宮澤喜一の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(宮澤喜一君) 二十一世紀になりますと本格的高齢化社会を迎えますが、その際にも社会保障制度が引き続き安定的に機能し得るよ
うに、国民の合意を得られる負担水準との関連に配慮しながら、各制度における合理化、効率化、体系化を図ってまいりました。その結果といたしまして、社会保障費用に占める国庫負担の割合が減少してまいりましたことは、御指摘のように事実でございます。
 他方で、しかしながら、「高齢者保健福祉推進十か年戦略」に代表されますように、二十一世紀を展望して計画的に基盤づくりをすべき分野には重点。的に財源を投下しつつございますことも、御承知のとおりでございます。平成四年度政府予算におきましては、社会保障関係費十二兆七千億円の割合は、一般会計全体の一七・六%でございます。また、一般歳出の三三%でございまして、政策的経費中最大のものになっております。今後とも、社会保障制度を将来にわたりまして揺るぎのない制度といたしますために、必要な改革は進めていかなければならないと考えておりますが、国の果たすべき役割を遂行するために必要な財源の確保には、もとより十分配慮してまいります。
 二十一世紀の本格的な高齢化社会を目前に控えまして、長期的な展望に立った社会保障の総合プランを明示することの必要性は、御指摘のように政府としても十分認識しております。これまでも、昭和六十一年には長寿社会対策大綱を閣議決定いたしました。また、平成元年十二月には「高齢者保健福祉推進十か年戦略」を策定いたしまして、現にこれを着実に実行いたしつつございます。
 社会保障の今後のあり方の基本認識としては、本格的な高齢化社会におきましても、長期的に安定し、公平な制度運営が図られることにより、国民に信頼され、国民が安心して生活を送ることができるように適切な対応を図ってまいらなければならないと思います。
 今回の改正は、政管健保の近年の財政状況を踏まえまして、一層の財政運営の安定を期するために、現行の財政運営を、おおむね五年を通じて財政の均衡が図られるような中期的運営に改めるとともに、保険料率及び国庫補助率についての引き下げを行うものでございます。また、これにあわせて出産手当金の支給期間の改善及び分娩費の改善を行うことといたしております。政管健保における給付のあり方については、基本的には、今後、医療保険制度の給付と負担のあり方全体の中で検討することが適当であると考えております。
 今回の改正案は、政管健保におきまして、中期。的な財政運営の安定の確保等を目的とするものでありますが、国庫補助率を引き下げることによりまして浮いてまいりましたといいますか、生じた財源につきましては、来年度予定しております看護婦等医療従事者の勤務条件の改善等を中心とした診療報酬改定の財源確保にも資するものと考えていたしたところでございます。
 医療保険制度の給付と負担の具体的なあり方、医療保険制度の将来構想につきましては、関係者の間にさまざまな御意見がございます。今回の健保法等の改正におきまして、御指摘の一元化問題を含めまして、医療保険全般にわたり幅広い視点から審議する場として医療保険審議会を創設することといたした次第でございます。
 なお、今回の国庫補助率の引き下げについては、当分の間の暫定措置としているところでございますが、政管健保に対する国庫補助のあり方については、基本的には、今後、医療保険制度における費用負担のあり方全般の中で検討していくことが適当と考えております。
 また、中期的財政運営は五年程度を見通し、短期的な景気変動等に影響されない安定的な保険料率を設定するものでございます。現時点で予測し得る限りにおきましては、この間、保険料率を変更しないでいけるものと考えております。
 残りのお尋ねにつきましては、厚生大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣山下徳夫君登壇〕

発言情報

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発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 1992-03-06

院: 衆議院

会議名: 本会議