るため、都市周辺のバイパス、連続立体交差等の事業を促進する所存であります。
 さらに、生活環境の整備につきましては、冬期間における生活環境の一層の改善を図り、もって冬の生活の充実、企業立地の促進等に資することを目的として、快適な冬の生活環境づくり「ふゆトピア」事業を促進するとともに、下水道事業、都市公園等の事業並びに公営住宅等の建設及び関連公共施設の整備等の事業を推進することとしております。
 このほか、北海道の発展基盤を整備するため、港湾、空港、漁港、林道等の整備を計画的に進めるとともに、農産物貿易をめぐる状況にかんがみて、北海道の特性を生かした、より一層の低コスト、高生産性農業への速やかな展開を図り、我が国の食料供給基地としての北海道の役割を果たしていくため、農業基盤の整備を促進することとしております。
 また、以上の基盤整備の推進とあわせて、北海道の産業の振興開発を促進するため、北海道東北開発公庫の機能を充実し、その活用に努めてまいる所存であります。
 さらに、北方領土隣接地域の振興及び住民生活の安定を図るため、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づき、所要の施策を積極的に推進し、北方領土問題等の解決の促進に資するよう努力してまいる所存であります。
 以上、北海道開発行政に関し、所信の一端を申し述べましたが、今後とも北海道総合開発の推進に全力を傾注して取り組んでまいる所存でありますので、委員長初め各委員の皆様方の御支援を謹んでお願い申し上げる次第であります。

発言情報

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発言者: 粕谷茂

speaker_id: 992

日付: 1988-03-01

院: 参議院

会議名: 建設委員会