柳本卓治の発言 (大蔵委員会)
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○柳本委員 ただいま、私は、自由民主党を代表いたしまして、証券取引等の公正を確保するための証券取引法等の一部を改正する法律案及び金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律案の審議に当たり、大蔵大臣に質問をしてまいりたいと思います。
まず私は、今回の金融・証券二法の審議に当たり、その歴史的な意義を思うときに、身の引き締まるものを覚えます。というのも、この二法案こそは、現行の金融・証券制度を戦後四十数年ぶりに土台から見直す重要法案であると考えるからであります。わけても金融制度改革は、これまで実に六年もの歳月をかけて各界の御意見を聞きながら検討してきたものであり、私は、まずもってここに、その検討、論議に当たられた方々の御苦労に対しまして心から感謝とねぎらいの意を表明するものであります。
さて、我が国は今新しい時代を迎えようとしております。新しい時代はまた、必然的に経済的にも一大転換期を伴うものであります。
思えば、私たちの先人や先輩たちは、かような長い歳月にわたり、資源すら乏しいこの小さな日本列島の上で、勤勉さと創意工夫とをもって営々と奇跡の経済大国を築き上げてきました。文字どおり、汗と涙の経済国家建設を行ってきたのであります。その結果、今日では日本は世界に冠たる経済的繁栄を得て、我が国の金融市場もニューヨーク、ロンドンと並んで世界の三大市場の一つに数えられるまでになりました。
私たちは、こうした先人や先輩たちに感謝しつつ、この豊かな富を今度こそ真の国民生活上にも生かすべく、各種の社会的な基盤の整備のために長期的かつ効果的に投下して、真の意味での豊かな国づくりに向かうことと、同時に、国際的にも指導的な貢献を積極的に果たしていくという、まさにこの二点こそ新しい時代を迎えるに当たっての二大柱と考えるのであります。
そのような新しい時代への移行を前に、不幸にも日本経済はいわゆるバブル時代を経験をいたし、今もその余波にあえいでおります。昨年夏以来の一連の証券・金融不祥事は、我が国証券・金融市場に対する内外の信頼を損なったものであり、まことに遺憾なことでありました。このような不祥事を機に、我が国の証券市場は、ニューヨーク市場の活気とは裏腹に未曾有の軟調かつ低調な状態を続けております。このバブル経済の崩壊は今でも一般経済にまで影響を及ぼし、日本経済の現状を眺めてみた場合に、一部の住宅建設には回復の兆しか見られる一方、設備投資は伸びが鈍化し生産は停滞しているなど、我が国経済は依然として調整過程にあります。
だが、バブル経済の反省は十分になされました。今こそ日本経済は、その繁栄の上に新しい希望と充実の時代へと力強く進んでいかなければなりません。豊かな国づくり、国民生活づくりと国際的な貢献の輪を積極的に推進していかなければならないと考えるものであります。その持続的な安定成長に向けて、金融・証券的にもここできちんとバブル時代の体質改善と構造改革を急ぎ、新しい時代に即した健全で発展的な金融・証券システムを構築することこそ目下の急務であります。この意味で、今回の金融、証券二法案は極めて歴史的な法案であります。
我が国は今、バブルの苦しい調整の中で、一日も早く証券市場が内外ともに信頼性を回復し、同時に、金融面においても国際化と自由化をより一層進めなければならないという、つまり、金融・証券的に三つの課題が同時に重なり合っているという難しい局面にあるわけであります。
私は、この金融・証券二法案が証券・金融改革に有効に機能することを切に念じまして、以下、順に御質問をしてまいりたいと思います。
まず初めに、大蔵大臣にお伺いをいたします。
大臣は、今回の金融・証券二法による金融制度、証券取引制度の改革というものが日本にとって歴史的にどのような意味を持っていると考えておられるのか。時代の大きな転換期とも言われる今、その基本的な認識について御見解を伺いたいと思います。