金子満広の発言 (本会議)
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○金子満広君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、当面する重要な国政問題について総理に質問をいたします。
言うまでもなく、今国会は、我が国の政治史上前例のない腐敗政治の中で開かれています。そして昨日は、リクルート疑惑の中核、江副前会長などが贈収賄容疑で逮捕され、事態は緊迫した局面を迎えています。そこで、総理、この譲渡株の性格、目的を今どのように考えているか、まず冒頭、単刀直入に伺います。明確に答えていただきます。
さて、そして重大なことは、この事件発覚以来既に八カ月が経過をいたしましたが、今日まで、国民の厳しい批判と怒りにもかかわらず、疑惑の責任を回避し続けてきたことであります。しかも、施政方針演説では、「何事かをなさんとするとき、あらゆることが忍耐によってなし遂げられる」などと言い、政権の座にあくまで居座り続ける意図を露骨に示していることであります。国民の怒りが爆発し、厳しい世論にさらされているのは当然のことであります。
そこで、総理、端的に伺います。
最近のマスコミの各社の調査でも、竹下内閣の支持率は急速に低下しています。二〇%、一〇%台になっています。また、この間のあらゆる選挙でも竹下自民党内閣に対する痛烈な審判が下されていることは御承知のとおりであります。その理由は明白に消費税の強行とリクルート隠しにあると確信しますが、総理はどのように考えているのか。世論調査の結果も、支持しない理由は、消費税の強行導入とリクルート疑惑解明せずが共通しているのであります。総理、この民意をどう考えているか、明確な答弁を求めるわけであります。(拍手)
ここで、私は、国民の怒りの声にこたえて、自体的な問題について総理に所見を伺います。
まず、リクルート疑惑の徹底的な解明についてであります。
既に明らかなように、このリクルート疑惑は、その規模、内容、性格からいって、かつてのロッキード事件をはるかに超える、前例のない一大疑獄事件ともいうべきものであります。中曽根前総理、竹下現総理を含め、二代の内閣が大きくかかわっている重大事件であります。竹下総理自身、秘書や親戚の名前で一万二千株取得など、その疑惑の頂点に立っておるのであります。
総理、今このリクルート疑惑では、既に宮澤大蔵大臣の辞任に続き、長谷川法務大臣、そして原田経済企画庁長官の辞任、そして民社党塚本委員長の辞意表明となっております。もはや事態は一寸延ぼしのトカゲのしっぽ切りでは済まされる問題ではなくなってきているのであります。今厳しく問われているのは、総理がどう責任をとるかという問題であります。今総理がやるべきことは、忍耐強く、辛抱強く政権にかじりつくことではありません。私は、改めて竹下内閣の総辞職、国会解散、総選挙を要求をいたします。総理の見解を求めるものであります。(拍手)
そもそもリクルート事件は、リクルートグループが情報産業、不動産業として急成長を遂げた時期と結びついております。それは、中曽根内閣が打ち出したいわゆる民間活力の導入と時を同じくして引き起こされたものであります。それが、電電公社の民営化に伴いそこに割り込んで、また、都市における建築物の規制緩和、ビルの高層化とかあるいは国有地の民間への払い下げの時期と重なって発生していることは、決して偶然ではありません。その過程でリクルートが黒い株をばらまいたり、政府中枢を初め政界に接近をした。江副氏が政府の税制調査会や教育課程審議会、大学審議会、そして新行革審の土地対策検討委員会などの委員という政府関係の委員の地位を手に入れました。情報の入手、利権をあさってきた。これが政界、官界癒着のリクルート疑惑の本質であります。総理の言う株の譲渡が単なる経済行為などというものでないことは、もはや明らかではありませんか。
国会は、この疑惑を国会の名誉にかけて明らかにしなければならない義務を持っているのであります。
