草野威の発言 (本会議)
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○草野威君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました地方税法等の一部改正案につきまして、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
現在、我が国は、世界経済のGNPの約一四%を占める経済大国に発展してまいりましたが、大都市を中心とした住宅の取得難や社会資本整備のおくれ等によって、国民生活は高い経済力に見合った豊かさを実感できないのが実情であります。こうした実態を放置したまま来るべき高齢化社会のピークを迎えるならば、公正で心豊かな社会の建設は夢物語でしかなく、社会全般に無力感を広げ、我が国社会の活力と創造性の喪失にもつながりかねません。今こそ生活者の視点に立って、国の豊かさを日常生活に結びつける努力をしなければならないと考えるものであります。
そのためには、これまでの生産優先の社会の制度や仕組みを大胆に転換し、ゆとりと潤いのある豊かな生活を享受できる地方自治の確立が最も重要であると考えるものでありますが、総理の考えておられる地方自治のあるべき姿をお示しいただきたいと存じます。
ところで、平成三年度の地方財政は、単独事業による投資的経費を大幅に伸ばしております。主体的な地域づくりと地域の特性に沿った行政運営を進めることは重要でありますが、問題は、その裏づけとなる税財源をいかに充実するかであります。また、地方財政は、平成三年度において約六十八兆円の借金を抱える一方、高齢化社会の進展への対応など重要課題の推進に当たって、ますます大きな役割を担うことが求められております。
国・地方の租税収入の配分割合を見ると、平成二年度においては国六六%、地方三四%であるのに対し、実質配分では国四〇、地方六〇と逆転をしております用地方の自主性ある行財政運営を図るためには、まず自主財源である地方税源の充実が最も重要であると考えるものでありますが、この国・地方を通ずる税配分のあり方についてどのように考えておられるのか伺うものであります。
次に、租税特別措置についてであります。
税負担の公正を期するという見地から、地方税における非課税等特別措置の整理合理化はこれまで長年の課題でありました。これは税制調査会の答申においても常に指摘され、また、地方六団体からの税制改正に対する要望でも強くその是正を求められているところであります。地方税における非課税特別措置については、平成二年度の場合の減収見込み額は五千七百億円余りで、このうち、地方税法によるものは五千百億円にも上っております。当然、これらの特別措置のすべてが不合理であるとは一概には言えないのでありますが、特別措置については、抜本的に見直し、整理合理化を進めるべきであると考えるものであります。
また、国税が減免された場合、地方税もその影響を受けて減収する仕組みとなっております。この影響を断ち切り、国税が減収しても地方税に影響を及ぼさないようにすべきでありますが、これらの点を含めて、あわせて御見解をお伺いをいたすものであります。
次に、土地税制についてお伺いをいたします。
最近の地価暴騰によって、土地を持つことが他の資産を持つよりも有利となっているなど、持てる者と持たざる者との格差が拡大し、これが社会的不公正という問題を引き起こしております。土地対策を充実させるためには、これまで補完的な役割であった土地税制が主導的な役割を果たすことが必要であるとの観点から、土地税制に手を加えようとしておられますが、政府の行おうとしている土地税制で果たして所期の目的が達成できるのかどうか甚だ疑問であります。
今回提案されている地価税法案は、課税対象が極めて少なく、また、税率も当初より大幅に後退し、骨抜きにされたという批判も少なくないのであります。今回の法案によって、どの程度の地価の引き下げ効果があり、また土地の供給があると考えているのか、お伺いをいたしたいと思います。
また、これまで土地税制において、保有税は地方税とされてまいりましたが、今回提案されている地価税は国税となっております。これはこれまでの方針を大きく転換したことになると思うのでありますが、いかなる理由によるものか、お伺いをいたします。また、地価税、固定資産税のそれぞれの役割をどのように考えておられるのか、この点につきましても答弁を求めをものであります。
最後に、固定資産税についてであります。
今回、土地に係る固定資産税の評価がえによる税の増収分を全国一律の住民税の減税に充てることとしておりますが、これでは地方税源の格差が拡大することになると思うのであります。さらに、政府の総合土地政策要綱では、平成六年度以降、評価額を土地公示価格の一定割合を目標に課税の均衡化、適正化を推進することとされておりますが、その場合、格差はより拡大されることとなりますが、こうした点についてどのように対処をされるのか、お伺いをしたいのであります。
また、国民の生活の根拠となっている居住用住宅とその土地は、土地の値上がり益をねらった投機目的の土地や住宅とは区別されるべきであります。生存権的財産と非生存権的財産は厳格に区別されなければなりません。今回の固定資産税の評価がえにより、評価額が平均二八・五%引き上げられることになり、住民の税負担は増大することになります。生活の根拠となる一定規模以下の小規模居住用住宅の宅地については、現行の軽減措置をさらに進めるべきでありますが、御見解をお伺いしたいのであります。
以上、地方税に関する重要課題について質問してまいりましたが、政府の明確な答弁を求め、質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣海部俊樹君登壇〕