佐藤観樹の発言 (本会議)
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○佐藤観樹君 私は、日本社会党・護憲民主連合及び公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案並びに衆議院議員小選挙区画定等審議会設置法案につきまして、提案理由並びにその内容の概略について御説明申し上げます。
昨年来の佐川急便事件、さかのぼればロッキード事件、リクルート事件と相次ぐ政治腐敗のスキャンダルに加えて、金丸自民党前副総裁の巨額蓄財・脱税事件の発覚は、国民の政治に対する不信を極限にまで高めており、もはや一刻の猶予もできない事態に立ち至っております。したがって、この議会制民主主義の復権のためには、政治腐敗行為防止のための法案とともに、政党中心・政策本位の選挙を実現するための法改正が不可欠であります。私たちは、そのための制度は小選挙区併用型比例代表制しかないと考え、これを公職選挙法の一部改正として提案することにしたものであります。(拍手)
また、衆議院議員小選挙区画定等審議会設置法案につきましては、公職選挙法の改正に伴って、小選挙区の区割り及びブロックの定数の変更等の問題が生じますが、これらは公正な第三者機関にゆだね、その改定案を作成させる必要があります。これが本法案の提案理由であります。
次に、法案の概要について御説明いたします。
まず公職選挙法の一部を改正する法律案についてでありますが、新たに御提案いたします制度の概要は、次のとおりであります。
選挙制度の基本的な仕組みは、ブロックごとの小選挙区併用型比例代表制を採用いたします。衆議院議員の総定数は五百人といたしますが、この法律に基づく選挙の結果、五百人を超えることを妨げない、いわゆる超過議席を認めることにいたしております。選挙区等につきましては、全国を十二に分けたブロックを設け、また各フロックを分割して総計で二百の小選挙区を置きます。都道府県がどのブロックに所属するか、各ブロックの定数及び都道府県における小選挙区の数は別表第一で定めるものとします。投票につきましては、一枚の投票用紙を第一欄と第二欄に分け、第一欄に政党等の名称を、第二欄には小選挙区の候補者名を記載するものといたします。
立候補は、ブロックで行う選挙の場合は政党等が名簿を提出して行うものとし、その政党等の要件を定めます。小選挙区の場合は、政党等または本人の届け出、推薦による届け出により立候補するものとし、その届け出に必要な要件を定めております。
当選人につきましては、政党名投票の結果により、各ブロックの定数から無所属等当選人の数を差し引いた議席数を、各政党等の第一欄の記載数から無所属等当選人に係る数を差し引いた獲得記載総数をもとにドント式で配分し、各政党等の配分議席数のうち小選挙区で当選した者の数を差し引いた残りの議席数を名簿登載者からあらかじめ定められた順に従って充当するものといたします。なお、小選挙区に立候補する者は、名簿上では同一順位とすることができるものとし、同一順位の者にかかわる当選の順位については、当該小選挙区における第二欄の記載総数の比率が高いものから順に決定するものといたします。また、小選挙区における当選者は、第二欄の記載総数の最多の者とし、記載総数の六分の一以上がなければならないものといたします。さらに、議員等の欠員が生じた場合の繰り上げ補充、再選挙、補欠選挙などの特別選挙についての規定を整備することといたしております。
選挙運動に関しましては、政党と小選挙区の候補者に認められるものとし、自動車等の使用、文書図画の頒布及び掲示、新聞広告、政見放送、立会演説会等々についての規定を置いております。
次に、小選挙区併用型比例代表制の創設以外の改正部分についてであります。
第一は、戸別訪問の自由化に関してであります。戸別訪問は、すべての選挙において行えるものとしますが、時間については、午前八時から午後九時玄でに限るものといたしております。
第二は、公民権の停止の要件の強化及び立候補制限の制度の新設についてであります。
その一は、公職にある間の収賄罪に関する公民権停止に関してであります。現行では、執行猶予がつけば公民権が停止されますが、さらに、刑の執行を終わりまたは執行を受けなくなった日から五年間、選挙権及び被選挙権を有しないものといたします。
その二は、公職選挙法違反に伴う連座制の強化に関するものでございます。
まず、連座対象の拡大についてでありますが、次に掲げる者が買収等の罪を犯し、禁錮以上の刑に処せられたとき、執行猶予を含みますが、連座制の適用があるものといたします。すなわち、一、公職の候補者等に使用されている者で当該公職の候補者等の政治活動を補佐するもの、主に秘書をいいます。二、公職の候補者等の父母、配偶者、子または兄弟姉妹で当該公職の候補者等、総括主宰者、地域主宰者または秘書と意思を通じて選挙運動をしたものであります。