そのためには、総理自身がまずみずからにかかわる疑惑の真相を明らかにすることであります。秘書だ、親戚だ、そういうようなことではなくて、一万二千株が総理自身あてのものであるという疑惑が大きく広がっているのでありますから、その点を明らかにしなければなりません。このとき、昨日のリクルート事件のあの逮捕では、リクルートコスモス株の店頭公開直前の一九八六年九月、わいろ性を持った未公開株の株譲渡が計画的に行われたことが指摘をされているのであります。まさにこのとき一万二千株が竹下総理関係者に渡ったのでありますから、もはや総理とリクルートの関係、この株の問題が単なる経済行為などと言えるものでないことは明らかであります。総理、この肝心な点について明確に答えていただきます。
同時に、疑惑解明に不可欠の証人喚問について、既に我が党は、中曽根前首相及び竹下総理の元秘書青木伊平氏や総理の親戚福田組社長福田正氏などを初め、関係者の証人喚問を求めてまいりました。総理そして自民党総裁として、これに積極的にこたえるよう求めるものであります。
総理は、リクルート疑惑から国民の目をそらそうとし、金のかからない政治活動の確立とかいって政治倫理、政治改革を掲げています。だが、現実には資金集めのパーティー花盛りではありませんか。これが実態であります。リクルート疑惑から本当に教訓を学ぶというのであれば、このような資金集めのためのパーティーはきっぱりとやめるべきでありますが、総理、明確にお答え願いたいと思います。(拍手)
そもそも金権政治が横行するのは、政党、政治家が企業や団体から献金を受けているからであります。政治倫理の確立、金権腐敗政治の根を絶つためには、企業、団体からの一切の政治献金を禁止をすること、献金は個人だけに限定することであります。これをやるかどうか、総理の所見を求めるものであります。
次は、衆議院の定数是正の問題についてであります。
政府は、今三百議席を確保している間にリクルートなどに対する国民の追及をかわしながら何とか窮地から抜け出して政権の延命をねらっているということは、もはや識者の指摘しているところばかりか、国民共通の声であります。ここで持ち出してきたのが、今国会で衆議院の定数を一名減らすというこそくなやり方であります。しかし、こんなことで国民の目をごまかすことはできません。これが総理の小手先細工であることは見え見えてあります。
定数是正については、既に衆議院は一九八六年五月に、「昭和六十年国勢調査の確定人口の公表をまって、速やかにその抜本改正の検討を行うものとする。」との決議をし、その実行を政府と国会に義務づけているのであります。今やるべきことは、国会のこの決定、決議の実行であります。
すべての国民は法のもとに平等であるならば、衆議院の定数は、まず一票の格差は一対二未満であること、選挙区は現行の中選挙区制で三名から五名とすること、選挙区の合区、分区は同一都道府県内で行うこと、これは党利党略をなくせばすぐにでもできることであります。これこそが抜本改正であります。この抜本改正をやる気があるのかないのか、明確に答えていただきます。(拍手)
やるべきことをやらないで政治改革を言い始めましたが、それは、一つには国民の関心をそらすことであり、もう一つは、窮地をじっと我慢して、今の議席で諸改悪をやろうとしていることであります。その一つが小選挙区制の導入であります。これこそ、識者の間でも繰り返し繰り返し指摘されているように、四割台の得票で八割の議席を多数党が占めるというものであり、議会制民主主義の原則を根底から覆し、自民党独裁の恒久化をねらったものであります。こうした制度を検討の対象にすることは一切やめるべきであります。総理の見解を求めます。(拍手)
次は、最悪の不公平税制、消費税についてであります。
政府・自民党は、圧倒的多数の国民の反対を押し切って、消費税を強行採決に次ぐ強行採決で国会を通過させました。しかし、今、四月一日の実施を前にして、この三%の消費税をどのように物価に転嫁するか、あらゆる生活用品や公共料金その他で全国の商店街、そして各業界、地方自治体まで大きな混乱に直面しています。四月から実施できない業界もあることは、既に報道されているとおりであります。低所得者ほど消費税の負担が重くのしかかってくることは目に見えています。理屈ではありません。また、消費税が高齢化社会を支えるなどというものでないことは、年金受給年齢の五年先延ばしを指摘しただけでも明らかであります。
