三原朝彦の発言 (国際連合平和協力に関する特別委員会)

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○三原委員 最初の質問は、私がしたいと思ったことは総理が今熱弁をお振るいになったので、もうお聞きするようなことも……。これは質問ではなくて、私自身の意見として述べさせていただきたいと思います。
 私たち若い者、期の短い若い者は金帰火来の生活でありまして、金曜日に帰って土、日、月曜日とふるさとで地元の人とお会いをして、いろいろな地元の陳情も聞こうし、また中央での状況、話なども地元へ向かってするわけでありますけれども、その中で確かに、率直に申し上げて、今さっき野中委員もおっしゃったように、やはり女性軍に対して今回の法案の賛同を一〇〇%得ようというのはなかなか厳しいということを、私も身をもって体験をいたしておるところであります。一つには、もちろん自分の夫や子供をあんな炎熱の地域はやるわけにいかぬというようなことで、本当に愛情から出た感情論といいますか、そういうものになるわけであります。しかし一面、私どもは、それだけで我々が、そしてまた我が国が将来に向かって前進していくわけにいかないじゃないかということで、私どもも一生懸命話し合い、説得もするわけであります。そういうことを女性の方というのは、対岸の火事というとちょっと語弊があるかもしれませんが、みずからのことではないというような気持ちで考えられている向きも多いこともあるわけであります。
 しかし私どもは、いつも政府側の御答弁でもありますように、我々のこの安定したGNP二万ドル以上を謳趣歌するような生活というのも、実はオイルにも頼る、そしてまた自由な貿易、経済にも頼るというような事実も、我々は一分一秒でも忘れることはできないわけであります。しかしその反面、といって私どもはその状況の中で、イラクというようなけしからぬ国がいて弱肉強食の典型のようなことを具体化する。そしてまた言うに事欠いて、もともとクウェートは自分の土地なんだというようなことを言ってみたりする。イラクという国ができたときにはクウェートという国があった。その中に入っておったわけでもない。アラブという世界はもともとは国境というものはない、アラブの諸国、アラブの民族がいたというようなことですけれども、イラク自体がクウェートをその前に統治しておったことは一度もない。そういうようなところでそれこそ隣にあるもの、何かおいしいもの、美しいものはとってしまうというような、そういうことは絶対に私どもは許しがたいという考えであります。まさにそうでなければ、悪が正義に勝つということを認める社会がこの世の中にはびこるということになるわけでありますから、それに関しては私どもは一〇〇%政府の側に立って、これからもますます地元に帰ってもそのことに関して地元の方々に理解していただく、説得する、納得していただくという努力をしなければいけないと思っておるところであります。
 ところで、一九六七年にイスラエルが、国内的に不安定な状況であったパレスチナに侵攻して今日までパレスチナに駐留しておるということは、これまた紛れもない事実であります。しかし、それと今日のイラクのクウェートへの侵攻というのは明らかに差異があるわけでありまして、確かに現象的にはイラクのクウェート侵攻、そしてまたイスラエルのパレスチナ侵攻ということは、軍事的には他国を侵してきたということは、確かにそれは現象的には事件であったわけでありますが、差異というのは、私が考えますに、イスラエルの侵攻当時東西の冷戦があった、真っただ中にあって、そしてまたイスラエル自身の国家の存亡の危機というものがその状況の中であったということも我々は認識しなければいけないと思います。反面、クウェートはイラクに対してどのような小さな侵略に対する脅威というようなものも与えたということは寸分たりともなかったわけであります。そういうことがありながら、イラクが戦車の音を高々と鳴らしてクウェートに侵略してきた。まさにけしからぬという一語に尽きるわけであります。しかし、政府も大いにパレスチナ問題の解決に関して御苦労していただいておると思いますけれども、もう一度、それこそ地元に戻って地元の人たちにわかるような言葉で、わかるような説明を、今のイラクの侵攻とパレスチナ問題との差異というものを少し教えていただければと思う次第であります。

発言情報

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発言者: 三原朝彦

speaker_id: 19445

日付: 1990-11-07

院: 衆議院

会議名: 国際連合平和協力に関する特別委員会