井出正一の発言 (予算委員会)

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○井出委員 ありがとうございました。
 時間がわずかになりましたものですから、今度は今般の税制改革といいますか、消費税等についてお尋ねしたいと思います。
 消費税の導入が税負担の公平の確保に資するんだという論拠といたしまして、例えば所得税を一〇〇%現実的には捕捉することは不可能なんだとか、あるいは赤字法人に対して有効なんだとか、いろいろな論拠が挙げられておりますが、私は、ここで所得税そのものの持つ限界といいますか、これについて若干例を申し上げたいと思います。
 実は、このことは私どもの若手の勉強会のときに先輩の我が党の柳沢伯夫先生が御指摘してくださったのでありますが、今回、柳沢先生の質問の御予定がないものですから、私から御紹介したいと思うのであります。
 それは、例えば同じ五百万円の所得があるA君はお父さんから土地も住宅も相続しておったとします。もう一人のB君は全くこれをそれから求めて建てなければならぬといたしますと、ほかの条件、扶養家族とかが同じ場合は、このA君、B君の消費性向は全く異なってくると思うのであります。
 また、例えば三百万円のサラリーマンの、今、平社員かもしれませんがA君、これから何年か先に係長になり、部長になれば、それが四百万、五百万という増収が見込めるA君と、もう朝から晩まで精いっぱい働いてこれまでという例えば職人さんのBさんの三百万、あるいは農家のCさんの三百万、こういう皆さんは、一日がそれこそ三十時間とか四十八時間にならなければ所得をふやすことができない方であります。この同じ三百万の、条件が同じならば——三百万というとちょっと所得税がかかりませんから五百万にしますと、同じ税率、税額が適用されてしまうわけでありまして、ここらのことも現行所得税のあれではどうしようもないのではないかと思いまして、今度の消費税導入ではこういった面の解決にもなるという柳沢先生の御指摘、私はいいことだな、確かだなと感心したものですから、きょうちょっと御紹介をしたいと思います。
 されど、今回の税制改革が不公平税制の是正が十分だったかというと、私も必ずしもそうではなかったと思うのであります。いろいろな不満がありました、手続の問題を含めて。しかしそれは、もうきょうはここでは申しませんが、今野党は廃案のための代替財源、我が党は見直し案の作成で、正直のところどちらも大変困っているというか大変難しい状況だと思うのであります。そういった場合に、私は、見直しの場合、所得税そのものの中の見直しのほかに、今申し上げましたような不公平税制の是正という意味で、まだ勤労所得に対して、資産所得に対しての突っ込み方が足りないのじゃないか。これは我が党のPR誌であった例の「仙人消費税を語る」の中で仙人もおっしゃっているわけであります。ですから、資産税、これは大変難しい点があることはわかりますが、資産税の方の公正化も少し今回の見直しの中へ入るんじゃないかなと私は思うのでありますが、大蔵大臣、いかがでありましょう。

発言情報

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発言者: 井出正一

speaker_id: 25920

日付: 1989-10-18

院: 衆議院

会議名: 予算委員会