萩野浩基の発言 (本会議)

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○萩野浩基君 私は、民主改革連合を代表し、七点について宮澤総理並びに大蔵大臣に質問を行います。
 まず、補正予算三案の質問に入る前に、国際平和のために二度とない人生を、二つとない若い命をささげられたボランティアの中田さん、文民警官の高田さんの御冥福をこの場より深くお祈りいたします。
 私ごとでありますが、亡くなったとの誤報もありましたあの重症の宮城県警の八木さんは実は私の町内会の方であり、どうしても他人ごととは思えません。
 今このときも、カンボジアは刻んと内戦に近い状況となっております。PKO活動への参加基準として決めた諸原則は今や現実には機能していません。このままではメンツのためにとうとい命をさらに危険にさらすことにもなりかねません。選挙を何が何でも強行することが果たしてカンボジアの和平につながるのか。今や選挙後のことも重大事であります。
 国際貢献は確かに重要であります。しかし、我が国がなせる、また今なすべきまことの国際平和への貢献の道を原点に返って今こそ真剣に再考するときと思いますが、総理、これまでの発言にこだわることなく、勇気ある率直な見解を求めます。
 さて次に、景気対策について伺います。
 政府は昨年の今ごろ、景気は間もなく好転すると宣言し、その後、口を開けば景気は今が底だと言い続けてまいりました。しかし、今や日本列島はまさに不況一色であります。政府が今回の不況をいかに甘く見ていたか。それは政府が平成四年度経済見通しを当初の三・五%から一・六%に下げたものの、その一・六%すらはるかに下回っております。政府の甘過ぎた景気判断と後手後手の対応について、厳しい反省の上に立った総理の答弁を求めます。
 ところで、さきの五年度予算審議の際、政府は平成五年度の三・三%成長は十分可能と述べていたにもかかわらず、その舌の根も渇かないうちに史上最大規模十三兆二千億円の景気対策を打ち出しました。平成五年度予算をもってすれば三・三%成長は可能と言っていたのは、あれは間違いだったのですか。それとも、予算成立後景気がさらに悪化するような特別な事態が起きたとでも言うのでしょうか。また、事もあろうに、重大な政治改革の審議の通常国会中に補正予算を提出するような異常な事態は、宮澤内閣の景気判断がいかに間違っていたかの証左以外の何物でもありません。
 さらに、本予算の衆議院通過に当たり、自民党幹事長は国民に所得減税をにおわされたはずなのに、この補正に計上されなかったのは国民の期待を裏切ったも同然であります。何も所得減税がすべてとは言いません。しかし、予算の執行状況を見るとき、今回においても工夫と努力次第では国民期待の所得減税はやる気があれば実行できるはずです。総理の答弁を求めます。
 不況のたびに常に犠牲を強いられるのは一般庶民と中小企業者であります。売り上げや経常利益の激減に見舞われ、倒産やむなき中小企業が少なくありません。しかし、今日の経済大国へ押し上げたのは、こうした中小企業の力によるところ大であります。このように我が国の経済を底辺で支える中小企業が不況に苦しんでいる今日、この補止予算にはどのような中小企業対策を盛り込んでおられるのか、総理並びに大蔵大臣の詳細なる説明をお願いいたします。
 次に、社会資本の整備について伺います。
 景気回復、二十一世紀の超高齢化社会のための公共事業、社会資本の整備が今補正予算でも中心に据えられ、その整備が急がれております。宮澤内閣は生活大国の実現を目標に掲げ、生活関連社会資本の充実を約束されております。しかし、それのみでは生活大国はつくれるものではありません。生活大国とはすなわち高度な福祉国家を実現することであり、住宅、下水道などの社会資本に加え、福祉と教育を重視し、従来の箱物的発想を超えて、人の痛みをおのれの痛みとする人間本位の新たな社会資本を今後の整備の根幹とすべきであります。いかがでしょうか。
 従来型の道路や港湾、空港等に偏った社会資本の整備のみでは生活大国にはほど遠いばかりでなく、ともすると政官財癒着で公共事業を食い物にする心なき政治家の温床ともなりかねません。今こそ福祉を根幹に据えた新しい社会資本の概念、理念に基づく整備を積極的に推進すべきときであると考えますが、総理の熱意ある答弁を期待いたします。
 また、高度な福祉国家、生活大国を実現させるには、二十一世紀の超高齢化社会を視野に入れたマンパワーをパワーにするもろもろの具体的な対策が不可欠であります。ゴールドプランはその一つで現在その実施を地方の責任で進めております。しかし最大の欠点は、農山村自治体で高齢化率三〇%のような自治体が財源面でお手上げになろうとしております。地方任せで二十一世紀の超高齢化時代を乗り切ることは不可能であります。例えばお年寄りや病気の方を献身的にお世話される介護の方、看護婦さん方の待遇は倍にしても少なくありません。施設や看護学校のハード面をふやすだけでは何の抜本的解決にもなりません。地方財源対策を重視したニューゴールドプランを早急に策定し、その実現のための国民的な社会システムづくりを急ぐべきと考えます。
 最後に、私は常日ごろ日の当たらないところに日を当てるのが福祉、教育であり、それを実践、実現するのが政治であるとの信念を抱いております。どうか総理の前向きの答弁を切に期待し、代表質問といたします。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 萩野浩基

speaker_id: 34957

日付: 1993-05-18

院: 参議院

会議名: 本会議