佐藤観樹の発言 (本会議)
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○佐藤観樹君(続) 政治学者が言っておりますように、小選挙区制の場合の政権交代というのは、選挙結果が一方的な勝利になる、あるいは地すべり的な勝利になるという、そういう劇的な、あるいはトラスチックな政権交代が小選挙区制の場合には起こります。比例代表の場合だって、一党が過半数をとるか、あるいは政党の組み合わせで内閣をつくるか、どちらかで政権交代が静かに起こるかの違いでありまして、比例代表でも、ヨーロッパの各国で行われておりますように、政権交代というのははっきりと起こっているわけでございます。
私は今、小渕議員のお話を聞いてみて、いろいろ騒いでいる方がいらっしゃいますけれども、自民党のこの前の総選挙の得票率というのはどうだったでしょうか。今議席率が、ここまでございますが、我が党の議員が三人いらっしゃいますけれども、過半数に議席率はなっておりますけれども、皆さん方のところの得票率は四七%でございます。過半数を超えているわけではないわけであります。それが怖いから、私は、小選挙区制ということを極めて声高に言っていると言わざるを得ないのであります。
議会制民主主義にとりまして大事なことは、国民の多様な意見をどうやって反映をさせるかということでございまして、今小渕議員言われましたように、単純小選挙区制というのは、民意を正確に反映をしない過大な代表制でございます。小渕議員も指摘をされましたけれども、衆参ダブル選挙のときの結果を使いますと、自民党は九九・四%の議席を占有するという、これが一体民意を反映をしたものと言えるのでありましょうか。全く民意を反映をせず、反対意見を抹殺するような、こういう議会の行政政府に対しますチェック能力というものを著しく減殺をした制度というのは、お互いに議会人として、議会の自殺行為だ、こう私は言わざるを得ないと思うのであります。(拍手)
、それから、小渕議員の方から、比例制の場合には小党分立になり、あるいは政権の統治機能や責任能力の低下をもたらすのではないか、あるいはリーダーシップを求められる時代にふさわしくないのではないか、こういう御質問もございました。
しかし、皆さん方御承知のように、我々が提案をしておりますいわゆる併用案をやっておりますドイツにおきまして、御承知のように四党が中心になりまして政権は十分機能しておるのでございまして、決して、政権の統治機能や責任能力が低下をしているということは全くないのでございます。今や冷戦構造が終わったときに、政治の課題というのは、社会的な要因、つまり安全保障や国家体制などという選択から生活的な課題に政策の重点が移っているのでありまして、こういった多様な国民の価値観を反映してこそ、日本の政治の責任を果たせる時代になりつつある。日本もこの方向に対応を迫られているのであります。
小渕議員の方からリーダーシップのお話がございましたけれども、御承知のように、議院内閣制におきます総裁の、ましてや、一党で過半数の議席を持っております総裁の権限、機能というのは大変強いわけでございます。リーダーシップを問われるとき、これはかなり総理・総裁の資質の問題に多分に問われる問題があるのでございまして、宮澤内閣あるいは宮澤総理がリーダーシップを欠いている、これは制度の問題ではない。アメリカの大統領制におきますところの議会の共和党、民主党、今度は民主党の議会と民主党の大統領になりましたけれども、今までのように共和党の大統領、民主党が支配をする、参議席を持っております議会との関係とを比べてみますと、議院内閣制におきます総理・総裁の権限、機能というのは大変強いわけでございます。御承知のように、ドイツにおきましても、コール首相というのは十分にリーダーシップを発揮をしておるわけでございまして、決して、比例代表になったからこれが変わるということはないのでございます。
民意の反映なく、少数意見を抹殺をした結果の上にリーダーシップを発揮をするということは一体どういうことか。それは、民主主義を否定する独裁につながるわけでございまして、私たちは、このような危険な発想というものはとらない、このことをはっきり申し上げておきたいと存じます。(拍手)
〔渡部一郎君登壇〕