宮澤喜一の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(宮澤喜一君) 最初に、経済の現状につきましてお尋ねがございました。
確かに、経済の拡大テンポが緩やかに減速しつつあることは確かでございます。雇用は悪くございませんけれども、しかし、こういう減速が企業家の投資意欲であるとかあるいは消費者の心理に及ぼす影響は十分注意していく必要がございます。
去る十一月十四日に公定歩合の引き下げが行われた、なお半分では不十分だとおっしゃいますけれども、引き下げが行われた、あるいはこのたびの補正予算で、財政投融資計画についても一兆七千五百億円という総額の大幅な追加をいたしておりますことは、政府として、このような状況にかんがみて、内需を中心とした持続的成長に努めてまいりたいという考え方からでございます。
なお、七—九のQE、来年度の見通し等につきましては、経済企画庁長官から申し上げることになると思います。
それから、消費税でございますけれども、せっかく今新しい改正が緒についたところでございますので、これを定着させることが一番大事である。三%の税率でございますが、これをどうこうするということは、私は自分の念頭にございませ
ん。これはやはり国民の御理解がなしに軽々に行えることだとは思っておりません。
それから、行政改革につきましては、いわゆる三公社の民営化などはかなり実績を上げましたけれども、御指摘のように規制緩和と地方分権というところがまだまだ課題が残っております。引き続き推進する必要がございます。また、新たに、国際化の対応等、国民生活重視の答申を今月中旬にいただくことになっておりますので、それにつきましても鋭意実行を図ってまいりたいと思っております。
それから、税制でございますが、確かに法人臨時特別税それから石油臨時特別税は湾岸に関係するものでございますし、普通自動車に対する六%も、これも今年度末までのものである、暫定措置であるということは御指摘のとおりでございます。ただ、税制調査会が先週実は仕事を始められたばかりでございますので、来年度の税制改正について現段階で具体的に何も申し上げることができない、今そういう段階でございます。国民の負担に関する問題でございますから、十分慎重に検討していただきたいと思っております。
平成四年度予算編成に当たりましても、やがて我が国柱高齢化社会に入っていきますので、将来に大きな負担を残さないように、公債発行額はできるだけ抑制をいたしたいと思っております。建設国債は、これは別でございますが、歳入補てんというようなことはしないつもりでございます。
地方財政については、地方財政の円滑な運営に支障を生ずるようなことはいたしませんように、四年度の対策につきまして予算編成の過程で検討をいたしたいと思います。
それからもう一つ、中小企業の承継税制等のお話がございまして、先般の税制改革の一環として、どうも土地を持っていると税制上有利だということを改めますために相続税の評価を変えるわけでございますが、そういたしますと、課税最低限の引き上げあるいは税率区分の調整が必要になります。そうでありませんと非常な増税になってしまいますが、ただ、これは負担調整でございまして、実質減税を行うという環境にはないというふうに考えておりますものですから、株式評価の緩和あるいは生前贈与に係る納税猶予の特例等々、その点の問題につきましては、資産課税を適正化しようという立場からいえばいろいろ問題がある、しばしば御指摘があることを存じておりますけれども、御理解を賜りたいと思っております。
それから、土地政策を推進していく上において、施策を総合的に実施するために、一月二十五日には総合的な土地政策推進要綱を決定したところでございますが、今後ともそれを中心に取り組みを展開してまいりたいと思っております。
それから、地価税収の使途でございますが、これも税制調査会の御審議等を踏まえて検討いたしてまいりたいと思っております。
もう一つ、公共投資の配分率が動かないということはまことに私どもも悩みの多い問題でありまして、ただ、長期的に見ますと、住宅、下水道、環境衛生等々、いわゆる生活関連のものは、昭和四十年度の九%から今年度は二八%というふうに一般公共事業に占める割合が上がっております。公共投資基本計画の考え方に従いまして、今後ともできるだけ一生懸命配慮をいたしたいと思います。
総量規制につきましては、大蔵大臣からお答えがあろうかと思います。
最後に、人事院勧告のことでございますが、いわゆる完全週休二日制、これは、人事院の勧告は「平成四年度のできるだけ早い時期」からということでございます。私ども、これをできるだけ推進をいたそうと思っておりますが、従来から民間における労働時間の短縮が厳しい合理化努力の中で行われているような事実、また、政府の行財政事情が厳しい等々から、予算・定員の増を行うことなく実施してまいりたい、そういう方針で対応いたしてまいりたいと思っております。
それから、普賢岳並びに十九号台風等々、こういう災害につきまして、天災融資法の早期発動、激甚災害法による天災融資の特例、農地等の災害復旧事業の国庫補助のかさ上げ等々、特別措置を講じつつありまして、真剣に一生懸命取り組んでおるところでございます。
なお、自余の問題は、関係閣僚からお答えを申し上げます。(拍手)
〔国務大臣羽田孜君登壇〕