この事態の深刻さ、庶民の不安はますます募ることは必至であります。悪税というのは決して国民の理解を得ることはできません。悪税は廃止する以外にありません。
かつて一九四八年、国民の強い反対を押し切って導入されたあの大型間接税である取引高税が、国民的な反撃によってわずか一年四カ月の短い寿命で廃止になったことを私たちは想起するのであります。今また消費税が国民の強い反対を受けているとき、私は、ここで改めて消費税の廃止を政府が速やかに行うことを強く要求をいたします。総理の確たる答弁を求める次第であります。(拍手)
さて、政府は、この消費税導入の中で、他方では減税を大いに宣伝してきました。しかし、総理、減税でだれが恩恵を受けているのか、この点にはっきり答えていただきたいと思います。
確かに、法人税は、大企業上位五十社だけで何と三千四百億円の大減税であります。所得税でも、よく言われるように、松下幸之助氏クラスになると一億数千万円という信じられないほどの減税の恩恵を受けることになるのであります。この減税分を一億としても、年収五百万円のサラリーマンが飲まず食わずためても二十年かかる金額であります。
このような減税は、圧倒的多数の勤労者、中小業者にとっては全く無縁であります。それどころか、年収五百万円、無職の妻と中学生以下の二人の子供を持つ平均的サラリーマンの場合は、減税は年間七万円であります。ところが、年金改悪による保険料の値上げたけで四万円が消えます。その上、私どもの試算で八万円の消費税の負担であります。結果は、税の重圧感を取り除くどころか、逆に増税であります。国民が求めているのは庶民の減税であります。総理はこの事実をどう見るか、はっきり答えていただきます。
庶民の減税は、政府にやる気がありさえずればすぐにでも実現できる問題であります。何兆円にも上る膨大な税の自然増収を国民のために活用する立場に立つならば、また、軍事費の異常な拡大や、大企業、大金持ちの減税でなく、それらに対する特権的な優遇税制にメスを入れるならば、増税なしの減税、福祉・教育の改善は十分にできるのであります。
私は、ここで改めて政府に、基礎・配偶者・扶養控除を中心に戦後確立した生計費非課税の原則に立ち返って課税最低限を大幅に引き上げ、真の三兆円所得減税を実現するよう求めます。明確にお答えいただきたいのであります。(拍手)
次に、来年度予算に関連して若干の問題について質問をします。
政府は、消費税収入を盛り込んで、総額六十兆四千億円を超える予算を編成をいたしました。国民生活は圧迫され、防衛費という名の軍事費は、五・九%増、二千億円の上積みで、三兆九千百九十八億円になりました。在日米軍に対する思いやり予算は、これまた一八・三%の増で、千四百二十三億円であります。どこに使う。この思いやり予算は、米軍とその家族のための住宅、三十人学級の教室や校舎の建設であります。さらに、劇場やクラブ、ゴルフ場のネットまで含まれているのであります。まさに軍事が栄えて福祉が枯れる予算ではありませんか。安保条約優先の予算であります。
私は、ここで、軍事優先の政治をやめて、改めて軍事費の削減を行うよう政府に強く要求をいたします。(拍手)
政府は、昨年の十二月国連総会で採択された軍事費削減要求決議に賛成の態度を表明をしております。私は、政府がこの国際公約に従って軍事費を削減することを強く要求します。誠意を持って答えていただきます。
総理、軍事費を削って暮らしと福祉、教育に回せということは多数の国民の共通の声であります。政府は、生活保護の切り捨て政策を即時やめること、年金給付の抜本的改善、六十五歳への引き延ばしを撤回することであります。国民健康保険の国庫負担率をもとの四五%に戻すことであります。さらに、心身障害児・障害者のすべての共同作業所の助成をふやすことであります。及び、全国の心身障害者の家族が心から求めている親亡き後の対策について万全を尽くすことであります。在日米軍に対する思いやりでなく、これを国内に向けるなら、この国民の願いを実現することは今すぐできることであります。総理の明快な答弁を求めます。(拍手)
また、この際、私は、世界に例を見ないような我が国の交通事故、交通遺児問題について触れます。
