渡部恒三の発言 (商工委員会)
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○渡部国務大臣 ベーカー国務長官も私の就任早々に参りまして、これも一時間ほどお話をしました。また、さきに申し上げたように、ヒルズ代表あるいはウィルソン・カナダ国際貿易大臣など、また幸いに皆さん方のおかげで出席をさせていただいたアジア・太平洋閣僚会議でもいろいろの大臣とお話をしてまいりましたけれども、特に我が国が黒字になっておる相手国の我が国に対する注文は大変厳しい、これはいろいろ具体的な問題を含めてございます。
特に、その中で一番厳しいのがアメリカであります。したがって、まだいろいろこれから話し合っていかなければならない問題が多いと思いますが、結論を申し上げますと、日本は資源エネルギーも乏しい、しかも国土も狭い、そしてあの太平洋戦争において壊滅的な犠牲を受けた。その中で、今日今やアメリカ、ドイツと並んで世界の豊かな成長国というふうになってきたのは、世界が平和であって、また世界のすべての国と自由に貿易ができて、我々の国民のすぐれた技術と勤勉が付加価値をつくって、今日の豊かさをつくり上げておったわけですから、これを持続させていくためには何としてもウルグアイ・ラウンドは成功させなければならない、これは前提になる。これは委員の皆さん方にも御認識、御理解を賜りたいと思います。
ただ、対外政策というものはまず国益が大事であります。ですから、ガットという場はそれぞれの国の代表がみんな自分の国益を主張いたします。しかし、その自分の主張を一〇〇%通さなければならないということでは、これは世界の平和、国際協調は成り立たないわけでありますから、主張すべきものは主張し、また譲るべきときは譲って、その中でこれから厳しいいろいろの中で最大公約数を求めでいって、やはりこのウルグアイ・ラウンドは年内に決着をさせる、そういう方向で努力をしてまいりたいと思いますので、先生方の御理解を賜りたいと思います。