次に、選挙区の区域の一の市町村の区域を含む地域の選挙運動を主宰すべき者として公職の候補者または総括主宰者から定められ、当該地域における選挙運動を主宰した者を新たに地域主宰者とすることといたしております。
また、秘書もしくはこれに類似する名称を使用する者または公職の候補者等の政治活動のために使用する常設の事務所に所属する者であることを示す名称を使用する者について、当該公職の候補者等がこれらの名称の使用を承諾しまたは容認している場合には、秘書と推定するものとして連座対象といたしております。
連座制が適用され、当選無効になった場合、新たに立候補制限を課することといたしております。すなわち、連座裁判の確定のときから五年間、参議院選挙区選出議員については七年間、当該選挙に係る選挙区において行われる当該公職に係る選挙において、公職の候補者となり、または公職の候補者であることができないものといたしております。ただし、連座制の対象となる者の違反行為が、おとり、寝返りによるものであるときには、立候補制限については免責するものといたしております。
第四に、公職の候補者等の寄附の禁止の強化に関する事項であります。公職の候補者等は、当該選挙区内にある者に対し、政治教育のための集会に関し必要やむを得ない実費の補償としてする寄附についてもしてはならないものといたしております。
第五は、その他事項といたしまして、罰金額の引き上げを行うこと、及び選挙権に係る年齢の満十八歳以上への引き下げ及び電子式投票の導入については、政府は公職選挙法の施行の状況等を考慮して検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすることを求めております。
なお、この法律は、衆議院の小選挙区に関する法律の規定が適用される最初の総選挙から施行するものとし、他に各項に関する施行期日を定めております。
次に、この衆議院小選挙区画定等審議会設置法案の概略についてであります。
この審議会は総理府に置き、小選挙区の改定等に係る勧告を行うことを所掌事務といたします。衆議院議員の選挙における各ブロックの定数、各都道府県の衆議院議員の小選挙区の数及び衆議院議員の小選挙区の改定に関し調査審議し、必要があると認めるときは、その改定案を作成して内閣総理大臣に勧告するものとするものであります。
改正案の作成の基準につきましては、各小選挙区の人口の均衡を図り、最大格差が二倍以上にならないようにすることを基本とし、行政区画、地勢、交通等の事情を総合的に考慮して合理的に行わなければならないこととしております。勧告の期限については、今後、国勢調査が行われた場合における勧告は、その結果による人口が最初に官報で公示された日から一年以内に行うものといたしております。なお、内閣総理大臣は、審議会からの勧告を受けたときは、これを尊重しなければならず、かつ国会に報告しなければならないものとしております。
審議会は委員七名をもって組織することとし、委員の資格、任命、任期等について規定することとしております。施行の期日は、公布の日からといたします。その他、特例に関する事項についても定めております。
以上が、公職選挙法の一部を改正する法律案並びに衆議院議員小選挙区画定等審議会設置法案の内容の概要であります。
これで二法案の提案理由の御説明を終了いたしますが、引き続き、公明党・国民会議の渡部一郎氏より提案があります政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党交付金の交付に関する法律案が一体となって初めて国民の期待する画期的な政治改革が実現をし、日本の政治はよみがえると私は確信をいたしております。(拍手)
政権交代とは、基本的に、政権が与党から野党に移ることであります。単純小選挙区制という、民意の反映を極めてねじ曲げ、議席を引き続き独占しようという時代おくれの選挙制度に自民党の皆さん方が固執することなく、虚心坦懐に国民の声に耳を傾け、後世に残る政治改革を実現し、未来に新しく清潔な政治を引き継いていくことが、お互い、本院に議席を持つ者の責任であり、誇りの持てる政治を実現していこうではありませんか。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げ、私の提案理由の説明を終わります。(拍手)
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