中尾栄一の発言 (商工委員会)
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○中尾国務大臣 武力なくして平和は維持できないという考え方には全く立っておりません。まず第一に、世界の歴史の流れを見ておりますると、もちろん世の東西を問わず、歴史の古今を問わず、まず武力が先んじてやっていったという歴史の繰り返しはあったと思います。しかし、御案内のとおりに、一九二五年のジュネーブ議定書あるいはまたそれに続く一九二〇年代における不戦条約、特にパリで開かれた、これは憲法の前文、九条の前文にも掲げておるのは、そのままパリの不戦条約を取り入れたと思われるほど見事なものでございまして、そういう点においてはまず自分から手を出していくというようなことは厳に戒むべきものである。その前段として話し合いの中でもってやっていかなければならぬ、これは前提だと思います。話し合い、ネゴシエーションというものの継続の中において一縷の望みを託していく、全幅の望みを託していくと言った方がいいでしょうか。その上に立って、なおかつある型の外れたアウトローみたいな方がおられたといたしましょうか、そして平和と秩序というものを乱したといたしましょうか、その場合に彼は武力をもって相手を屈服せしめ、あるいは席巻したとする。その場合に、私どもが以前に私どもの内容において、世界の良識また英知としてつくられていった国連というあの場において十分これは勧告すべき要素はあろうかと思います。国連の安保理事会という決議というものを、そのために存続するわけでございますだけに、それを通じてのネゴシエーション、それを通じての勧告あるいはアドバイス、これはもう一番基本的に大事なファンダメンタルなものであると考えなければならぬと思うのです。しかし、それが再三にわたる勧告に従わなかった場合、それでもなおかつ武力行使において相手を屈服し、威嚇し、なおかつまた席巻し続けていくという場合には、この勧告を聞き得なかったという場合、一体果たして国際秩序は守り得るのか、あるいはまた国際的な平和を維持でき得るのか、このメーンテインというものが極めて大事でありまして、そのメーンテインでき得ないという場合に、今回の場合このような行動体系が行われたと私は解釈する者の一人でございます。