宮澤喜一の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(宮澤喜一君) 平成五年度予算におきましては、御承知のように、税収が前年度当初予算を下回るという大変に異常な税収動向になっておりますが、そのような財政事情ではございますけれども、このようなまた景気の状況である、生活大国づくりへの配慮もしなければならないということで、財源の重点的な効率的な配分をいたしました。他方で、しかし、先ほども申し上げましたが、特例公債というのは何とか再び発行したくないというようなことで、そこでこの法律案は、こういう努力の中で、平成五年度における極めて厳しい財政事情のもとで、やむを得ない措置として、一般会計承継債務の償還の特例等の措置をお認めを願いたい、こういうふうに考えているところでございます。
その中で、防衛関係費などについてはなお削減の余地があるということで、AWACS等について御指摘がございましたが、我が国は専守防衛の国でございますので、その中でやはり一番大事なことは情報の収集である、早期に情報を収集するということが専守防衛にとっては何よりも大事なことでございますので、これは有事、平時を問わず、我が国としては、情報収集ということをやはり最も大切に考えなければならない。相当高額な買い物であることは確かでございますけれども、我が国の安全を全うするためには、やはりAWACSはこの際備えておかなければならないというのが私どもの判断でございます。
それから、隠れ国債という言葉があるがどう思うかということでございますが、国会に対しまして、財政上「今後処理を要する措置」として、これらの問題を整理して資料を提出しているところでございます。財政の厳しさにつきましては種々御説明を申しておりまして、政府がその実態を隠しておるというわけではございません。したがいまして、このような、隠し事をして、経済行動の整調に必要な正確な判断を妨げているというようなことでもございません。国会に対しましては、資料を提出をいたしております。
ただ、このような措置につきまして、財政制度審議会などで、これはあくまで特例公債の発行を回避するための臨時緊急の措置であるべきである、また、歯どめを有しているものに限らなければならないという報告をいただいておりまして、それは政府としても守らなければならない心構えであるというふうに考えております。このような財政事情でございますので、ひとつぜひ御理解をお願いをいたしたいと存じます。
所得税減税につきましてお尋ねがございまして、これは本会議で何度か御説明を申し上げましたので重複は避けますけれども、要するに、このような厳しい財政事情の中で、財政がある種の負担をしなければならない、それが公共投資がいいのか、あるいは減税がいいのか、どちらが不況脱出のために効果的であるかという判断に基づくものでございまして、私どもとしては、公共投資の方が乗数効果が大きいと判断いたしたのでございますが、これは幾たびか本会議で御説明を申し上げたとおりの背景に基づくものでございます。
なお、残りの問題につきましては、関係閣僚からお答えを申し上げます。(拍手)
〔国務大臣林義郎君登壇〕