宮澤喜一の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○宮澤国務大臣 山下委員はこの問題につきましては最も精通しておられますお一人でございますので、簡略に申し上げますが、やはりおっしゃいますように、ある年齢に達して住宅ローンの返済であるとかお子さんの学費であるとかいうものが非常に負担になっている、そういう層が、ちょっと昇給をするとすぐ上のブラケットに行くということが重税感、ひいてはどうも自分だけが重いものをしょわされているということになりますとそれは不公平感になるわけでございますが、ここにやはり一番問題があるという意識を持っておりまして、このたび思い切りまして、そのような人々ができるだけライフステージを一つの税率、これは勤労所得で申し上げておるのでございますが、で過ごしてもらえればそういう重税感はよほどなくなるということで、勤労所得で標準世帯七百三万円になりますでございましょうか、七百三万円までは一〇%でございます。これで八割以上の勤労者が救えるということになろうと思いますので、その方々はいわば社会へ出て会社をやめるまでこの一本の税率ということになります。
しかし、さらにもっと出世されるといいますか、そういう方もおられる。次の段階は千四十一万円でございます。これが二〇%でございますが、こうなりますともう勤労者の九八%、ほとんど全部がこれに包摂されるということでございますので、こうなりますと、働けど働けど楽にならないという感じは確かになくなってくる、そこから来る不公平感、重税感というのはかなり除かれるのではないか。後ほどお尋ねがあろうと思いますが、加えまして配偶者特別控除であるとか割り増し扶養控除も考えておりますけれども、基本的にはそういう考え方です。
ただ、アメリカが一五と二八という思い切ったことをいたしました。イギリスもそういうふうに倣っている。我が国はまだそこまでなかなかまいれない。しかし、考え方は、やはりできるだけ累進度を緩やかにして、刻みも少なくしてまいりたいと考えておるわけでございます。