宮澤喜一の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(宮澤喜一君) 公共投資の相互間の事業別配分について御指摘がございました。
これをちゃんとしないと本当の社会資本の整備はできないという御指摘は、そのとおりでございます。これはいろいろに関係者が努力をしておりますけれども、なかなか短時間には大きな効果が上がりません。しかし、多少時間をかけてみますと、結果といたしまして、例えば住宅、下水道、環境衛生等、これが昭和四十年度には一般公共事業の中で九%でございましたけれども、平成三年度には二八・三%になっております。多少時間をかけておりますと、関係者の努力があらわれるのでございますけれども、今後とも、公共投資基本計画の考え方に従いまして、極力この点は努力をし、配慮してまいりたいと思っております。
それにつきまして、土地問題の御指摘もございまして、東京、大阪等で多少鎮静化傾向が見られますが、本年一月二十五日に、土地基本法を踏まえた今後の総合的な土地政策の基本指針として、総合土地政策推進要綱を決めたところでございますが、今後、社会資本整備を円滑、効率的に実施いたしますために、地価の安定と計画的な土地利用の促進が不可欠であると考えております。したがいまして、今後とも、この要綱に従いまして、利用計画の整備充実を含めました構造的な土地対策を政府一体となって推進してまいりたいと存じます。
景気の動向につきましてお話がございまして、確かに拡大のテンポが減速をしつつございます。そのことが企業家の設備投資意欲であるとかあるいは消費者の心理に影響を与えるということは、雇用水準はかなり高こうございますけれども、やはり注意していく必要があると考えておりまして、先般、公定歩合の引き下げが行われ、また、今回の補正予算におきまして非常に大きな財政投融資計画を増額をいたしました。これは、民間の金融機関がなかなか貸し出しか従来のようにいかないものでございますので、政府関係金融機関にそういうファンドをつけたところでございます。
そのようなことをいたしながら、今年度の経済見通し、何とか政府見通しを達成してまいりたいというふうに考えておるところでございます。あと残りました二四半期が〇・七四とか七五ぐらいでいけるわけでございますから、努力をいたしましたら達成できるというふうに考えております。
それから、このように税収の見積もりが狂うのは、やはり税収の年度区分が悪いのではないかということは、実は私もその点は痛感をいたしております。御承知のように、現行の税収の年度区分は、発生主義的な考え方でやっておりますものですから、年度内に納税義務が成立している税収は、その年度の所属になるということなんでございます。法人税について申しますと、三月期の決算でございますから、大体五月ごろに一度に税収が入ってまいるようなことになっておりまして、したがいまして、今、平成三年度の税収見積もりについて御指摘がございましたけれども、実は、平成四年の五月ごろに非常に大きな部分が恒常的に入ってくるという、年度内に予測をすることが大変に困難な原因がございます。これは御指摘のとおりでございまして、いつか直したいと考えているのでございますけれども、何分にも一遍動かしますと何兆円というものが動きますので、もう特例公債ということは避けなければなりませんので、財政がそれに耐え得る体質になることがまず大事であろうか。これは、しかし問題がありますことは御指摘のとおりでございます。
それから、台風十九号のことでございますけれども、まず、共済金の早期支払い等をいたしました。あとは、自作農維持資金等の貸付限度額を引き上げる、天災融資法、激甚災害法の適用等いたしたところでございますが、今後、農地、農業用施設等の被災施設の早期復旧を図るなど、被災農林漁業者の経営再建に万全を期する所存でございます。何分にも例の少ない大きな災害であったということを、政府としてもよく認識をいたしております。
それから、個人災害共済制度というものをどう考えるかということでございますけれども、従来から、個人の災害の被害は自力救済ということを原則としておりますものですから、その自助努力を支援するという形で国、地方公共団体が救済をしております。ただ今後、こういう現行制度の現状にもいろいろ問題がある、また地方公共団体の意向等もございます。共済制度の必要性あるいは実現可能性の研究を行ってまいりたいと思っております。
雲仙岳のことについて御指摘がございまして、御承知のように、既に二十一分野におきまして救済対策を決定し、推進をしております。その中には、食事を供与する、あるいは五年間据え置きの無利子の生活安定資金、それから県が設置しております災害対策のファンドに国が支援をするといったようなことをやっておりまして、専門家の意見によりますと、特にこれで新しく特別立法をする必要はないというふうに聞いておりますが、従来の措置をなお精力的に推進をしてまいりたいと存じております。
それから、来年度の税収動向についてお尋ねがございまして、来年度の経済動向というのは予測が非常に難しゅうございますけれども、いずれにしても、平成三年度の税収を減額補正をいたしましたから、来年度の税収見積もりのいわば土台になる部分がそれだけ下がっております。そこから
見ましても、実はなかなか予断を許さないのではないかということを心配をいたしておるところでございます。
それから、地方交付税につきましてお話がございました。地方財政の円滑な運営に支障を生じませんように、財政の状況等を踏まえて適切に対処してまいりたいと思っておりますが、これは、平成四年度の予算編成の中でやはり一つの大きな課題になる問題であろうと存じております。
防衛費につきましても、最近の世界の動きということは、もとより私どもよく注意をいたしております。基盤的な防衛力の構想というのを動かすわけではございませんけれども、このような状況の中で一層の効率化、合理化に四年度も努めてまいりたいと考えております。
行政改革につきまして、従来、臨調、行革審の行政機構の再編、あるいは国から地方への権限委譲、補助金の整理合理化、デレギュレーションなどやってまいりましたけれども、また現在、行革審がもう一つ幅広い課題を間もなく答申をされるところでございます。その点も、鋭意行革審の答申等に基づきまして積極的に進めてまいりたいと考えております。
自余の問題は、関係閣僚から申し上げます。(拍手)
〔国務大臣羽田孜君登壇〕