林義郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(林義郎君) 常松議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、私に対する御質問、最初は、政府の財政運営に大きな欠陥があったのではないか、こういうお話でございます。総理からも御答弁がありましたので、総理の答弁を補足いたしながら私から御説明を申し上げたいと思います。
 総理からも話がありましたように、四十一年度以来、公債発行に踏み切った我が国財政でございますが、五十年以降には特例公債の発行を余儀なくされた。公債依存度が三割を超えたときもあったようなことでございますが、その後、歳出の節減合理化を中心として懸命な努力を重ねてきたところでありますし、平成二年度においてようやく特例公債の発行を回避いたすことができました。この間、約十五年の歳日をかけたということでございます。
 平成四年、五年の予算におきましては、大変税収状況が厳しい中でございますが、景気の動向などにかんがみ、公共事業等を着実に推進するための措置として、建設公債の発行額を増額したところでございます。
 我が国財政は、御指摘のように百八十二兆円にも達するような公債残高を抱えております。依然として構造的な厳しさは続いておるところでございまして、今後の財政運営につきましては、社会経済の変化に財政が弾力的に対応していくために、再び特例公債を発行しないことを基本として、今後の経済情勢や財政事情等に応じて、建設公債についても可能な限り抑制しながら、公債残高が増大しないような財政体質をつくり上げていかなければならない、こう考えておるところでございます。
 また、お話がございました中で、大企業優先ではないか、国民というようなお話がございましたが、我々はそういうふうなことは考えていないわけでございますし、特に国債は、国民から広く預貯金を通じて集めておる金融機関や証券会社等を通じまして、国民各層に国債を販売しておるところでありまして、税金の大企業への垂れ流しなどという御批判は当たらないものだと思っておるところでございます。
 次に、第二番目の問題点といたしまして、九四年度に見直しが行われるはずだった公共事業関係の補助負担率をなぜ今恒久化するのかという問題、それから、これに関連いたしまして、関係省庁連絡会議で十分な検討が行われたかという御指摘がございました。
 これにつきましては、平成五年度まで暫定措置が講じられている公共事業等に係る補助率等につきましては、平成三年度の見直しの際の関係省庁問の合意及び国会の附帯決議等がございましたので、平成三年七月に関係省庁問の連絡会を設置し、国と地方の機能分担、費用負担のあり方などを勘案しつつ、一体的、総合的な検討を行ってきたところでございます。
 その結果、平成四年十二月十九日には連絡会の申し合わせが行われたところでありまして、平成五年度においては、新しい道路整備五カ年計画が開始される一つの節目でもあるということでございまして、できるだけ早期に暫定措置の解消を図ることが国及び地方の財政関係の安定化に資することにもなるだろう、こう考えまして、平成五年度からの恒久化を図ることにしたものであります。今回の見直しは、体系化、簡素化等の観点から行うものでありまして、全体としての補助率等の現行水準の引き下げを目的とするものではございません。
 次に、公共事業関係の補助負担率に関する関係省庁連絡会議には実際に事業を行う地方の代表は入っていないのじゃないかというお話がございましたが、今回の恒久化に対してどの程度地方の声が反映されたのかということが問題。国庫負担率が直轄事業の三分の二、補助事業二分の一という水準は一体妥当なものと言えるのか。三番目、地方自治体が一貫して要求する国庫負担率の八四年水準への復元をなぜ行わなかったのか。地方自治体の直轄事業負担金についても、原則を言うのであれば、廃止するのが筋ではないかという御質問がその次の問題としてございました。
 これにつきましては、公共事業等の補助率等に関する関係省庁連絡会、先ほど申しました連絡会がございますが、その場におきまして、地方自治体の意見についても一自治省などを通し十分に承知しており、今回の補助率等の恒久化に当たりましては、地方制度調査会の意見書など、地方自治
体の意見も十分に勘案しながら、改めて一体的、総合的に検討したところでございます。
 その結果、公共事業等の補助率等については、平成元年十二月の行革審答申等を踏まえ、体系化、簡素化の観点から、国が直接事業を実施する直轄事業にあっては、国の責任度合い、事業の重要性等を勘案して、三分の二を基本として所要の補助率等とするとともに、補助事業にあっては、国の事業の性格上、国と地方が等しく負担を分かち合うことが適切である、こういった考え方から、二分の一を基本として所要の補助率等としたところであります。
 また、あわせて、地方自治体の要望を踏まえまして、直轄事業負担金の見直し、採択基準の引き上げ、補助対象の重点化など、国庫補助負担制度に係る改善合理化措置を講ずることとしたところでありまして、今回の見直しは、国及び地方公共団体の機能分担、費用負担のあり方等から見て妥当なものと考えております。したがって、恒久化後の補助率等と過去の一定時点における昭和五十九年度の補助率等を単純に比較して論ずることは、今回の補助率等の恒久化の趣旨、目的から見て適切ではない、こう考えております。
 なお、今回の補助率等の恒久化に伴う地方公共団体の負担については、事業の円滑な実施、執行に支障を生ずることのないよう、所要の、適切な地方財政措置を講ずることにいたしております。
 また、直轄事業負担金の問題につきましては、直轄事業は全国的な効用を有するものであるが、特に地方にとっての受益が大きいことから、その費用の一部について相応の負担を地方公共団体に求めることにして、これを廃止することは適切ではないものではないかと思っておるところであります。
 具体的な負担率につきましては、国と地方の役割分担、財政状況、地方の受益の程度などを考慮して決定すべきものでありますが、今回の見直しに当たっては、先ほど申し上げたように、直轄事業については三分の二を基本として恒久化をすることとしたものでございます。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣村田敬次郎君登壇〕

発言情報

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発言者: 林義郎

speaker_id: 33770

日付: 1993-02-16

院: 衆議院

会議名: 本会議