石井一の発言 (本会議)

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○石井一君 草川議員にお答えをさせていただきたいと存じます。
 まず、過去の経過につきましてでございますが、選挙制度が本院において審議されましたのは、まず三十一年の鳩山内閣のとき、それから、これは衆議院を修正可決いたしましたが、参議院で審議未了ということになっております小選挙区制を軸にする内容、改正案でございます。また、昭和四十八年にも、田中内閣におきまして並立制を主体とした案が検討されましたが、これはまとまるに至らなかったということは御承知のとおりであり、なお、平成三年、第八次選挙制度審議会の答申を踏まえて、海部内閣におきまして三法案が提出されましたけれども、審議未了というふうなことに相なっておるわけでございます。
 当然こういう野党のお立場もあり、また、与党の中での意見のまとまりも悪く、それぞれのケース・バイ・ケースによりまして事情は違ったと思いますけれども、野党が小選挙区なりあるいは制度改正に対してはやや後ろ向きであったのにかかわらず、今回、社公を中心に案をまとめられまして、また四党が中選挙区廃止ということで共同の立場になりましたことは、有史以来初めてと申してもいい一つの出来事でございます。この時期に、国民の声は、いずれにしても改正を断行してもらいたいということではなかろうかと思いまして、共通の認識を持ってひとつ今後この審議を進めてまいりたい、このように念願をいたしておるわけでございます。
 次に、死に票に関連をいたしまして御疑問を提起されたわけでございまして、答弁者は私でございました。
 私は率直に、死に票の、コインの両面のような面の一面を昨日申し上げたわけでございますけれども、例えば、四九%をとったけれども当選をしなかった、五一%をとった人に道を譲ったという場合には、まず単純な考え方といたしましては、四九%はむだになった、これは死んだんだ、こういう感覚になる一面もございます。しかしながら、五一%をとった議員は、議員になりましても四九%の存在というものを常に考えるでありましょう。あと一%やられれば、次には必ず入れかわらなければいかぬ、こういうふうなことになりますと、この四九%の存在というのはまことに大きなものでございまして、これが死んでおるとは決して言えないという一面もあるわけでありまして、その両面を考えつつ、弾力的に御判断をいただきたいと思うわけであります。
 参議院の状況が逆転の状況であるというふうなことでございますけれども、今回私たちは、参議院の選挙を議論しておるのでなく、衆議院の選挙を議論いたしておるということをまず最初に基礎に置いていただきたいと思うのであります。そうして、参議院は良識の府であります。我々が慎重に審議を進め、そうして結論を得た場合には、私は、当然参議院は良識の府としての見識を示されるということを確信をいたしておるわけでございます。
 ねじれ現象は起こっておりますけれども、直前の昨年の参議院の選挙においては、自民党に多数を与えてくださったいわゆる国民の世論もあるということも考え合わせながら、これは両院のその調和の中に参議院の良識を期待し、衆議院の本当に情熱を込めた結論を導くことによって、この機会にこの制度の改正を行いたいというのが私たちの考えでありますことを御理解いただきたいと思います。
 公職選挙法の違反者に関する罰則の問題でございますけれども、私たちとしましては、鋭意検討をし、ここまでやれば必ず大きな効果が上がるというふうなことで、選挙の浄化は間違いないという自信を持った案を提示いたしておるわけでございます。社公の皆様方の案を検討いたしておりますが、やや整合性の問題等がございますけれども、これらにつきましては、委員会の審議を通じてひとつ話し合いをさせていただきたいというふうに考えております。
 それから、選挙の予測の報道の問題に関しましては、公選法第一条に、「日本国憲法の精神に則り、」「選挙が選挙人の自由に表明せる意思によって公明且つ適正に行われることを確保しこというふうなことが書いてございます。これが基本でございますけれども、また同時に、報道、評論の自由は可能な限り保障すべきであるということも当然考えていき、この調和を図っていかなければいけないということでございます。
 最近、マスコミの予想報道に関しまして、やや行き過ぎと散見できる点、また予想が必ずしも的中していないというふうなことがしばしば見られるわけでございまして、これは予想が当たっておらないのか、あるいはその後のアナウンス効果が出て、予想をしたときには的中しておるのだけれども結果は違っておるのか、いろいろ議論の違っておるところでございます。学者の間にも甲論乙駁いろいろの主張があるわけでございますけれども、昨年の与野党の協議におきましては、与党も、また野党の多くの皆さんも問題意識として認識をされたわけでございまして、今後ひとつ、これは引き続きの検討事項というふうなことになっておるということでございます。
 いずれにいたしましても、選挙の結果はマスコミが御決定されるのでなく、国民が御決定をされるという方向に持っていきたいというふうに念願をいたしておりまして、そういう意味におきまして、公明かつ適正な選挙を志向したい。また、慎重に配慮をしていただきたいというのは、マスコミの皆様に罰則を与えず、マスコミは正々堂々とした中立の公器としての職務を全うしていただきたいということを希望いたしておるわけでございます。
 なお、最後に、先ほど自治大臣から御答弁のありました施行の問題でございますけれども、各党にはそれぞれの事情がございます。私は昨日、自民党の選挙の責任者といたしまして、我が党の中選挙区の金に関する悩みというものをここで率直に申し上げました。野党は一人で戦っておられる方が多いわけでありますが、我々の複数にはこれだけの苦痛があるんだ、そこにけたが違うんだというふうなことを申しましたけれども、同時に、施行時期におきましても、地域の中で複数の候補者を持っております政党といたしましては、もし制度が決定をいたしましたら、直ちにそれを実施しなければ選挙はもたない、選挙は戦えない、選挙ということを課題に選挙戦を戦うというふうなことは、我が党の、多数の候補者を持っておる政党としては耐えられない、この点につきましても、私の見解を申し述べさせていただきたいと思います。
 以上でございます。(拍手)
    〔津島雄二君登壇〕

発言情報

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発言者: 石井一

speaker_id: 29736

日付: 1993-04-14

院: 衆議院

会議名: 本会議