中野寛成の発言 (予算委員会)
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○中野委員 顔の表情で読み取らせていただくことにいたしまして、これ以上時間をかけましてもかえってむだですから、次に行きたいと思います。
所得税減税の問題についてお尋ねをいたしますが、今回の総合経済対策、補正予算案は、公共投資の拡大、前倒しや、教育、福祉、情報など生活に配慮した社会資本整備、中小企業や住宅対策に資する政府系金融機関の融資拡大、民間投資促進、雇用対策、金融・証券対策、輸入促進対策などについてかなり前向きに盛り込まれておりまして、その部分については我が党も評価をしたいと思います。ただし、所得税減税が盛り込まれていないことが最大の欠陥だとまず申し上げておきたいと思います。
さて、政府は五月十二日の月例経済報告で、日本経済は「調整過程にあり、なお低迷しているものの、一部に回復の兆しを示す動きが現われてきている。」と分析をし、その一部回復の兆しのところをむしろ誇大におっしゃっているのではないか対外的には、そういう気もするのであります。経済が心理学であることはよく承知をいたしておりますが、しかし実態をしっかり見据えることも一方で必要であろう、こう思うのであります。
国民生活に最も関係する雇用、消費関連の指標はますます悪くなっております。有効求人倍率は、ことし一月、二月、三月が〇・九三から〇・九一に落ち、〇・八八に落ちております。百貨店販売額は、昨年三月以来伸びがマイナス、ことし三月の一世帯当たりの消費支出の実質伸び率は三・四%減少、三カ月連続のマイナスであります。
先般、同僚委員の質問で、お答えをここで聞いておりましたら、新車新規登録が三月ようやくプラスに転じたという答弁をしておられましたけれども、四月にはマイナス九・五%となったということについては答弁で触れられませんでした。私はそのところは注意深く聞いておりましたが。
このように、政府はきちっと実態を見据えるということが必要だと私は思います。こう考えてまいりますと、私はもっと、しかもこの経済指標というのはある意味では抽象的な世界でありまして、必ずしも実体経済を率直に素早くあらわしているとは言えないと私は思うのであります。
そう考えますと、それから消費不況、円高、構造不況が重なり、どん底に落とされた人たちもいます。例えば、戦後の日本経済を支えてきた綿紡績業界などでは、操業停止、設備廃棄、自宅待機、これは例えば、具体的な企業名を出して恐縮でありますけれども、豊橋のユニチカ豊橋事業所の紡績工場は三月に四十二年間の操業に終止符を打とうとしているわけであります。名門東洋紡の従業員三千人の自宅待機は三カ月続いたままであります。鐘紡は九月末までに国内の三工場を閉鎖すると発表しているわけであります。日産座間工場の経緯もあります。
これらのことなどを考えますと、しかし一方では、政府は金利の引き下げとか公共投資拡大とか、目いっぱい行ってきました。消化不良を起こすぐらいやっております。そうなりますと、あとラストリゾートは所得税の減税しかないのではないでしょうか。このことについて、改めて政府の姿勢をお伺いしたいと思います。