石井智の発言 (建設委員会)
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○石井(智)委員 最初の全総から現在の四全総に至るまで、その基本理念というのは、国土の均衡ある発展ということであったわけであります。言葉をかえれば、やはり魅力ある地方づくりというのか地域づくり、このことで言い尽くせるのではないかと思うわけであります。しかし、現状はどうなっておるか。東京一極集中の流れはさらに強まっておる状況ではないかというふうに思うわけであります。
そこで、原因は何といっても中央集権的な行財政のシステムにある、こういうふうに私は思っているわけであります。地方を活性化させる、そのために財源、政策の決定、そういう権限をやはり地方自治体に移譲する、こういう施策が今日まで幾多の機会に言われてきておるわけでありますけれども、一向にそのことが、思い切った政治決断ができないで今日まで来てしまった、このことがまた一極集中を加速しておる、こういうふうに思うわけでありますけれども、自主財源の拡大や地方債の発行の自由化、国による規制緩和がなされれば地方自治体はもっと自由に大胆な発想のもとに政策を立案して実行に移せるのではないか。そうなれば、地方に魅力が出て、東京へ出向いていくことが心理的になくなるのではないかな、そういうような気がするわけであります。
現状の地方自治体、特に市町村の場合、地方財源を持ち得ないというのが実態であるわけであります。そうなると、勢いどうしても国の補助事業によって事業量をふやすという形で、東京で考えた姿が各地方でひもつきの状態で執行されていく、そうすれば東京のコピーを地方につくる形になる、そうすれば本物の方がいいに決まっている、こういうことになっているのではないかな、こういうような気がするわけであります。そして、その本物の方へ向いて気持ちも心もみんな行ってしまうために、東京へ一直線に道路をつなぐ、鉄道をつなぐ、情報網をつなぐという形で、ならば東京により近いところへ行く方がその効率、恩恵は高い、こういうことから東京へ集中しておるのではないかな、こういうようなことが加速をされてきたのではないかなという思いがしておるわけであります。
そこで、多極分散型国土というものを本当に地方自治体が見つめて、みずからが地方自治体の姿をつくり出していく状況を、見える姿で地方自治体が取り組める状況をつくり出していかなければならない、こういうふうに思うわけであります。それにはやはり今の東京へつながっていく一本の大きな幹線、あらゆる分野での幹線を分断をして、例えば東北地方、中部地方、近畿地方、四国、九州、そういうところで一つの中継点的な都市を構成をする、それからそこに東京と同じ機能を持たせていく、そして、そこからまた枝葉として各市町村に――昔、二十万都市構想とか定住構想とかいろいろなことが叫ばれてきました。今市町村を中心にして、三万から二十万ぐらいの都市があれば、その周辺の町村をひっくるめて広域市町村圏というのを構成をして、下水道なり消防なりごみ処理なり、そういう形の事務組合的な広域的な分野がとられておる。しかし、そこで道路行政だけは広域市町村圏の中で合意する場が見つけられない。そうすると、小さな各市町村がそれぞれてんでんの事業を行う。それを統一的にしようと思うと、国の補助事業を県に策定を依頼をする。そうするとお金がついてきたものだけができ上がる。そうすると、市町村が本当に実効性のある、その地域の活力に結びつくようなものができ上がるのではなくて、気持ちと離れたところの例えば道路ができ上がる。そしてそのことが地域の活性化と何らつながらずに、大都市へさらに近くなる。
例えば私は伊勢市ですけれども、伊勢市から見ると名古屋までの距離が近くなりました。そうすると、伊勢で活力源を見出すために努力をするよりも、名古屋に近いところへ出ていった方がもっと安易な道が得られる。名古屋まで行くともう一つ東京へという形で、あらゆる分野での人の心というのがそっちへ行ってしまっているのではないか。そういう点で、やはりそこに自分たちの心を置いて、その地域に活力源を求めていく。例えば伊勢の場合周辺十七町村ありますが、それを中心としながらそこに一つの圏域をつくり出す、その伊勢市を中心とした環状的な道路をつくり出す、そういう形のものが各地で生まれれば、各地のみずからの特色ある町づくり、活力源というものを見出し、魅力ある地域づくりが可能になるのではないか、そうすれば、わざわざ東京へ来てウサギ小屋で二時間も三時間も通勤してという、それの方がまだいいというような感覚が地方に生まれなくなる。そうすれば、その地域に今度はまた労働力を求めて企業の側から地方へ出ていく、こうい
う形がつくれないものだろうか。こういうような気がするわけであります。その辺のお考えはいかがでしょうか。
そしてまた、それを実現をするには、どうしても地方みずからが自主財源を持たない限りそういうことがなかなかできない。今、補助事業だけが主力で自主財源が二〇%、三〇%という町村、そういうところでみずから考えてみずから何をしようにも、補助事業だけを遂行していくのが精いっぱいで、自己財源は全部補助事業に充てる、みずからの単独事業ができない、こういう状況ではみずからが考える町づくりができない、こういうシステムになっているわけです。そういう点で、自己財源もあわせてフリーにみずから考えて仕事のできるような、そういう状況をつくり出していく必要があるのではないかな、こう思っているわけですが、いかがでしょうか。