串原義直の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○串原委員 ただいま答弁をいただいたんでありますが、余り熱意が見えない、こう受け取らざるを得ないわけでありますが、財政事情の厳しいことは、それはわかりますけれども、我々は対策のやり方によれば可能であるという理解に立っているわけであります。今国会もまだ会期はあります。と同時に、来、つまり平成五年度予算編成に向けて積極的に、この問題は前向きに取り組んでいかれますように強く要請をいたしておきます。
 次に、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉につきまして伺います。
 我が国国内では、一部マスコミを中心に、日本は米の関税化を受け入れざるを得ない状態に追い込まれている、こういう主張がなされておりますけれども、しかし、アメリカ、ECは次のような情勢を伝えており、日本の雰囲気とは全く異なるようであります。若干これに触れてまいります。
 一つ。アメリカでは、クリントン次期大統領がラウンド問題に関してほとんど沈黙を守っている中で、ゲッパート下院議員やボーカス上院議員など、民主党の大物議員がECとの農業分野の基本合意に大きな不満を表明いたしまして、さらに、農業以外の分野での問題が全く決着していないことを明らかにしております。
 二つ目。アメリカ下院は本年八月に、国民の健康、安全性、労働、環境に関する合衆国の法律を弱体化するようなガット合意は議会で承認しないとの決議を全会一致で可決いたしました。現在のガット合意の内容では、根本的な修正をしなければ議会の承認を得られないことは明らかであります。ブッシュ政権はファストトラックでラウンドの合意を議会で一気に承認させようとしているようでありますが、このままでは議会が否決する可能性が強い。
 三つ目。一方、十一月二十五日、フランス議会が、アメリカ、ECの合意は域内農政改革の範囲を逸脱しているといたしまして、場合によっては拒否権の行使を政府に認める決議を採択した。本年末のEC経済統合、マーストリヒト条約の批准問題、来年三月のフランス総選挙を控え、ECがラウンド合意に達するには相当な紆余曲折が予想されます。
 四つ目。一部マスコミは、十一月二十日のアメリカ、ECの基本合意発表、二十六日の貿易交渉委員会を受けて、ジュネーブでの多国間交渉が一気に進展するとの報道をしておりますが、ダンケル・ガット事務局長は今後の日程を全く示さず、今週に入っても交渉は再開されていない。
 これらの情報を総合いたしますと、何か焦っているのは日本だけというふうに私には見えてなりません。このまま日本だけが一方的に譲歩いたしまして、アメリカやECが自国の農業保護をあのままで維持する結果になるとするならば、我が国政府は外国から笑い物にされ、国内の政治不信はもはや修復不可能なものになるのは必至と考えるのであります。
 政府は、このようなウルグアイ・ラウンドをめぐる国外国内の情勢をどのようにとらえていらっしゃるのか、この際明確にお答えをいただきたいと考えます。

発言情報

speech_id: 112505261X00719921201_005

発言者: 串原義直

speaker_id: 2475

日付: 1992-12-01

院: 衆議院

会議名: 予算委員会