林義郎の発言 (予算委員会)

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○林(義)国務大臣 堀議員から昭和三十三年ぐらいのことのお話がありました。あのころは、まさに日本は経常収支の赤字で非常に苦労しておった時代であります。私も役人の端くれて、その方の担当をしておりまして、お話を聞いておりまして、まさに感無量な思いがするわけでございます。
 世界最大の債権国になったわけでありますし、昨日発表しまして、日本は最大の資産国である。資産がありますということは、逆に申しますと、経常収支の黒字がそれだけずっと余ってきている、こういうことでございますから、私は、それをどうするかというのは、やはり世界的な観点でいろいろなものを考えていかなければならないと思います。
 当面の問題としましては、私は、日本の内需拡大というか、日本の経済全体が大きく伸びていくということ、持続的成長を達成していくことによりまして、外に向かう力を内の方へ向けていく。先ほど投資と貯蓄のバランス論というような話が総理からありました。日本でもまだ貯蓄が多いというような話がありますけれども、私は投資と貯蓄がバランスしていくというのが建前であると思いますし、それをやはり国内的にいろいろな形で、まさにウサギ小屋を解消するような形で持っていくということが私は国内経済政策のあるべき姿だろうと思いますし、そのためには経済の持続的成長ということこそ基本的に考えていかなけれ
ばならない問題だろうと思っているところでございます。
 そうしたことと関連いたしまして、日本の問題につきましていろいろ海外から言われていることもあります。我が国としても積極的に輸入促進をやっていかなければならない。国民公庫とか中小公庫の輸入品販売円滑化貸付金の金利を下げることであるとか、あるいは海外から日本に対して輸出を行うところの企業に対しまして、逆に日本に対する輸出、日本の輸入についての輸入金融を積極的に輸出入銀行を通じて行うことであるとか、また施設等の整備にかかわる政府調達におきましても、外国製品が容易に入る、もちろんこれは政府調達でありますから自由な競争であらなければなりませんけれども、いろいろなそこにあるところの障害は排除していくようなことを努力するといういろいろな施策をとって海外の誤解を解いていく。また、日本は公正な社会である、そういった形でやっていくということが大切なことじゃないかなと思っておりますし、そういった形でやっていくことが私は大切なことだと思っております。
 それから、円高の話がございました。実は私、心配しておりますのは、きょうは百九円というような相場になっちゃった。大体百十円ぐらいでなにしておりましたが、百十一円ぐらいになっておりましたが、実はアメリカの方で財務省が発表されまして、それが何か円高を承認しているかのごときことが新聞で伝えられました。財務省当局にも確かめましたけれども、財務省では、いや、それは全くの市場の誤解である、私たちは、やはり為替レートというのはファンダメンタルズを反映してなだらかな形で動くことが一番望ましい、それに対してお互いが協調して、協力してやっていかなければならない、これはこの前のG7で話をしたところでございまして、その方針については全く間違っていない、またこれからもそういった考え方でやるんだという話を受け取っておるわけでございます。
 為替相場というものは、単に輸出と輸入とのバランスだけで動きません。為替市場というものは大変大きな市場になりまして、一日に現物取引市場の五十倍とかなんとかというようま取引があるわけでありまして、その市場の中でいろいろな思惑が発生していくということもあると思います。
 ただ、これはやはり自由市場でやっておりますから、自由市場でもって価格が形成されるということは望ましいことであろう、こういったことでありますが、その中で思惑とかいろいろな行き過ぎたことがありましたならば、やはり世界全体の協調という形で直すべきところは直していかなければならない。本当は自由市場のメカニズムが働くことこそ私は一番大切なことじゃないかなと、こう考えておるところでございます。

発言情報

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発言者: 林義郎

speaker_id: 33770

日付: 1993-05-26

院: 衆議院

会議名: 予算委員会