海部俊樹の発言 (土地問題等に関する特別委員会)
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○海部内閣総理大臣 最初に、憲法のいろいろな条文に触れて、公共の福祉と私権の問題についてお触れになりました。
言うまでもなく、日本は個人の私有財産権を認め、個人の権利いわゆる私権というものを認めておるのでありますけれども、私権はやはり公共の福祉によって制限を受ける。逆に言いますと、私権が制限されるものは公共の福祉だけであるということも日本国憲法の中の一つの方向だと思います。要は、その接点といいますか、どこまでが許容されるべきものであり、どこまでが私権の乱用になるのかということは、これは個々のケースに従って判断をしていかなきゃならぬ大切な問題だと思いますが、しかし、この土地の利用計画をつくりますときに、やはり公共の福祉というものを優先して考えなければならない、私権の乱用は慎まなければならぬという憲法上の物の考え方がにじみ出てきておると私は受けとめさしていただいております。
ただ、個人の営業権とか個人の生活権というものにつきましては、今も別個にそれぞれの保護のための法制度等もございますけれども、そこは新しい、皆様に今御審議いただいておる土地基本法の制定を見ました上は、土地利用計画やあるいは都市計画を策定する上に、住民の意見を聞きながら接点を見つけていく努力は行政の立場できちっとしていかなければならない。いずれにしても御納得と協力をいただきながら、そういった計画は進められていくものである。背景は、先生おっしゃったような精神に基づく、このように私も考えさしていただきます。