宮澤喜一の発言 (予算委員会)

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○宮澤内閣総理大臣 先般のアメリカとECとのいわゆる妥結の内容というものは、串原委員の言われますとおり、全貌は必ずしも明らかでありません。が、発表せられたところだけを見ましても、昨年の暮れにいわば交渉のたたき台として出されましたダンケル・ペーパーというものについて、幾つかの点を変更しなければならない。例えば補助金の削減の率の問題でありますとか、あるいは国内における所得補償というものを認めていくかどうかといったような点についてでありますが、そういう点では、ダンケル・ぺーパーというものをあのままにしておくわけにはいかない、直さなければならないということは、発表されたところから見まして事実であろうと思います。
 そういたしますと、我が国としても、あのダンケル・ペーパーについては、我が国の主張から申せば、やはり一部を直してもらわなければならない、そういう考えを持ってまいったわけですから、この際、昨年の十二月のダンケル・ぺ−パーというものは、やはり各国が主張するところに従ってこれを少しずつ変更しなければならないではないかというのが、ただいま我が国のこの段階における主張になっておるわけであります。それは、仰せのように、関税化に関する点がその一つの焦点になるわけですが、今そのような交渉の段階にある。アメリカとECは、十カ月余りもこの問題について時間をかけてまいったわけですが、我が国はまだそういう主張を交渉の場においていたす機会はなかったわけでございますので、我が国としては、そういう主張をやはりいたすべき場にかかってきた、こういう判断をしておるわけであります。
 先ほども言われましたように、アメリカにおいても、恐らくウエーバーの品目をめぐりましては、農業団体の中には不満の者もあろうと思われます。また、ECの中におけるフランスの立場というものは、必ずしも、おっしゃいましたように、明白でございません。
 が、結局、このウルグアイ・ラウンドというのは各国の譲り合いでございます。こちらが譲った分は、こちらが損をいたします。向こうが譲った分は、こちらが得をいたします。そういう譲り合いの中で、結局貿易の壁というものが低くなっていくというのがこのウルグアイ・ラウンドの目的でございますから、そういう目的には我が国も替成をして、お互い譲歩の中でこのウルグアイ・ラウンドを成功させなければならない、そういう其本方針は持っておるわけでございますが、ただいまの交渉の段階は、前段に申し上げたようなことになっておるというふうに考えています。

発言情報

speech_id: 112505261X00719921201_011

発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 1992-12-01

院: 衆議院

会議名: 予算委員会