昨年、交通事故による死者は一万人を超えました。それは、一時間に一人が死亡し、四十五秒間に一人が負傷するというものであります。まさに交通戦争そのものであります。とりわけ、お年寄りと若者の死亡事故が激増しているのが現実であります。
そこで、政府は、この事故防止のため、人と車の分離、交差点対策、駅におけるエスカレーターの設置など、交通安全施設の改善に対し抜本的な対策を立てること。同時に、毎年毎年関係者から要請されている交通遺児への育英制度の改善、また政府助成による災害遺児、母子家庭のための育英制度の創設は急務と考えますが、この点についてもはっきりとした総理の考え方をお聞きしたいと思います。
ここで、総理が言うところのふるさと創生をめぐる問題についてお聞きをいたします。
総理、あなたは現在の地方自治体の財政が窮迫している原因がどこにあると考えているのか、まず明確にお答え願いたいわけであります。
今日、全国の地方自治体の財源にとって最大の問題は、一九八五年から国民の反対を押し切って、政府が地方自治体に当然行うべき国庫負担を毎年一兆数千億一律カットしてきたことであります。さらに、来年度以降これを恒久化しようとしているところにあります。
総理は昨年秋の全国知事会で地方自治体の財政困難を強調しましたが、この一律カットを続ける限り、その困難はいつまでもどこまでも続きます。この事態を続けておいては、ふるさと創生どころか、ふるさと破壊であります。もともと自治体固有の財源である地方交付税を、ふるさと創生の宣伝で、あたかも国が恵んでやるかのようにして各自治体に一億円ずつ、三千数百億円やるということで一律カットの恒久化をするようなことは、絶対に許せないことであります。今やるべきことは、全国の自治体がひとしく求めている国庫負担をもとに戻すことであります。総理の答弁を求めるものであります。
次は、施政方針演説で触れられました日米協力、責任分担ということについて質問をいたします。
周知のように、このたびアメリカ政府が発表した一九九〇会計年度国防報告は、我々としては日本に対し急速に増大する国力と影響力に見合った一層の共通防衛のための分担増を求める、このように述べています。この分担要求は、国防報告でも明らかなように、核抑止力、つまり核兵器を中心とする米軍戦略を補完するものであることは疑う余地がありません。共通防衛のための日本への分担要求とは、要するに、米ソ戦争の発生、その際におけるアジア・太平洋地域における日本の協力、責任分担を求めていると考えるが、総理はどのように考えているか、伺います。
また、政府は、このアメリカの核戦略の中で、去年の八月、横須賀を核トマホーク積載艦船である巡洋艦、駆逐艦の母港に提供いたしました。横須賀は既に空母ミッドウェーの母港とされているのであります。この事態は、日本をアメリカのアジにおける核戦略の中に深く組み込むものであり、日米安保条約のもと、日本を核戦場化する危険を一層増大させているものと言わなければなりません。これは、唯一の被爆国の国民として到底許せないことであります。
政府は、非核三原則、つまり、つくらず、持たず、持ち込ませずの原則を守ると言っているわけでありますが、もしそうであれば、アメリカから事前協議の申し出がないからこれらの艦船に核兵器は積まれていないなどというだれをも納得させ得ないような口実ははっきりやめて、こうした核兵器積載艦船の母港化は取り消すべきであります。(拍手)
さらに、政府開発援助、ODAについてであります。
この政府開発援助は、七・八%増であります。しかし、これは決して飢餓に苦しむアフリカ、アジアの人々を援助するというものではありません。これほど政府開発援助を増大させ、それが飢餓に苦しむアフリカ、アジアの人々の援助というのであれば、一体どれほどの援助をしているのか、答えていただきたいと思います。
日本の政府開発援助は、アメリカと軍事同盟関係にある国に集中しているのが事実であります。総理が進めているフィリピン援助はその典型であります。この援助について、今回駐日大使に指名されたアマコスト前米国務次官は、今年二月二日のニューズウイーク誌上で、日本の援助を高く評価をし、それによってフィリピンの政情が安定し経済成長が続けば、それだけ基地存続を容易にすると露骨に語っているのであります。
