宮澤喜一の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(宮澤喜一君) 防衛費の削減について何度か御言及になりました。
 確かに、東西冷戦が終えんをいたしまして、新しい世界の平和秩序ができることを私どもはこいねがっておりますが、ただ、我が国の防衛力そのものは、米ソというようなスケールとは違いま
す。いわゆる防衛計画の大綱に従いまして基盤的防衛力をつくろうということでやっておるのでございますから、多少国際情勢が変わりましても、それを大幅に切り下げられるというような性格のものではございません。もとより、効率的で節度ある防衛力の整備に引き続き努めてまいりたいと存じております。
 それで、こういうふうに世の中が変わったので、もうPKO法案を廃案にすべきではないかというお話でございましたけれども、昨年の湾岸危機の際に御記憶のように、我々としては、財政的な貢献だけでは十分でない、国連がこれだけ事態の収拾に前面に出てきた限りは、その国連の努力に人的貢献もすべきではないか、憲法のもとでできることは最大限に行おうというコンセンサスに基づいてこの法案の御審議をお願いしているところでございます。撤回する意思はございません。
 それから、私の三点セットについて、これはいつぞや本会議で、誠意を尽くして対処をすると申し上げたところでございますが、現在そのようにいたしております。
 それから、国勢調査がございました。投票価値の格差是正は緊急の課題でございますから、政治改革協議会において各党間で御協議をいただけるものと考えております。
 ウルグアイ・ラウンドにつきましては、これまで国会決議等の御趣旨を体して対処してまいりました。最終段階を迎えまして、各国とも困難な問題を抱えておりますけれども、お互い、相互の努力によって最大、何とか成功に導きたい。米につきましては、ただいま申しましたように、これまでの基本的方針のもとで対処をしてまいりたいと思います。
 それから、雲仙の普賢岳の災害対策基金でございますが、長崎県の発行する地方債を許可いたしまして、それを国の財投で引き受ける、そしてその利子については地方交付税の中で勘定する、こういうことにいたしてあるわけでございます。現在三百三十億円でございますが、これはまあ長崎県で適切にお決めになったものと思っておりますけれども、県から増額についての御要望があるようでございますので、具体的な御相談があれば検討いたしてまいりたい、やぶさかではないというふうにお考えくださいませ。
 それから、個人が災害を受けたときに行われる救済措置としては、災害救助法に基づく食品の給与、応急仮設住宅の供与、災害弔慰金、災害障害見舞い金、災害援護資金貸し付け等々、あるいは住宅金融公庫による復興貸付金の融資、租税減免措置もございます。雲仙の場合には、食事の供与をやっておる、あるいは生活安定再建資金の貸し付けをしている。先ほどお話しになりました長崎県の基金についても、国も応援をしているということでございます。
 それから、今の財政状況、殊にこういう減収、税収の減額補正というようなことは、やはりバブル経済のもたらした悪ではないかということにつきまして、先ほどもちょっと申し上げましたが、いわゆるプラザ合意の後、もう極端な円高に我々は何とか対応しなければならなかった。国民生活も企業も非常に苦しんだ。あの時代のいわば対応というものが過剰流動性の一つの原因になったことは、それは確かでございます。そういう点はいろいろに反省をすべきことでございますが、それはそれなりの、しかし、今日の日本経済の体質を強くしたという効果を持っておりますことも御理解をいただきたいと存じます。
 それから、地方財政につきましては、先ほど申しましたように、今後の予算編成の中で大切な課題にたってまいることでございますが、慎重に検討いたしたいと思っております。
 それから最後に、広島、長崎への原爆投下につきましてのブッシュ大統領の発言についてお触れになりました。
 日米両国は、過去に非常に不幸な時期がございました。真珠湾以来五十年になりますが、その後、幸いにして、お互いに緊密な協力関係を築き上げてきました。我々としても、今日これだけの繁栄をするに至りましたが、これについては、米国及び米国民の好意によるところが多うございます。したがいまして、お互いにこれから将来に向かって、どうやって価値観を守り、世界の平和と繁栄のために協力をするか、将来を展望するようだ両国の関係を築いてまいることが大切であるというふうに考えております。
 残りの問題は、関係大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣羽田孜君登壇〕

発言情報

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発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 1991-12-06

院: 衆議院

会議名: 本会議