渡部恒三の発言 (地方行政委員会)
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○渡部国務大臣 地方行政委員会の開会に当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
去る八月に自治大臣、国家公安委員会委員長を命ぜられました渡部恒三であります。何とぞよろしく御指導をお願いいたします。
委員各位には、平素から地方行政及び警察行政の推進に格段の御尽力をいただき、厚く御礼を申し上げます。
まず、地方行政についてでありますが、東京一極集中の是正と多極分散型国土形成のために、ふるさと創生を推進することが、国・地方を通ずる内政上の最重要課題となっております。
現在、「自ら考え自ら行う地域づくり」事業等を契機として、全国各地域において、自主的、主体的な地域づくりの芽が育ちつつあります。この芽を大きく育て、花開かせていくため、新しく地域づくり推進事業を創設し、ハード、ソフト両面にわたる支援を行うなど、ふるさと創生の一層の推進を図ってまいりたいと思っております。
また、国・地方を通ずる行財政の簡素効率化を図るとともに、地方公共団体の自主性、自立性の強化を図っていくことが必要でありますが、臨時行政改革推進審議会においても、国と地方との関係等について審議が行われているところでありますので、このような機会に、さらに、地方公共団体への権限移譲等が進められるよう努力してまいります。
次に、地方財政は、約六十七兆円に達する巨額の借入金残高を抱え、また、個々の地方公共団体においても公債費負担が著しく高くなっているなど、極めて厳しい状況にありますが、一方、今日、地域の特性を生かした魅力ある地域づくりが強く求められております。したがって、今後、財政の健全化を図りつつ地域づくりの積極的展開を図るため、地方税、地方交付税などの地方一般財源の充実確保に努めてまいる所存であります。
明年度の地方財政については、経済の動向等や国の予算編成の動き等を踏まえ、地方公共団体の財政運営が円滑に行えるよう所要の財政措置を講じてまいる所存であります。
地方税制についても、昨年末に税制調査会の答申を踏まえた抜本的な税制改革が行われたところでありますが、今後とも地方税負担の公平適正化に努めてまいりますとともに、税源の偏在に配慮
しつつ地方税源の着実な充実を図ってまいりたいと思います。
次に、消防行政については、災害がますます複雑多様化、大規模化する中で、何よりも人の命を尊重し、安全な地域社会づくりを進めるため、消防力の充実強化はもとより、住民、事業所及び消防機関が一体となった地域ぐるみの消防防災体制の確立に努めてまいりたいと存じます。
次に、警察行政について申し上げます。
最近の犯罪情勢を見ますと、連続幼女誘拐殺人事件を初めとして、凶悪な犯罪が相次いで発生しております。
また、武装化の傾向を強める暴力団の発砲事件や来日外国人による犯罪が増加するとともに、依然、深刻な状況にある少年非行や覚せい剤等各種薬物の乱用についても、大変に憂うるべきものがあります。
一方、交通情勢については、交通死亡事故の増加、交通渋滞の深刻化など、非常に厳しいものがあります。
次に、当面の警備情勢については、来年に予定されている即位の礼、大嘗祭に向けて、極左暴力集団、日本赤軍等国際テロ組織、右翼による凶悪なテロ、ゲリラ事件の発生が懸念されるとともに、成田闘争をめぐっても極左暴力集団が引き続いて過激な闘争を展開するものと心配されます。
申すまでもなく、治安の維持は、国家社会存立の基盤でありますが、現下の治安情勢にはまことに厳しいものがあります。現在の治安水準を低下させることなく、国民生活の安全を確保していくためには、今後一層の努力が望まれております。
私は、このような情勢を十分に認識し、事件に強い警察の確立に向けて、所要の対策を推進し、犯罪情勢の変化に的確に対応してまいるとともに、テロ、ゲリラについては、その根絶に向けて、国民の御理解と協力を得ながら、全力を挙げて対処してまいりたいと存じます。
また、交通の安全と円滑を確保するための諸対策を推進していくほか、これら各種の警察活動を支える警察体制の一層の充実整備を図り、国民の負託にこたえる民主警察運営に努めてまいる所存であります。
以上、所管行政の当面の諸問題について申し述べましたが、委員各位の格別の御協力によりまして、その実を上げることができますよう、一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。(拍手)