総理、あなたは施政方針演説で「世界に貢献する日本」と言いました。かけがえのない地球とも言った。とうとい生命、心優しい政治をも説きました。総理、これが本当であるならば、このようなアメリカの世界戦略、その補完のための援助はやめるべきであります。世界に貢献するということを言うのであれば、何よりも総理は、唯一の被爆国の政府として、世界に向かって核戦争の阻止と核兵器の緊急廃絶をこそ訴えるべきではありませんか。富と資源の浪費である軍備の拡大ではなく、それだけの資金があるなら、この地球上の幾億千万の人々が今直面している飢餓と貧困、病気の解消のためにこそ、平和と平等互恵の立場から注ぐべきであります。総理の所見を伺います。(拍手)
次は、戦前戦後六十年の歴史を直視し、あの十五年戦争の耐えがたい犠牲の上に確立された現憲法の国民主権、平和と民主主義の原則を確固として守り抜くという問題であります。
日本共産党は、戦前、国民が主権者であるという主権在民の旗を高く掲げて闘い続けてきました。戦後、天皇が主権者であるという主権在君は廃止をされました。そして、主権在民が憲法の上で明記をされたのであります。これは、日本社会にとって極めて大きな進歩であります。天皇が象徴として残されたことは、国民主権を徹底する立場から見れば矛盾するものでありますが、我が党は、象徴天皇制を今廃止すべきであるなどと主張するものではありません。現憲法の主権在民の原則を厳格に守るよう主張しているのであります。(拍手)
この点で、前天皇の死去に伴う諸問題で政府がとっている態度は重大であります。
総理、まず第一に端的に伺いますが、前天皇の死去に当たり、総理は謹話を発表し、さきの大戦が天皇の「お心ならずも勃発した」ものであると述べました。それでは、戦前、あの米英に対する開戦の決定権はどこにあったのか、その決定はどの機関でいつ行ったのか、また、宣戦布告の人権はどこにあったのか、明確に答えていただきます。
あの戦争で、我が国では三百万を超える国民を、また、外国に対しては二千万を超える犠牲者をつくり出しました。この戦争を開始したのは日本であります。この戦争は侵略戦争であると総理は考えているか、また、その責任がどこにあるのか、これは国際的にも重大なことでありまするから、責任ある答弁を求めるわけであります。(拍手)
第二に、前天皇の死去に伴う一連の儀式の問題について問います。
日本が開戦したあの戦争は、国家神道に基づき、国民を総動員して行われたことは、歴史の動かぬ事実であります。戦後、この反省の上に立って、現憲法二十条では政教の分離を明確にして次のように述べています。「何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。」そして「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。」として、政府に厳しい義務を負わせているのであります。
ところが、政府は、来る大喪の礼を神道に基づいて、既に否定された明治憲法下とほぼ同じやり方で、国事行為として行うことを決定しているのであります。これが憲法に反していることは明白であります。しかも、その中で、皇室の私的行為である葬場殿の儀も大喪の礼と一体のものとして行い、三権の長がそれに参列し、諸外国の代表も参加するよう呼びかけております。政府は、憲法の定めに従って、こうした宗教行事を行うべきではありません。明確な総理の答弁を求めるものであります。
総理、かつて戦前戦中、日本共産党は非合法のもとに置かれ、国会のこの演壇は侵略戦争の強行と拡大、推進の場として徹底的に利用されました。戦争反対はもちろん、民主主義や婦人に参政権をの主張もこの演壇から聞くことはできませんでした。ましてや主権が国民にあるなどとの主張は、ことごとく治安維持法によって弾圧されたのであります。その結果、この演壇が国民をどこに導いていったか、今こそその悲劇を想起すべきときであります。
我々は、この演壇を再び主権在民、民主主義否定の場に絶対に変えてはなりません。言論の府である国会は、言論の自由を守り抜かなければなりません。憲法の平和的、民主的条項の完全実施、これこそ政府に課せられた最大の責務であります。このことを再度強調して、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣竹下登君登壇〕