吹田愰の発言 (本会議)

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○国務大臣(吹田愰君) 後藤先生の私に対する御質問は五点ございました。これに対しましてお答えをいたします。
 まず第一には、小選挙区制では死票が多くなるが、少数意見の尊重をどうするのかというお尋ねでありました。私は、どのような選挙の制度でありましても、不幸にして御当選できなかったという候補はあると思います。その票をいわゆる死票と言っておるわけであります。しかし、死票が多いということは、多数の別の意見がある、あるいはまた批判があるということになるわけでありますから、当選人もこのような批判があることを十分わきまえて、緊張感を持って行動することが必要になってくるであろうというふうに思います。いたずらに死票としてのみ考えるべきでないというふうに思います。また、今回の改正法案では、小選挙区制に比例代表制を並立させていることにより少数意見が選挙に反映されやすいようにしているところでありまして、この点も御理解を願いたいと存じます。
 二点には、並立制になっても金がかかるのではないかというような御指摘についてでありますが、確かに並立制にいたしましたからといってお金がかからないというものではありません。しかしながら、政治家の日常の政治活動やあるいは選挙が政党中心になることによって、政治家個人の負担は大幅に激減することになりますでしょう。そういった点から、現在の中選挙区制のもとにおけるような候補者同士が個人的に競争することによる支出の増大は避けることができるのではないでしょうか。そういうふうに私は思っております。
 小選挙区になると現職が有利になって、新人が出にくくなるのではないかという御指摘もありました。この点は、基本的に各政党が候補者の選定をどのように行うかということにかかわる問題でありまして、一概に私は申し上げることはできないものである、こういうふうに思っております。
 区割りの問題でありますが、これにつきましては、一票の格差が三倍以内を達成できなかったことをどう受けとめておるのかというふうなお尋ねでありましたが、区割りにつきましては、選挙制度審議会からいただきました衆議院議員の選挙区の区割りについての答申というものの内容をそのまま公職選挙法改正法案に盛り込んだところでございまして、選挙区間の人口の最大格差は三・一四六倍、先ほど総理がおっしゃったとおりでありますが、若干の例外は出てまいりましたけれども、ほぼ目標を達成できたものと考えております。この法案をお認めいただければ、投票価値の平等の要請に十分許容範囲内でこたえることができるというふうに考えておるわけであります。
 最後に、五番目にございました選挙区が狭くなることに関連してのお尋ねでありましたが、要は、選出される議員が国政を担うにふさわしい人格識見を有するか否かでありまして、政策本位、政党本位の選挙制度のもとにおいては、各政党もそのような観点から一人の候補者を選定することになりますでしょう。有権者もそのような目で各政党の候補者の選択を行うことになるでありましょう。そういった点からいたしますと、選挙区が狭くなるからということで、御懸念の国政への関心を妨げる、あるいは陳情行政が過熱する、そういったことにはならないものと考えておるわけであります。
 以上であります。(拍手)。
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 112115254X00219910808_013

発言者: 吹田愰

speaker_id: 34698

日付: 1991-08-08

院: 参議院

会議名: 本会議