海部俊樹の発言 (国際連合平和協力に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○海部内閣総理大臣 戦後四十五年間の世界の歴史の流れというものは、思想とかイデオロギーを背景にした東西両陣営の、しかもその頂点に立つ超大国の圧倒的な力の均衡の中で平和を保つという仕組みが長く続いてきましたが、その米ソの対立が終わり冷戦時代の発想が乗り越えられつつあるという、ある意味では非常に希望に満ちた世界の情勢の中で旧態依然とした力による侵略、併合ということが行われることは、これはやはり国際社会の大義として許してはならないし、今度のことを既成事実として認めさせてしまってはならないという、そういった角度からの委員の御質問には私も全く同感でございます。
そうであればあるほど、新しい世界の規範というものは、秩序というものは、力に頼るのではなくて、問題は話し合いによって解決をしていく。目指すところは平和と繁栄であるという一点に的を絞っていきますならば、ちょうど今欧州にあらわれておるように、もうイデオロギーの対立や戦争は乗り越えていこうという、これを世界じゅうに定着させなければならぬわけでありますから、その意味で私は、国連が戦後初めて機能し始めた、国連憲章の中に書いてあるお互いによき隣人として世界の恒久平和のために力を合わせて頑張っていこうというこの目標を達成するために、それぞれがやはりでき得る限りの力を合わせて平和と経済の繁栄とに尽くしていかなければならない。それが大きな歴史の流れであって、私は、それを日本も大切に見ながらでき得る限りの協力をしていかなければならない、この考えでございます。